PEファンド強化で激変中:2025年M&A採用市場の裏側

転職/求人マーケット動向

M&A人材市場は今、PEファンドが主役に躍り出ている──
「M&Aってエリート金融マンの話でしょ?」そう思ってた40代パパSEの私も、今や別世界と思えなくなってきた。求人は右肩上がり、未経験OKの門戸まで。静かに始まったキャリアの地殻変動、その背景を解説しよう。

「仲介会社は3倍増」市場の爆発拡大が進行中

2025年上期のデータでは、M&A関連の求人数が前年を上回る伸びを記録。特に活況なのが、M&A仲介・アドバイザリー・事業会社のM&A部門だ。

背景にあるのは、中小企業の事業承継ニーズと「成長戦略型M&A」の加速。FA(ファイナンシャル・アドバイザリー)やデューデリジェンスといった専門業務だけでなく、PMI(統合後の運営支援)やバリュエーション(企業価値評価)まで業務範囲は幅広く、「ちょっと興味あり」では歯が立たない印象…なのだが。

実は2020年代創業のM&A仲介会社が1,593社と急増。未経験でも育成前提の求人も増えており、「営業力×会計力(簿記2級相当)」があればチャンスは開ける。

✅ M&A仲介に必要な力 → 営業+財務の基礎知識
✅ FAアドバイザリーに求められる → LBOやバリュエーション経験
✅ PMIや戦略側では → ビジョン設計力・PM思考

現場の仕事像としては、まさに「育児と一緒で、事前の準備と現場対応のバランスが命」。机上の知識だけでは回らない泥臭さもあるが、その分やりがいも大きい。


PEファンドがキャリアの新ゴールに?

そして今回のレポートで特に注目されたのが「PEファンド」の存在感だ。いわば、企業を買って育てて売る“経営のプロ集団”。かつては外資エリートの牙城だったが、今は未経験者にも門戸を開きつつある。

象徴的なのは、トヨタグループが豊田自動織機を非公開化した案件。米KKRによる「10年で1兆円の日本投資」など、“株主重視”という新しい潮流が確実に進行中だ。

この流れの中で、「仲介→アドバイザリー→PEファンド」というキャリアステップが定番になりつつある。特にFAやFASの経験があるCPA(公認会計士)人材は引く手あまた。一方で、営業畑から転身を狙う若手にも、未経験採用のチャンスは広がっている。

2025年、M&A人材市場は“PEファンド強化元年”に突入した。
キャリア設計の選択肢として「M&Aをかじってみる」は、もはや非現実的ではない。今のスキルでどこに足がかりがあるか──棚卸ししてみる価値は大いにある。

まずは簿記2級レベルの学び直しから、週末に始めてみよう。

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