VOO(Vanguard S&P 500 ETF)って聞くと「米国株投資の王道」って空気が先に来る。
配当(株主に払われるお金)の話になると、なぜか期待だけが先に膨らみやすい。
ただ、VOOを「成長重視」って言い切るのは雑だ。VOOはS&P 500指数(米国の大型株500社の代表指数)に連動する、時価総額加重(会社の大きさで比率が決まる方式)の市場平均そのもの。スタイルはブレンド(成長株と割安株が混ざった状態)だ。
ここを押さえた上で、VOOの分配金(ETFが投資家に払うお金)と利回り表示の誤解ポイントを潰していく。

VOOの分配金の基本情報
支払回数と時期(まず事故ポイントを先に刺す)
VOOの分配金は年4回(四半期ごと)。Vanguardの2025年スケジュールでは、VOOは record date(名簿に載る日)とex-dividend date(権利落ち日)が同日で並び、支払日(実際の入金日)は別で出ている。
- 2025年:3/27、6/30、9/29、12/22(record / ex-dividend)
- 支払日:3/31、7/2、10/1、12/24
ここが重要。
権利落ち日(ex-dividend date)当日に買った分は、その回の分配金の対象外。欲しいなら前営業日までに保有。
※日付は米国市場の取引日基準。日本の証券会社の画面では、米国日付が翌日表記になることがある(夏時間/冬時間でズレ方が変わる)。迷ったら「権利付き最終日」を最優先。
分配金額は固定じゃない
分配金は毎回一定じゃない。S&P 500構成企業から入ってくる配当次第で変動する。
「過去12か月で合計いくら?」みたいなTTM(過去12か月の合計)は参照元によって表示される。例としてFinvizのVOOページでは Dividend TTM 7.07(1.12%) と表示される(2026/1/23閲覧時)。
誤解ポイントを3つに整理(ここが本題)
誤解①「S&P500なら配当も高いはず」→ 高くない
VOOは配当特化のETFじゃなく、市場平均のETFだ。
だから分配金利回り(分配金の割合)はインカム重視の水準にはなりにくい。参照例(TTM 7.07)でも利回りは 1%台前半に見える。
誤解②「利回りは固定のスペック」→ 表示の種類と分母で動く
ここが一番多い混乱だ。サイトや証券会社で、利回り表示が混ざってる。
利回り表示の3種類
| 表示 | ざっくり中身 | どこで割るか |
|---|---|---|
| TTM利回り | 過去12か月の分配金合計(TTM) | 市場価格(取引所の値段) |
| 30-day SEC yield(SECの統一利回り) | 直近30日分の収益を年率換算 | NAV(純資産価額)ベースで説明されることが多い(※注記参照) |
| 年率換算(サイト独自) | 直近1回×4 みたいな推定 | 市場価格(※事故の元) |
Vanguard自身も、VOOの 30 day SEC yield を表示(VanguardのVOOプロフィール)していて、1.10%(as of 12/31/2025)となっている。
同じくVanguardのVYMは、2.45%(as of 12/31/2025)として表示される。
※注記:SEC yieldはSEC算式の統一指標だが、提供元によって説明上の「割る基準」の書き方が揺れることがある。最終的には各サイトの定義注記を見る。
誤解③「無配テックばかりで配当ゼロ」→ 今はそうとも言い切れない
昔の印象で「テックは無配」ってまとめると、今は普通にミスる。
- Metaは2024年に四半期配当の開始を発表している。
- Alphabetも2024年に配当開始を開示している。
- 一方でAmazonは、IRのFAQで「現金配当を出したことがない」と明記している。
まとめ: VOOの配当は「副菜」に置くとブレない
- VOOは「成長重視」じゃなく、市場平均(ブレンド)のETFだ。
- 2025年のVOO分配金スケジュールは、record date と ex-dividend date が同日(3/27・6/30・9/29・12/22)で、支払日は(3/31・7/2・10/1・12/24)。(Vanguard PDF)
- 権利落ち日当日に買った分は対象外。欲しいなら前営業日までに保有。
- 利回り表示は混在する。TTM / SEC yield / サイト独自年率換算で、分母(市場価格 or NAV)の扱いも違う。「どの利回りか」を先に見ろ。
結論として、VOOの配当は 「資産成長に付いてくる副次的リターン」と捉えるのが一番きれいだ。
配当はボーナス、主菜は市場平均の成長――そう置いとけば、だいたい付き合える。





