2559(全世界株式) vs 2558(S&P500連動)、なぜ迷うのか

新NISAを始める40代が、全世界(2559)とS&P500連動(2558)で迷うのは自然。
SNSには「米国最強」も「分散が正義」も並ぶし、情報が増えるほど手が止まる。

ただ、大事なのは「正解を当てること」じゃない。
自分が納得して持ち続けられる判断軸を作ることだ。

その前提として押さえておきたいのが、NISAの枠。
この2本は、基本的に成長投資枠で使うETFになる。

  • つみたて投資枠:原則は投資信託
  • 成長投資枠:ETF(2558・2559)はこっち

まず土台を揃える。

なお本記事では、2559・2558を「判断対象」として扱う
各ETFの構成や特徴を一から確認したい場合は、以下の個別解説を先に読んでおくと理解が早い

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ETFの基本スペック比較(更新日つき)

まずは土台から。スペックが見えると、迷いは少し静かになる。

確認日:2026/01/06

スペック表(ざっくり比較)

項目2558(S&P500連動)2559(全世界株式)
連動指数S&P500(米国株の代表指数)※円換算MSCI ACWI(全世界株の代表指数)※円換算
投資対象米国の代表的な大企業(約500社)先進国・新興国を含む全世界株式(約3,000銘柄)
為替ヘッジなしなし
信託報酬(税込)年0.066%(2025/9/6以降)年0.0858%
分配金支払基準日毎年6月8日・12月8日(年2回)毎年6月8日・12月8日(年2回)
売買東証上場ETFなので国内口座で円で売買東証上場ETFなので国内口座で円で売買

※ここで言う信託報酬(運用コスト)は「持ってる間ずっとかかるコスト」。

それともう一段。
信託報酬はカタログ値。可能なら、東証マネ部などで総経費率(実質コスト)も一度見ると判断が締まる。
信託報酬以外の費用も含めた数字で、比較のモヤモヤが減る。

追加で大事:ETFは運用以前の現実がある

ETFは投信と違って、市場で売買する
そのため、コストや手間は信託報酬だけじゃ終わらない。

ここ、初心者が一番ハマるところだから、3点だけ置く。

スプレッド(見えない売買コスト)

スプレッド(買値と売値の差)が広いと、それだけで不利になる。
同じ0.0何%の信託報酬を気にしてても、スプレッドが雑だと普通に負ける。

  • 対策:板(注文の並び)とスプレッドを見て、スプレッドが狭い状態で指値が基本
  • 補足:2558/2559は東証のマーケットメイク制度の対象なので、まずは気配の出方を確認しておけばいい

分配金は自動再投資しにくい

一方で、分配金まわりは投資信託ほど親切じゃない。
ETFの分配金は基本、受け取って終わりになりやすい(再投資するなら手動になりがち)。

  • 対策:「分配金も再投資して増やしたい」なら、再投資の手順を最初に決めておく

積立の自動化は金融機関次第

さらに言うと、積立の自動化も投信ほど当たり前じゃない。
ETFの定期買付は、できない/できても条件がある、が普通にある。

  • 対策:最初に「自動で買えるか」「買えないなら手動でやれるか」を確認

なおNISAでも、ETFが受け取る海外配当には現地で源泉徴収が入ることがある。
日本の税金は非課税でも、そこはゼロにならない(外国税額控除も基本使えない)。

分散の広さ vs 米国集中という本質

ここが結局いちばん大きい。
違いは難しくない。投資先の範囲だ。

まず2559(全世界)は、先進国・新興国まで広くカバーする。
世界全体の成長に乗る形になるし、どこかがコケても別の地域が支える展開は起きうる。
要するに「広く薄く、しぶとく」ってやつだな。

対して2558(S&P500連動)は、米国の大企業500社に寄せる。
米国が追い風なら伸びは分かりやすいし、数字も気持ちよくなりやすい。
その代わり、逆風のときは指数ごと重くなりやすい。クセがある。

ちなみに、よくある勘違いも一個だけ。
米国企業が海外で稼いでても、株価は米国の金利・規制・景気の影響を強く受ける。結局そこが支配力を持つんだよな。

とはいえ、2559(ACWI)も時価総額加重(大きい企業ほど比率が高い)だ。
つまり米国比率が高くなりやすいから、「完全に米国と別物」ってほどではない。
世界分散と言いつつ、米国の顔色もちゃんと見てる。まぁ現実なんてそんなもんだ。

