【ドル円に振り回されないS&P500】2563とは?iシェアーズの“ヘッジありS&P500 ETF”

為替が動くたびに、評価額が気になって落ち着かない。
投資をしていれば、一度は通る道。

そんな中で注目されているのが、2563(iシェアーズ S&P500 米国株 ETF〈為替ヘッジあり〉)
米国株の代表指数であるS&P500に投資しつつ、為替の影響を抑えられるのが特徴だ。

ドル円に振り回されにくい分、
「米国株の成長そのもの」を比較的シンプルに取りにいける。
2020年上場とまだ若いETFだけど、長期でじっくり構えたい人から、静かに選ばれ始めている。

為替とどう付き合うか。
2563は、その悩みに一つの答えを出してくる存在。

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2563とは?(基本情報)

2563はブラックロック社(運用はブラックロック・ジャパン)が管理するETF。
東証コードは「2563」。上場日は2020年6月19日だ。

連動する指数は「S&P500®(税引後配当込み、TTM、円建て)」となる。
ここに為替ヘッジがしっかり組み込まれている。
そのため、値動きがより“純粋なS&P500寄り”になるわけだ。

基準通貨は日本円。
売買方法は日本株と同じで、売買単位は10口。
だから、まずは少額で始めたい人にも使いやすい。

信託報酬は税抜0.07%(税込0.077%)と低めに設定されている。
2025年6月末時点の純資産総額は約797億円。
分配金は年2回(2月・8月)で、利回りは1.0%前後だ。

さらに、新型NISA(成長投資枠)にも対応している。
こういう使いやすさは、長期投資ではけっこう効いてくる。

S&P500とは?

S&P500は米国市場を代表する大型株約500銘柄で構成される指数。
米国株式市場の時価総額の約80%をカバーしている。

たとえば、アルファベット(Google)、アマゾン、メタ、アップル、マイクロソフトなど。
こうした巨大IT企業もしっかり含まれている。
つまり、米国全体の成長を広く取り込むための指数というわけだ。

為替ヘッジとは?

為替ヘッジ付きETFは、ドル円の変動を抑える仕組みを使う。
具体的には、先物やフォワード取引(将来のレートを“予約する”くらいの気持ちで覚えておけば十分)などで、円高で受ける損失を相殺する形だ。

一方で、ヘッジなしETFは円安なら利益が増えやすい。
しかし、円高ではそのぶん価格が下がりやすい。
その点、ヘッジありETFは為替の雑音をなるべく排除して、指数本来の動きを再現しようとする。

ただし、ヘッジはタダではない。
米ドル金利が円より高い時期ほど、ヘッジコストは増えやすい。
そのため、リターンが少し削られる可能性もある。

2563のヘッジ方法とコスト

2563は米国のiシェアーズ Core S&P500 ETF(IVV)に投資する。
そのうえで、先物やオプションなどのデリバティブを利用し、為替ヘッジを行う。

仕組みとしては、ドル買い・円売りのポジションを組んで調整する。
こうすることで、ドル円の変動分を相殺するわけだ。

ヘッジには金利差(スワップ)やロールオーバー(期限が来た取引を、次の期限へ延長する)のコストが発生する。さらに、スプレッドなどの細かい費用もかかる。
結果として、リターンを少しずつ押し下げる可能性がある。
とはいえ、知っておけば慌てずにすむはずだ。

過去の値動き|ドル円との関係

理論上、2563は為替の影響を抑え、S&P500本来の動きに近づく。
そのため、米国株高と円安が同時に来る局面では、ヘッジなしETFのほうが伸びやすい。

円高になると話は変わる。
ヘッジありETFは価格が比較的安定しやすくなる。
実際、2023年には円高局面でヘッジありETFが無ヘッジ型の約2倍の成績になった時期があった。

たとえば、米ドル/円が約10%上昇した場面では、ヘッジありETFは約48%上昇した。
一方で、ヘッジなしETFは約24%の上昇にとどまった。
数字を見ると、場面ごとの“勝ちパターン”がよく分かる。

最近は円安の勢いも落ち着いてきている。
為替の影響を抑えたい人にとっては、2563の特徴がより活かされるタイミングともいえるだろう。

基本スペックまとめ

信託報酬は税込0.077% と、かなり低い水準だ。
さらに、AUMも2025年末時点で約80億円と、東証ETFとしては十分な規模になっている。
そのうえ、1日の売買高も安定している。

また、売買単位は10口で、基準価額は約370円前後。
つまり、最低投資額は3,700円台と、かなり気軽に始められる。

分配金は年2回(2月9日・8月9日)に支払われる。直近の利回りはおよそ1.0%だ。
管理はブラックロック・ジャパン、運用はブラックロック社(米国)が担当しており、体制も落ち着いている。

そして、2563は新型NISA(成長投資枠)の対象だ。
NISA口座でそのまま買える点もありがたいところ。

ヘッジありETFのメリットと注意点

ヘッジ付きETFの最大の利点は、ドル円の乱高下を“消して”投資できることだ。
そのおかげで、S&P500の値動きに集中しやすくなる。
特に長期投資では、リターンのブレを減らせるのはありがたい。

もちろん万能ではない。ヘッジにはコストがかかり、指数とのズレ(トラッキングエラー)が出る場合もある。さらに、円安が進んでいるときは、無ヘッジ型に比べて伸びにくくなる。

日本は金利が低い。その分、ヘッジコストが重くなりやすく、気づいたらリターンを食われている…なんてこともある。

NISAとの相性(成長投資枠)

2563は新型NISA(成長投資枠)の対象だから、非課税で保有できる。
しかも取引は円建てだ。つまり、海外ETFのような為替手続きや確定申告の手間がほとんどない。

ただし、成長投資枠は長期前提だ。
そのため、為替の雑音を消して、S&P500の純粋なリターンを取りたいという人と相性がいい。
逆に、円安が続くと見ている人は無ヘッジ型も検討したほうがいい。

どんな投資家と相性がよいか

2563が向いているのは、「米国株の成長を取りつつ、ドル円の上下には振り回されたくない」そんなタイプ。

円安メリットを捨てても、円高リスクを抑えたい。
そんな“安定思考の人”にはとくにフィットする。
また、為替に詳しくなくても扱いやすいのも特徴だ。

一方で、円安を積極的に取りに行きたい人なら、無ヘッジETFのほうが向いている。
このあたりは、自分の性格とも相談だな。


iシェアーズ 2563は、為替ヘッジ付きでS&P500に投資できるETFだ。
ドル円の影響を抑えながら、指数そのものの成長を円建てで取りに行ける。
長期での安定を重視するなら、非常に扱いやすい選択肢だと思う。

ただし、ヘッジコストや円安時の伸び悩みには注意が必要だ。
それでも、為替ノイズを抑えたい投資家にとっては、検討する価値は十分ある。

Sho
Sho

システム開発歴15年/PMP

計画・リスク管理・数値設計を軸に、
ETFの情報整理から投資判断までをテンプレ化・自動化してきた。

新NISAの時代だからこそ、
感情よりも「仕組み」で迷わない投資を。

—— 焦らず、ブレず、仕組みで勝つ。

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※本記事は一般的な情報提供を目的としています。投資判断はご自身の責任で行ってください。
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