選ばれる時代から“見られる時代”へ。
2025年下半期、転職市場の空気は微妙に変わってきています。求人は多い。が、“決まるスピード”がやたら速い。まるで、パドックで馬を見て即決してる競馬ファンのよう。40代エンジニアが今やるべきは、「待つ」よりも「見られる準備」です。
求人数は多い、だが“決まる”のが早い
7月発表のdodaレポートでは「ITエンジニア市場は好調継続」と太鼓判。インフラもアプリも求人は増え、特にクラウドとセキュリティ案件が市場を牽引しています。
一方、6月末の求人倍率は2.28(3ヵ月前比−0.38pt)。求人数は増えてるのに倍率が下がったということは…そう、求職者も増えてきているんです。つまり、「売り手市場」ではあるけれど、“油断すると埋もれる”フェーズに入ったと見るべきです。
厚労省やリクルートの調査も同様で、有効求人倍率は微減しながらも、採用側は「短期勝負」から「継続ウォッチ」にシフト。AIで過去応募者を再発掘し続ける──そんな“タレント囲い込み”が日本でも主流になりつつあります。
つまり、求人は多いが“即埋まるポスト”が増え、企業は継続的にあなたをウォッチしている。
この“静かな変化”に気づいていないと、ふとしたスキにチャンスを逃します。
クラウド&セキュリティ案件が熱い
特に注目はクラウドとセキュリティ。前年同期比で、クラウド案件は+12%、セキュリティ関連は+15%と急増中。背景には「2025年の崖」(経産省)対策として、運用フェーズへの移行が進んでいる事情があります。
AWS・Azureの構築だけでなく、運用・監視・改善まで任せられる40代エンジニアが求められています。さらに、ゼロトラスト導入の波に乗って、ID管理・認証まわりの経験や資格(CISSP、AWS Security Specialty)も高評価に直結。
40代が取るべき5つのロードマップ
この状況下で40代がやるべきは、「即戦力アピール」ではなく、「じわじわと見られる仕掛け」を作ること。以下がロードマップです:
✅ 自分棚卸し:STAR形式でスキル&成果をドキュメント化。特にクラウド移行PJは数値で成果を語れるように。期間:1週間。
✅ 市場合わせ:AWS SAA→Security Specialty、CompTIA Security+ など、面接で語れる資格を3ヶ月で取得。実務とつなげて学ぶと強い。
✅ “見られる”設計:GitHub、Qiita、LinkedInを週1で更新。タグ選定は #GenerativeAI #ZeroTrust
など、検索されやすいワードを意識。
✅ 応募実践:スカウト返信、紹介会社3社、リファラル活用。書類は1案件1カスタム、面接では“生成AI活用事例”を語れる準備を。
✅ 入社後100日プラン:初回面談までに、現行システムの仮設把握→改善ロードマップをドラフトで準備。40代は“推進役”を期待されます。
この設計は、単なる転職対策ではなく、「継続的に見られる」状態を作る設計図です。
まとめ:差がつくのは“構え方”
求人倍率が下がっても、専門性の深さが勝負を決める。
職務経歴書を書く前に、クラウド環境の構築から触れてみてください。例えば、
aws sts get-caller-identity
これは「いま操作しているAWSアカウントのID情報を取得する」ためのコマンドです。つまり、「自分の手でAWS環境を操作できているか」の確認になります。
小さな一歩ですが、ここから、あなたの2025後半戦が始まります!
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