高配当ETFはいろいろあるけど、HDVはどちらかというと静かな存在。
派手な利回りを振り回すタイプじゃないが、堅実に働く。そんな印象が強い。
HDVは、競争力のある大型株を中心に構成されていて、
「大企業の価値株で安定を取りにいくETF」として評価されてきた。
急成長を狙うというより、長く持つほど味が出るタイプ。
一方で、銘柄数は約75社とやや絞られていて、
エネルギーや生活必需品に寄りやすい面もある。
そのクセを分かったうえで選ばれているからこそ、
HDVは「堅実な高配当ETF」と呼ばれている。

HDVとは?(基本情報)
HDVはブラックロック社が運用するETFだ。
そして 連動する指数は「Morningstar Dividend Yield Focus Index」。
独自基準で高配当株を選ぶ指数だ。
設定日は2011年3月29日。
構成銘柄は2025年時点で75〜83社あたり。
加えて 経費率は年0.08%とかなり低い。
純資産総額は約117億ドル。
約1.6兆円規模だ。
つまり 大型ETFとして問題ない大きさだ。
直近1年の分配金は1株3.78ドル前後。
利回りは約3.1%。
分配は四半期ごとだ。
主な投資先は米国大型のバリュー株。
数字を見る限り、静かに働くETFだな。
連動指数「モーニングスター配当フォーカス指数」の特徴
この指数にはクセがある。高配当で財務が健全な企業だけを選ぶからだ。
まず高配当銘柄を抽出する。次に 財務や企業の質をチェックする。Moat(経済的な堀)も評価対象だ。
基準を満たした企業から上位75銘柄ほどを採用する。そのため安定寄りの構造になりやすい。
長期投資向きなのも納得だ。
比率は配当の支払い額で決まる。このため大企業に寄りやすい。
構成銘柄(上位10銘柄)の特徴と業界分析
HDVのポートフォリオは大型株が中心だ。
その結果上位にはブルーチップ(価値の高い企業)がずらりと並ぶ。
エネルギーとヘルスケアが強い理由
2025年12月時点では、エクソン・モービル(XOM、約8.5%)とシェブロン(CVX、約6.4%)がまず目につく。
さらに ヘルスケアではJNJ(約6.4%)、アッヴィ(ABBV、約6.3%)、メルク(MRK、約3.9%)が上位に並ぶ。
どれも安定した大企業だ。
とはいえエネルギー株は原油価格の影響を受けやすい。
それでも財務は強く、配当の維持力がある。
一方でヘルスケアは人口動態の追い風があり、長期需要が読みやすい点が強みだ。
生活必需品・一般消費財の役割
生活必需品の存在感も大きい。
P&G(約4.7%)、コカ・コーラ(KO、約3.9%)、ペプシコ(PEP、約4.0%)、フィリップモリス(PM、約4.1%)などが並ぶ。
加えてホームデポ(HD、約4.3%)やAT&T(T、約3.8%)もランクインする。
景気に左右されにくいのが生活必需品の特徴だ。
そのためHDVの“土台”をしっかり支えてくれる。
AT&Tが抱えるリスクとHDVへの影響
AT&Tは高配当が魅力だ。
ただ負債が大きいのは気になるところ。
それでも株価は比較的落ち着いている。
結果としてHDV全体の安定感を大きく揺らすほどではない。
総じて、上位銘柄には増配歴の長い企業が多い。
セクター構成:エネルギー・ヘルスケア・生活必需品に偏り
HDVのセクター比率には偏りが見られる。
とくに 生活必需品・エネルギー・ヘルスケアの3つが大きい。
上位3セクターの比率
- 生活必需品:約25%
- エネルギー:約21.7%
- ヘルスケア:約20.5%
この3つだけで全体の約67%を占める。
その他セクターの位置づけ
公益事業は約9%。
一般消費財は約6%。
通信はAT&T中心で約3.8%。
金融も約3.6%と控えめだ。
セクター偏重のメリットと注意点
景気に強いセクターが多いのは心強い。
とはいえ、原油価格や医療政策の影響は避けられない。
それでも、生活必需品が下支えしてくれる。
そういうバランスのETFだ。
基本スペックまとめ(経費率・純資産・利回り・決算月)
HDVの基礎データ
- 経費率:0.08%
- 純資産:約117億ドル
- 利回り:約3.1%
- 分配:年4回
- 銘柄数:75~80
- 上位10銘柄の比率:約52%
HDVは少数精鋭の集中型だ。
税金に関する注意点
米国ETFのため、分配金には米国で約10%の源泉徴収税がかかる。
NISAでも免除されない。
過去の配当推移と利回りの傾向(実績ベース)
年間配当と利回りの傾向
年間配当は3.5〜4ドル前後。
利回りは3%台半ばで安定している。
変動はあるが長期は安定
上下動はあるものの、長期では3%程度を維持してきた。
増配企業が多いため、減配リスクは比較的小さい。
まぁ、過去データはあくまで参考程度だな。
ボラティリティ(価格変動)と主なリスク
標準偏差は約11.1%。ベータ値は0.51。
つまり、市場の半分ほどの振れ幅だ。
代表的なリスク
- 銘柄集中リスク(上位10で52%)
- エネルギー依存による影響
- 金利上昇の逆風
- 為替リスク
- 米国源泉徴収税
こうした特徴が“堅実派”らしさでもある。
つまり配当を重視しながら、リスク管理も両立しやすいETFというわけだ。



