【東証S&P500 ETF比較】1655 vs 1557|コスト・分配・指数の違いを中立に整理

S&P500に連動する東証ETFを探していると、
1655と1557が、だいたい候補に挙がってくる。

どちらも「S&P500」と書いてあるから、
最初は同じものに見える。……けど、実務目線で見ると意外と違う。

違いが出るのは、
連動している指数の定義、分配の設計(年2回か年4回か)、
信託報酬、そして売買単位。
このあたりが、じわっと効いてくる。

先に方向性だけまとめておくと、
1655は「税引後配当込み・円建て指数」に連動し、分配は年2回。
1557はシンプルなS&P500指数に連動し、分配は年4回。
コストや売買単位にも、それぞれクセがある。

ポイントは、「S&P500に投資するかどうか」じゃない。
どんな指数設計で、どんな分配の取り方をしたいか。
ここを押さえておかないと、あとで「思ってたのと違う」ってなりやすい。

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スペック比較(早見表)

※価格や出来高など、変動する数値はここでは割愛します。代わりに、固定スペックを中心に整理。

項目1655:iシェアーズ S&P 500 米国株 ETF1557:SPDR S&P500 ETF
連動対象(ベンチマーク)S&P500(税引後配当込み、TTM、円建て)S&P500指数
分配頻度年2回年4回
分配金支払基準日毎年 2/9・8/9毎年 3・6・9・12月の各第3金曜日の1営業日後
信託報酬/総経費率0.066%(税込)程度0.0945%
売買単位10口1口
NISA(成長投資枠)対象対象

いちばん重要:ベンチマーク(指数)の違い

ここが、「同じS&P500なのに話が噛み合わない」最大の理由だ。
見た目が似てても、中の設計図が違うと、動き方も説明もズレる。

1655は“税引後配当込み × 円換算(TTM)”

1655の連動対象は、S&P500指数を次のように加工した指数。

  • 配当込み
  • さらに税引後配当込み
  • 三菱UFJ銀行が公表するTTM(対顧客直物電信売買相場の仲値)で円換算

、「配当(税引後)+為替換算」まで織り込んだ指数(S&P500〈税引後配当込み、TTM、円建て〉)に連動する。

そのぶん、指数の中に含まれる要素が増える。
言い換えると、素のS&P500と見た目がズレる場面があり得るってことだな。

1557は S&P500指数

一方で1557は、対象指標が S&P500指数 とされている。

ここで押さえておきたいのは、次の2点。

  • 円で売買できることと、円資産であることは別
  • 投資対象は米国株(ドル建て資産)なので、基本的に為替変動の影響を受ける

なお、指数の定義や表示のされ方は商品ごとに違う可能性がある。
だから「同じように見えるはず」って期待しすぎないほうが、あとで気がラクだ。

コスト比較:信託報酬(総経費率)だけでなく“実務コスト”も

表面のコスト(固定スペック)

  • 1655:年0.066%(税込)程度
  • 1557:年0.0945%

実務で効いてくるコスト(チェック観点)

ただし、運用コストは信託報酬だけではない。
実務では、次の要素も効いてくる。

  • 売買手数料(証券会社によって差が出る)
  • スプレッド(その日の流動性で変わる)
  • 指数との差(トラッキング差)(運用上のズレ)

ここは「どっちが優秀」って断定するより、確認ポイントとして提示するのが中立で安全。
投資ってだいたい、“見えない摩擦”に足を取られるからね。

分配金:年2回 vs 年4回で“何が変わるか”

事実としての違い

  • 1655:年2回(2月・8月)
  • 1557:年4回(3月・6月・9月・12月)

勘違いしやすい点(回数=得、ではない)

分配の回数が多いほど、必ず得になるわけではない。

たとえば、分配が多いと受け取りはこまめになる。
一方で、分配は基準価額からの払い出しとして見える場面もある。

次のように整理すると伝わりやすい。

  • 生活キャッシュフローを重視したい人
  • 再投資(複利)を前提にしたい人

つまり、分配回数の違いは、運用スタイルの違いとするのがスッキリする。
“回数が多い=勝ち”みたいな話じゃないんだよな、これが。

取引のしやすさ:売買単位(最低投資金額の感覚)が違う

  • 1655:10口単位(小額でも買えるが、1口では買えない)
  • 1557:1口単位

これは「最初の一歩」や「買い増しの刻み」に直結する。
地味だけど、地味な差ほど効く。

どっちを選ぶ?(判断軸)

判断の物差しだけを並べる。

コスト重視で見たい人

  • 信託報酬/総経費率(固定)
  • スプレッド(変動)

分配の回数(キャッシュフロー)を重視したい人

  • 年2回(1655)/年4回(1557)

ベンチマークのクセを理解して選びたい人

  • 1655:税引後配当込み・TTM円建て
  • 1557:S&P500指数

よくある質問(FAQ)

Q1. パフォーマンスは結局同じ?

同じS&P500系でも、次が違えば短期ではズレが出る。

  • 連動対象指数の定義
  • コスト
  • 分配設計

比較するなら、同期間・同条件で見るのが基本。

Q2. 円建てだから為替リスクはない?

売買は円でも、投資対象は米国株。
そのため一般に、為替変動の影響は受る(ただし見え方は商品設計で変わり得る)。

Q3. NISAで買える?

どちらも「NISA制度 成長投資枠 対象」とされている。


  • 1655と1557は、どちらもS&P500系。とはいえ、指数の定義・分配頻度・コスト・売買単位が異なる
  • 1655:税引後配当込み・TTM円建て指数、年2回、0.066%(税込)程度、10口
  • 1557:S&P500指数、年4回、0.0945%、1口

最後は、自分が何を重視するかで選び方が決まる。
迷うのは悪いことじゃない。迷えるうちは、まだ丁寧に見れてるってことだ。

参照した一次情報

※2025-12-20時点

■ 1655(iシェアーズ S&P 500 米国株 ETF)
- BlackRock公式 商品ページ(信託報酬、分配頻度・決算日、ベンチマーク等)
- JPX 銘柄概要PDF(信託報酬、分配金支払基準日、売買単位、対象指標の説明)
- BlackRock 交付目論見書(ベンチマーク等)

■ 1557(SPDR S&P500 ETF)
- JPX 銘柄概要PDF(分配金支払基準日、売買単位、対象指標等)
- JPX 銘柄一覧ページ(0.0945% 等の基本情報)
- State Street(SSGA)公式(総経費率0.0945%および1557上場の言及)

Sho
Sho

システム開発歴15年/PMP

計画・リスク管理・数値設計を軸に、
ETFの情報整理から投資判断までをテンプレ化・自動化してきた。

新NISAの時代だからこそ、
感情よりも「仕組み」で迷わない投資を。

—— 焦らず、ブレず、仕組みで勝つ。

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※本記事は一般的な情報提供を目的としています。投資判断はご自身の責任で行ってください。
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