資料作成に追われて業務時間が足りない、そんな悩みを抱えるエンジニアやビジネスパーソンに朗報です。
ソフトバンクが発表した新サービス「satto workspace」は、AIによる資料自動生成で業務効率を大きく変える可能性を秘めています。
チャット形式での指示だけで、構成からスライド作成までを一貫してこなすこのサービス。
この記事では、その機能や背景、導入メリットを詳しく解説します。
satto workspaceとは?チャットで完結する資料作成支援AI
satto workspaceは、企業のプレゼン資料や社内向けドキュメント作成をサポートする、エンタープライズ向けの生成AIサービスです。
チャット形式で「こんな資料が欲しい」と入力するだけで、構成案の作成からスライドのレイアウト設計、内容の表現まで自動で整えてくれます。
特筆すべきは、社内に蓄積されたナレッジとWeb上の最新情報を横断検索し、要件に合った構成やデータを抽出して反映できる点です。
検索・編集・整形という煩雑な作業をAIが肩代わりし、人は内容のチェックや仕上げに専念できるワークフローを実現します。
なぜ今、資料作成に生成AIが求められているのか
背景にあるのは、ビジネス現場における資料作成の「重さ」です。
ソフトバンクの社内アンケート(2025年3月実施)によれば、資料作成に1日1時間以上かけている社員は72.4%にも上りました。
これは、単純作業に多くの時間が奪われていることを意味します。
特に40代エンジニアの場合、技術的な業務と並行して企画書や報告資料を作成する機会も増え、時間配分が常に課題です。
satto workspaceは、こうした「作業時間の短縮」と「情報整理の自動化」によって、生産性を高めるための一手として期待されています。
特長1:AIとの対話だけで“骨組み”が完成
sattoの最大の特徴は、「まずAIが構成を作り、人がそれを仕上げる」という分業型の発想にあります。
これにより、「とりあえず1枚目の構成が決まらない」といった手が止まる場面が大幅に減ります。
具体的には、以下のようなやりとりが可能です。
ユーザー:新規プロジェクトの提案資料を作って
AI:ターゲット、目的、構成案、必要なデータを提示
ユーザー:2枚目に類似事例を加えて
AI:社内文書やWeb上の資料から例を抽出し反映
従来のテンプレート型とは異なり、必要に応じて部分修正やスライドの順序変更などもチャットで指示できる柔軟性があります。
特長2:RAG技術で社内外の知識を横断検索
sattoには、生成AIの中でも高度な技術「RAG(Retrieval-Augmented Generation)」が使われています。
これは、ユーザーの入力に対して外部情報ソースや社内データベースをリアルタイムで検索し、その情報を元に自然な文章や構成を生成する手法です。
たとえば「最新のクラウド導入事例を入れて」と指示すれば、社内ナレッジと業界情報を組み合わせたスライドを自動生成します。
この技術によって、単なる文章生成にとどまらず、実務に活かせる信頼性ある資料が生まれるのです。
導入は2026年春、企業向けから展開予定
satto workspaceは、2026年春に正式リリースが予定されています。
当初はエンタープライズ(大企業)向けに展開される見込みですが、将来的には中小規模チームや副業プレイヤーへの拡張も期待されます。
公式サイト(https://workspace.satto.me/)では、サービスの仕組みや今後の開発方針についても紹介されています。
まとめ:資料作成の“やるべきこと”を変える可能性
satto workspaceが示すのは、AIが「文章を生成する」だけではなく、「仕事のやり方を根本から変える」可能性です。
- 構成を考える時間
- 情報を探す手間
- スライドを整えるストレス
これらをAIが代替することで、エンジニアやビジネスパーソンは、本来注力すべき判断や提案に時間を使えるようになります。
資料作成に追われていた日常を一変させるこの動き、今からキャッチアップしておいて損はありません。
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