結論:1657は「先進国(日本除く)株」を東証で円のまま買えるETF。
ただし中身は外貨資産なので、円取引でも為替で普通に増減する。
新NISAの成長投資枠で海外株のコアを置きたい人向けで、オルカンの代わりではない。

1657とは?(基本情報)
1657はブラックロック(iシェアーズ)の国内ETFで、MSCIコクサイ指数(税引後配当込み・円建て)への連動を目指します。(参考:ブラックロック公式(1657 商品ページ))
基本スペック(2026/01/26時点)
- 銘柄名:iシェアーズ・コア MSCI 先進国株(除く日本)ETF
- 純資産総額:42,730,735,129円(約427.3億円)
- 発行済口数:6,555,073
- 取引単位:1口
- 信託報酬:年0.2090%(税込)
- 過去12ヶ月分配金利回り:0.9818%(公式表示)
- 分配:年2回(決算日:2/9・8/9)
- NISA:成長投資枠(運用会社ページで案内)
MSCIコクサイ(World ex Japan)とは?
MSCIコクサイ指数は一言で言うと、「日本を除く先進国株の代表指数」。
日本を除く先進国22カ国の大・中型株で、市場の約85%をカバーすると説明されている。
(参考:MSCIコクサイ(World ex Japan)の説明(ファクトシート/指数説明))
ここが重要:
- 日本は入らない → 日本株は別で持たないと、世界株としては欠ける
- 新興国も入らない → 中国・インドなどは別枠(必要なら足す設計)
つまり1657は「世界全部」じゃなくて、先進国(日本抜き)のコアに特化した道具。
「円で買える」けど、為替リスクは消えない(誤解防止)
1657は東証で円取引できて手続きはラク。
でもETFは、連動対象指数や外国為替相場の変動などで市場価格や基準価額が動く、と明確に注意書きがある。
雑に言うとこう:
- 株価が横ばいでも、円高になれば円換算の評価額は下がり得る
- 逆に円安なら押し上げられ得る
「円で買える=為替が気にならない」って読解だけは、今すぐ捨てな。
1657の中身:海外ETF4本の束ね型(ファンド・オブ・ファンズ)
1657は実態として、海外ETFを通じて先進国株に投資する形。
公式ファクトシートでは、上位保有銘柄として次の構成が出ています(2025/12末データ)。
参考:ブラックロック公式ファクトシート(構成比・保有情報)
- iShares Core S&P 500 ETF:75.95%
- iShares Core MSCI Europe UCITS ETF:17.18%
- iShares Core S&P/TSX Capped:4.07%
- iShares MSCI Pacific ex Japan ETF:2.72%
ここから分かる性格
- 米国がド真ん中(ほぼS&P500が主役)
- 「先進国に分散」と言っても、体感は米国コア+欧州ちょい足しになりやすい
「分散=安心」じゃなくて、何に偏る分散なのかを見て買う。基本。
上位銘柄・特徴(ざっくり把握でOK)
ファクトシートの上位10銘柄は、NVIDIA、Apple、Microsoft、Amazon、Alphabet、Meta、Teslaなどの大型株が中心。
要するに、
- 成長色は強め(特に米国の大型株の影響が大きい)
- 高配当目的のETFではない(利回りは低め)
分配金:頻度と「決算日」を分けて理解する(事故防止)
- 分配頻度:年2回
- 決算日(権利確定の基準日):2/9・8/9
直近の分配金実績(ファクトシート):
- 2025/08/09:38円
- 2025/02/09:26円
「入金日」じゃない点に注意
分配の支払い開始日は別。ブラックロックの分配スケジュール(予定)では、たとえば2026年は
- 権利確定日:2026/2/9 → 支払い予定日:2026/3/19
- 権利確定日:2026/8/9 → 支払い予定日:2026/9/17
と記載があります(※予定は変更の可能性あり)。
過去の年次リターン(事実のみ)
公式ファクトシートの暦年パフォーマンス(税引前分配金再投資、2025/12/31基準)。
- 2021:+39.73(指数 +38.22)
- 2022:-4.85(指数 -5.64)
