1698|上場高配当(東証配当フォーカス100)の分配金と利回り|手取りと計算の読み方

1698は、年4回の分配金を受け取る四半期分配型だ。直近の過去12か月合計は1口111.3円、運用会社の表示利回りは2026年3月19日時点で2.8%である。NISAでは国内税を外せるが、受け取り方法を間違えると課税される。まずは回数、直近額、手取り、利回りの分母を押さえれば十分だ。

ここだけ押さえる

1698は年4回型で、直近TTMは111.3円。NISAでも受取方法しだいで課税され、利回り2.8%も固定の受け取り額を約束する数字ではない。

1698の分配金は年何回か

1698の分配金の性格を一言でいえば、年4回の受け取り型で、金額は固定ではないが、毎回の受け取り時期はかなり追いやすいETFだ。決算日は毎年1月・4月・7月・10月の各8日で、直近の分配実績もこのサイクルで並んでいる。

まずはスケジュールを表で見るのが早い。

項目内容
年何回年4回
主な決算月1月・4月・7月・10月の各8日
権利付き最終日原則、決算日の2営業日前まで。2026年1月8日決算分は1月6日
権利落ち日原則、権利付き最終日の翌営業日。2026年1月分の例では1月7日
支払開始予定日決算日から40日以内。2026年1月8日決算分は2026年2月16日支払開始予定

混同しやすいのは3つの日付だ。権利付き最終日は「この日まで持っていれば今回分の対象になる日」、権利落ち日は「その日以降に買っても今回分はもらえない日」、支払開始予定日は「実際に受け取りが始まる日」である。決算日が祝日なら、権利付き最終日が3営業日前になる点も押さえておきたい。

参照:運用会社の商品ページ 2026年1月の決算・分配金スケジュール ETFの分配金って?

いつ買えば今回分の対象になるか

結論だけ言えば、1698は原則として決算日の2営業日前までに保有していれば、その回の分配金の対象になる。たとえば2026年1月8日決算分なら、1月6日まで保有していれば対象で、1月7日に買ってもその回は対象外だった。

ここでズレやすいのが、「決算日当日に持っていればよい」と思ってしまう点だ。そうではない。ETFも個別株の配当と同じ考え方で、判定はもっと前に終わる。分配金狙いで買うなら、決算日そのものより、権利付き最終日を先に確認したほうが失敗しにくい。

参照:2026年1月の決算・分配金スケジュール ETFの分配金って?

直近の分配金実績をどう見るか

直近の実績はこうなっている。まず数字をそのまま見る。

決算期1口あたり分配金備考
2024年1月8日22円60銭参考
2024年4月8日23円90銭参考
2024年7月8日23円80銭参考
2024年10月8日25円60銭参考
2025年1月8日26円70銭参考
2025年4月8日28円30銭TTM対象
2025年7月8日25円00銭TTM対象
2025年10月8日27円00銭TTM対象
2026年1月8日31円00銭TTM対象・直近

直近TTM、つまり過去12か月合計は28.3円+25.0円+27.0円+31.0円で111.3円になる。2024年の4回合計は95.9円だったので、足元の受け取り額は前年より増えている。ただし、ここで「右肩上がりが続く」と決めつけるのは早い。1698の分配金は固定額ではなく、組入株式やJ-REITから入ってくる配当・分配の状況で動くからだ。直近では増えているが、次回以降も同じ水準とは限らない。

見方としては、「増えたか減ったか」よりも、「25円前後だったものが、直近は31円まで上がった」というレンジの変化を押さえるほうが実務では役に立つ。分配金だけを見て飛びつくより、TTMと直近1回の差が大きすぎないかを確認したい。今回は、TTM111.3円に対して直近1回31.0円なので、1回分だけが極端に突出しているわけではない。

参照:2026年3月マンスリーレポート 2024年11月マンスリーレポート 2026年1月期決算短信

税引後の手取りはどう考えるか

1698は国内の株式とJ-REITに投資する国内ETFで、外貨建資産には投資しない。なので、米国ETFでよく出る「外国で先に引かれる税金」をまず心配する銘柄ではない。手取りを見るときは、まず日本の税金がどうなるかを見れば足りる。

