最近の米国株を見ていると、「またテクノロジーが主役か」と苦笑したくなる。
S&P500に占めるテック株の比率は3割を超え、AIやクラウド、半導体への期待もまだ冷めていない。
そんな流れの中で話題に上がりやすいのが、テクノロジー株に特化したXLKだ。
よくQQQと同じものだと思われがちだけど、実は狙いどころは違う。
XLKはS&P500の情報技術セクターに絞った、いわば大型テックの直球勝負みたいなETF。
成長を取りにいきたい人には魅力的。
ただし、その分値動きも荒れやすい。
高配当ETFの落ち着きとは正反対で、XLKは成長とボラティリティを抱えた一本。

XLKとは?(基本情報)
XLK(Technology Select Sector SPDR Fund)は、State Street(SPDR)が運用する S&P500情報技術セクター連動ETF 。基本データを並べておくとこうなる。
- 運用会社:State Street Global Advisors(SPDR)
- 設定日:1998年12月16日
- 純資産総額:約934億米ドル(2025年11月末時点)
- 信託報酬(経費率):0.08%
- 分配頻度:年4回
- 構成対象:S&P500の「情報技術セクター」企業
つまり、11セクターに分けた中でテクノロジー領域だけを狙う仕組み。ハードウェア、ソフトウェア、半導体といった中心地をまとめて押さえられる。注目されやすいのも当然だな。
連動指数:S&P 500 Information Technology Sector Index
XLKが追うのは「S&P 500 Information Technology Sector Index」。これは、GICS(Global Industry Classification Standard)にもとづき、情報技術セクターだけを集めた指数。
ただ、GICSはときどき分類を見直す。2018年以降は、Facebook(Meta)やGoogle(Alphabet)が「通信サービス」に移った。そのため、これらはXLKに入らない。AmazonやTeslaも別セクターだ。つまり、名前の印象だけでは分類はわからないって話。
一方で、半導体(例:NVIDIA)、ITサービス、ソフトウェア企業は残された。だから、NVDAやMSFTが今もXLKの中心にいる。
XLKの構成銘柄・セクター比率(最新データ)
XLKの中身を見ると、まず驚くのが上位の集中度だ。2025年11月末の主な比率はこうだ。
- NVIDIA:13.87%
- Apple:13.29%
- Microsoft:11.74%
- Broadcom:6.09%
- Palantir:3.43%
(以下、AMD、Cisco、Oracle、IBM、Micronなど)
このように、上位3社だけで約38%。いわば Apple & Microsoft 連合軍 にNVDAが堂々と並んでいる。だから、この3社が動くとXLK全体が揺れやすい。
さらに、銘柄数は70と少なめ。上位10社で約62%になる。つまり、セクターETFとしては偏りが強い構造だ。
セクター比率(GICS分類)は次の通り。
- 半導体・半導体製造装置:38.2%
- ソフトウェア:32.5%
- テクノロジー・ハードウェア:15.7%
- その他:ITサービス・通信機器など
半導体とソフトウェアだけで70%以上。とはいえ、通信機器は控えめだ。まぁ、この振り切り具合がXLKらしさでもある。
基本スペックまとめ(重要指標)
まず、XLKの代表的なスペックをざっと整理しておく(2025年11月末時点)。
- 信託報酬:0.08%(低コスト)
- 分配金利回り:約0.5%(年率・かなり低め)
- 1日平均出来高:約76万株(一定の流動性)
- 純資産総額:約934億USD
- 組入銘柄数:70
こうして並べると、XLKは「大規模で低コスト」のテクノロジーETFだと分かる。ただし、分配金は米国債より低い。つまり、インカムよりも値上がり益を狙う性格が強いって話だな。
過去の値動き(一般論:過去データのみ)
長い目で見ると、XLKはトータルリターンが高い。たとえば、直近10年の年率は約20.5%。QQQ(約18.6%)よりも上だ。さらに、S&P500(VOO)の10~15%前後と比べても優秀とされる。