- 2023:+31.47(指数 +32.44)
- 2024:+34.11(指数 +32.02)
- 2025:+19.12(指数 +21.06)
リスク指標(2025/12/31時点)
- 3年標準偏差:12.77%
- ベータ:0.98
※当然だけど、過去は未来を保証しない。ここで夢見ると痛い目みる。
NISAでの注意点:これだけやれ(ふわっと禁止)
1657は運用会社ページでNISA成長投資枠として案内されています。
そして、上場株式やETFの分配金をNISAで非課税受取にするなら、受取方式の設定が重要。
日本証券業協会も「非課税にするには株式数比例配分方式へ変更が必要」と明記しています。
分配金を非課税で受け取りたい人のチェック
- 配当金等の受取方法:株式数比例配分方式に設定
- 手続きは配当基準日までに完了(証券会社で日数が違う)
1657 vs 2513(同じMSCIコクサイ系):最後に迷わない比較
「MSCIコクサイ(日本除く先進国)に投資する東証ETF」として、2513(NEXT FUNDS)も超定番。
結論:どっちもコア。違いはコスト・規模・設計の好み。
2513(2026/01/26基準:公式ページ)
- 信託報酬:年0.187%(税込)
- 純資産総額:737.3億円
- 売買単位:1口(終値 3,191円)
- 分配金支払い基準日:3/7・9/7(年2回)
1657(2026/01/26基準:公式ページ)
- 信託報酬:年0.2090%(税込)
- 純資産総額:約427.3億円
- 分配:決算日 2/9・8/9(年2回)
- 海外ETFを束ねる構造(ファクトシート上の保有銘柄数は4)
実務の決め手はこの3つ
- コスト最優先:0.187%の2513が有利
- 商品の見え方:1657は「海外ETF束ね型」として構造が読みやすい(ファクトシートが親切)
- 売買のしやすさ:出来高・板・スプレッドはあなたの証券会社で確認(ここが“ストレス差”になる)
つみたて投資枠で買える?(結論:原則は成長投資枠寄り)
つみたて投資枠の対象商品は金融庁が一覧を公開していて、つみたて対象のETFは少数(一覧上9本)。
その一覧(2025/12/19更新)に、1657は含まれていません(※制度・取扱いは変更され得るので購入前に要確認)。
だから、1657は基本的に 「成長投資枠でスポット or 自分で積立」 という発想のほうが噛み合う。
1657が向く人/向かない人
向く人
- 日本株は別で持っていて、海外はまず先進国(除く日本)をコアにしたい
- 新興国は後で足す/別枠にしたい(オルカン一発完結じゃなくて設計したい)
- 東証ETFでシンプルに持ちたい(円で売買・管理したい)
向かない人
- 1本で世界(日本+新興国)まで完結させたい
- 高配当・インカム目的で分配金を厚くしたい
- 為替の上下でメンタルが削れやすい(削れたら売るでしょ?それ最悪)
よくある質問
Q. 1657はオルカン(全世界)の代わりになりますか?
ならない。
1657は日本と新興国が入ってないので、「全世界の代わり」は定義的に無理。
Q. 1657は米国比率が高い?
高い。上位保有でS&P500系が約75.95%とされている。
Q. 1657は為替ヘッジありますか?
少なくとも、ETF一般として外国為替相場の変動で価格や基準価額が変動する旨の注意があり、為替の影響を受ける前提で考えるべき。
(※「ヘッジあり/なし」を厳密に見たい人は目論見書・公式資料で確認を。)
Q. 分配金はいつもらえる?
決算日は2/9・8/9。支払い開始日は別で、分配スケジュール(予定)で確認。2026年の支払い予定日は3/19・9/17と記載。
Q. NISAで分配金を非課税で受け取る方法は?
受取方式を株式数比例配分方式にする。基準日までに手続き完了が必要。
まとめ:1657は「派手じゃない海外株コア」。ただし為替でブレる
1657は、「先進国(日本除く)」を、東証で、円でまとめて持てるETF。
- 中身は米国寄りになりやすい(S&P500が主役級)
- 分配利回りは高配当型ほどは期待しない(公式表示で約1%前後)
- 円取引でも為替影響は受ける(ここ誤解すると事故)
ポートフォリオの土台って結局こういう地味なやつが一番働く。