特定口座で受け取るなら、上場株式等の配当等と同じく20.315%の税率がかかる。直近の2026年1月分31.0円でざっくり計算すると、1口なら約24.7円、10口なら約247円、100口なら約2,470円が手取りの目安になる。年ベースでTTM111.3円を見るなら、1口の税引後は約88.7円だ。

NISAで買っていて、しかも受け取り方法が株式数比例配分方式になっていれば、国内税はかからない。つまり31.0円なら1口31.0円、10口310円、100口3,100円がそのまま受け取りイメージになる。ただし、ここは油断しやすい。NISA口座でも受け取り方法を銀行口座指定などにしていると非課税にならず、20.315%の源泉徴収がかかる。NISAだから自動で全部非課税、ではない。

参照:金融庁 NISAを利用する皆さまへ 国税庁 No.1331 日本証券業協会 NISA FAQ

利回りの数字をどう読むか

1698の公式な分配金利回りは、2026年3月19日時点で2.8%と表示されている。この数字は、2025年3月20日から2026年3月19日までに支払われた分配金合計を、2026年3月19日の基準価額で割ったものだ。つまり、「今後ずっと2.8%でもらえる」という約束ではなく、「過去1年の実績を、その時点の値段で割った後ろ向きの数字」である。

ここで大事なのは、表示利回りと自分の買値ベースの見え方は別だという点だ。たとえばTTM111.3円でも、3,500円で買った人には約3.18%、4,300円で買った人には約2.59%に見える。自分の口座で感じる利回りは、今の表示より自分の取得単価に左右される。だから、サイトの利回りだけ見ても、自分の受け取り感は分からない。

もう一つ大事なのは、高く見える利回りほど安心とは限らないことだ。分配金が一時的に増えた直後は利回りがよく見えるが、次回も同額とは限らない。1698は年4回型で追いやすい一方、分配金そのものは変動する。利回りを見るなら、単発の回ではなくTTMで見るほうがぶれを減らせる。

参照:運用会社の商品ページ 2026年3月マンスリーレポート

分配金目的で見るべき数字

分配金目的で1698を見るなら、広く見すぎないほうがいい。最低限、次の4つで足りる。

  • TTMがいくらか。今は111.3円で、単発の31.0円だけを見るより全体像が分かりやすい。
  • 次回の権利付き最終日がいつか。分配金狙いなら決算日ではなく、そこを外さないことが先だ。
  • NISAの受け取り方法が株式数比例配分方式になっているか。ここが外れると、NISAでも課税される。
  • 利回りの分母が何か。運用会社の表示利回りなのか、自分の取得単価ベースなのかを混ぜない。

再投資目的の人なら、分配金額そのものより、分配後に再び買い直す手間や、受け取った現金をどう回すかのほうが重要になる。分配金目的の人は「いつ、いくら、税引後でどれくらい入るか」を見る。再投資目的の人は「受け取らなくても資産を増やしやすい形か」を見る。この違いは大きい。1698の分配金記事を読んだあとに確認することは、次回の権利日、口座の受取方式、自分の平均買付単価の3つで十分だ。

参照:ETFの分配金って? 金融庁 NISAを利用する皆さまへ 運用会社の商品ページ

よくある誤解

「1698の利回りは2.8%だから、毎年だいたい同じ額が安定して入る」と見てしまうのは誤解である。2.8%は過去1年の分配実績を、ある時点の基準価額で割った数字にすぎない。分配金は固定ではなく、直近でも25円台から31円まで動いている。もう一つ多い誤解は、「NISAで買えば自動で非課税」というものだ。実際は受け取り方法がずれていると課税される。利回りと手取りは、表示を見るだけでは決まらない。

まとめ

1698の分配金は、年4回で追いやすい一方、金額は固定ではない。直近TTMは111.3円、公式表示利回りは2.8%だが、そのまま将来の受け取り額とは見ないほうがいい。見る順番は、TTM、権利日、NISAの受取方式、自分の買値の4つで十分である。

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Sho
Sho

システム開発歴15年/PMP

計画・リスク管理・数値設計を軸に、
ETFの情報整理から投資判断までをテンプレ化・自動化してきた。

新NISAの時代だからこそ、
感情よりも「仕組み」で迷わない投資を。

—— 焦らず、ブレず、仕組みで勝つ。

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※本記事は一般的な情報提供を目的としています。投資判断はご自身の責任で行ってください。
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