整理するとこう

  • 2559:世界分散の安心感を取りにいく
  • 2558:S&P500連動の成長を信じていく

過去パフォーマンスの見方と注意点

過去の数字は魅力的だ。特に直近10年で米国が強く見えるデータなんて、心が揺れる。
でも、ここで一回だけ深呼吸してほしい。
期間をどう切り取るかで結論が変わる。これが現実。

米国が強かった背景には、イノベーションの波や金融環境みたいな追い風セットがあった可能性がある。
ただし、同じ条件が未来も続く保証はない。続いたらラッキー、くらいだ。

また、指数は円換算で語られがちだろ?
為替で「実力以上に良く見える/悪く見える」期間も普通に出る。
だから過去実績は、参考にはしても、決め手にはしない。これでいい。

40代投資家の判断軸

40代はな、人生の請求書がいろいろ届く。教育費、住宅、親のこと、自分の老後。
だからこそ銘柄の前に、自分のルールを作る方が強い。

そのお金は、いつ使う?

ここが最初で最後の入口だ。

  • 15年以上使わない資金:株式比率を高めやすい
  • 5年以内に使う可能性がある資金:どちらを買っても下落が痛い

結局、商品より時間のほうが結果を左右しやすい。
相場の神様より、カレンダーの方が信用できるって話。

下落に耐えられるかを具体化する

次に、気合じゃなく想像で決める。

  • 資産が30%下がっても積立を続けられる?
  • 40%下がったら眠れなくなる?

この体感が、実は最大の判断材料だ。

  • 不安が強いなら:2559(全世界)中心+現金を厚め
  • 下落は織り込み済みなら:2558(米国)に寄せるのも合理的

目的別に、置き場所を分ける

さらに、目的別に置き場所を分けるとブレにくい。
老後資金みたいに20年以上先なら、世界分散の恩恵を活かしやすいかもしれない。
一方で、積極的に伸ばしたい、下落でも買い増せるなら米国集中が合う場合もある。

そして教育資金や住宅資金みたいに近い将来に必要なお金は、まず現金だ。
「守りは現金、攻めは指数」。これでだいぶ続けやすくなる。

よくある誤解の整理

「オール・カントリーは無難すぎる?」

たしかに分散はしてる。けど、2559も株式100%。下がるときは下がる。
そのうえ全世界株でも米国比率は高めになりやすいから、ハイテクの影響を強く受ける場面もある。
「オルカンなら下落が小さい」って期待は、持ちすぎないほうが心が平和だな。

「S&P500はリスクが高すぎる?」

動きが大きい印象は分かる。
ただ、S&P500は500銘柄に分散されてるから、極端な一点集中ってわけでもない。

それと、全世界株と米国株は値動きが似やすいと言われる。
だから半分ずつ持っても、リスクが劇的に下がらない可能性はある。
まぁ、「混ぜれば安心」ってほど単純じゃないんだよな。

どう使うか、自分の軸を持つ

結局、2559と2558に「絶対の正解」はない。
重要なのは、目的・期間・リスク許容度に合う形で使うことだ。

だから、こんなふうにルールを文章にしておくと強い。

  • 「この資金は最低◯年間は使わない」
  • 「下落して◯%まで下がっても積立は止めない」
  • 「分配金は受け取ったら◯月に再投資する」

これが決まると、市場が荒れてもブレにくい。
最後は「俺はこう考えてこれを選んだ」と言える状態を目指せばいい。

相場はいつも騒がしい。
それでも淡々と積み上げる人が、いちばん強いんだよな。

Sho
Sho

システム開発歴15年/PMP

計画・リスク管理・数値設計を軸に、
ETFの情報整理から投資判断までをテンプレ化・自動化してきた。

新NISAの時代だからこそ、
感情よりも「仕組み」で迷わない投資を。

—— 焦らず、ブレず、仕組みで勝つ。

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※本記事は一般的な情報提供を目的としています。投資判断はご自身の責任で行ってください。
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