とはいえ、値動きの荒さには注意が必要だ。2022年の金利急騰期はテック株が一斉に売られ、XLKも年率で-30%超だった。コロナ後の回復局面では他ETFを大きく上回った。
XLKは高配当ETF(例:VYM)のような“安定”とは距離がある。攻めの成長株らしい性質で、ボラティリティは大きく、配当利回りは低い。まぁ、そういうクセも含めて“テック”だな。
テックセクター特性(一般論)
テクノロジーセクターが拡大してきた背景には、AIやクラウドの普及がある。そのうえ、データセンター需要の増加や半導体性能の向上も追い風になっている。こういった流れは今後も続くと言われている。
しかし、テック銘柄には“期待先行”な面もある。景気や金利の影響を受けやすい。特に金利上昇局面では、将来利益の現在価値が下がりやすく、株価も弱くなりがちだ。
つまり、テクノロジーは高い成長性を持つ。とはいえ、その期待が重くのしかかることもある。XLKは、この両面を抱えたまま動くETFだな。
他のテックETF(QQQ・VGT)との比較ポイント
XLK vs QQQ
QQQは「ナスダック100指数」に連動するETFだ。広く優良企業を拾う仕組みで、Apple・Microsoft・Amazon・NVIDIA・Meta・Alphabet・Teslaなどが名を連ねる。
対して、XLKは「S&P500の情報技術セクターだけ」を対象にしている。つまり、AmazonやTeslaは一般消費に、MetaやAlphabetは通信サービスに分類されるためXLKには入らない。
こうして比べると、QQQは“幅広いテック大型株の集合体”。一方で、XLKは“純粋なITセクター特化型”だ。銘柄数はQQQが101社、XLKは70社。上位10社の集中度はXLKが約62%と高めだ。
XLK vs VGT
VGT(Vanguard Information Technology ETF)はMSCI系指数に連動するETFだ。そのため、XLKよりも多くの銘柄を抱えている。VGTは約317銘柄で、XLK(70銘柄)とは幅が大きく違う。
トップ3の比率にも差がある。VGTでは NVIDIA 18.2%、Apple 14.3%、Microsoft 12.9% の合計約45%。一方で、XLKは3社で約38%に抑えられている。信託報酬はVGTが約0.10%、XLKは0.08%。つまり、少しだけXLKのほうが安い。
どちらも米国テックに投資するETFではある。とはいえ、「銘柄数・指数・集中度」が違うだけで性格はかなり変わる。似ているようで、投資体験は別物だな。
NISAでの使われ方(一般論)
NISAでは一般枠・成長投資枠どちらでも米国ETFが使える。その中でも、XLKは成長投資枠で選ばれやすい。「テクノロジー成長テーマ」という分かりやすさが理由だろう。
ただし、外貨建てETFなので為替リスクは必ずついてくる。ドル円が動けば元本も動く。さらに、XLKは分配金が低い。「非課税メリットを配当で活かしたい」人には向きにくい。
一方で、売却益が非課税になるのは魅力だ。値上がり益狙いの人には相性が良い。とはいえ、「NISAで買える=正解」ではない。結局、目的とリスク許容度に合うかどうかが大事だな。
どんな投資家が選ぶ“傾向”があるか(一般論)
XLKを選ぶ人は、まず ITセクターの成長性をしっかり信じているタイプが中心だ。たとえば、「中核のハイテク株に腰を据えて投資したい」とか「値動きが大きい銘柄で多少のスリルも味わいたい」とか、そういう感覚を持つ人が含まれる。
そのうえで、QQQより銘柄数が少なくても気にならないどころか、「むしろ業界トップだけに集中したい」という人にも向いている。インカム重視の落ち着いた運用とは反対で、「高配当ETFだけじゃ物足りない日に少し刺激を足したい」と考える投資家も多い。
つまり、成長性を大事にしつつ、ある程度のアップダウンなら受け止められる人に選ばれやすいETFなんだよな。
高配当ETFとはまるで性格が違い、配当利回りはかなり低い。その代わり、過去の成長率は比較的高く、リターンの中心はあくまで値上がり益(キャピタルゲイン) にある。
もちろん、将来の結果は誰にも読めない。ただ、XLKが「成長株×高ボラティリティ」の組み合わせを持つETFなのは確かだ。結局のところ、自分の投資スタイルと照らし合わせながら、相性を見極めるしかないな。



