MSCI全世界指数で見ると、日本株の比率は7%ほどしかない。
それでも、日本の投資家はどうしても自国株に寄りがちだ。身近なものを選びたくなる気持ちは分かる。
ただ、その結果として、残り93%の世界に手が届きにくくなる。
長期で見れば、海外株が主役になる時期も少なくない。
日本株を持ちつつ、世界の成長も取り込みたい――そんな考え方が増えてきた。
その流れで、「日本を除いた全世界」に投資するETFが、静かに注目されている。

2558とは?(基本情報)
まず結論から言うと、2558はS&P500連動ETF。
つまり、日本除く全世界とは別物だ。
しかし、米国一本で分かりやすい点は強みでもある。
一方で、MUFG系には 2559(ACWI連動) がある。
さらに、“日本除く全世界”なら 1554 が代表的だ。
なので、ここでは2558を例に話を進める。
基本スペック
- 運用会社:MUFG国際投信
- 売買単位:1口
- 信託報酬:0.078%(税抜)
- 上場:2020年1月9日
- 純資産:数百億円規模
ただ、2558はあくまでS&P500連動。
一方で、“除く日本” に対応するのは MSCI ACWI ex Japan。
とはいえ、呼び方より中身を見たほうが早い。
連動指数「MSCI ACWI ex Japan」とは?
MSCI ACWI は“世界全部入り”の指数だ。
しかし、ex Japan は日本を外したバージョン。
そのため、投資対象が少しだけ変わる。
対象国は 先進国22+新興国24。
さらに大型株・中型株を中心に広くカバーする。
結果として、世界の 約85% を押さえる構成になる。
銘柄数は 2,329(2025年11月末) と多い。
また、地域も業種も分散されている。
PERは 23.6倍、配当利回り 1.67%。
数字を見ると、今の世界の温度感がよく分かる。
構成銘柄と国別・業種別の特徴
上位は、やはり米国の大型テックが並ぶ。
- NVIDIA(4.90%)
- Apple(4.72%)
- Microsoft(3.96%)
- Amazon(2.55%)
- Alphabet A(2.12%)
つまり、情報技術セクターが強い。
さらに、国別でも米国が 6割超。
そのため、世界を買ってもアメリカ比率はどうしても大きくなる。
とはいえ、英国や中国にも数%ずつ入る。
また、2,329銘柄 の広い分散も魅力だ。
基本スペックまとめ(経費率・純資産・売買単位など)
MAXISのETFはコストが低い。
2558も 0.078% と控えめだ。
さらに、1口から買えて日本円で扱いやすい。
一方で、同じ指数の投信
eMAXIS Slim 全世界株式(除く日本) は 0.05775% と安い。
そのため、コスト重視なら投信を選ぶ人も多い。
ただし、ETFと投信には違いがある。
- ETF:リアルタイム売買
- 投信:1日1回の価額
- さらに税制や細かなコストも異なる
- 積立は投信のほうがしやすい
過去の値動き(事実のみ)
2020年初のコロナショックでは、S&P500やACWIが急落した。その後は急反発し、2021年は強い上昇が続いた。
一方で、2022年は金融引き締めで調整が起きた。
さらに2023年以降は回復に向かう動きも見られた。
つまり、世界株は長期では右肩上がりの傾向がある。
そのうえ、日本株より高いリターンを示した時期もある。
たとえば、過去10年の年率リターンは世界株が優勢だった。
そのため、日本株中心では得にくい上積みを取れた可能性がある。
2558(S&P500)は、こうした世界株の動きと近い性格を持つ。
とはいえ、相場変動リスクは常にある。過去の値動きは“参考”に留めるのが無難だな。
2558 vs 2559(“性格差”の比較)
MAXIS 2559は MSCI ACWI(日本を含む) に連動するETFだ。
一方で、ここで扱う2558は 日本を除いた世界株式 の扱いになる。日本分の約7%が他国に回り、比率が少し変わる。
簡単に言えば、2559は「全部入り」。一方で2558は「日本抜き」。
この違いがリターンにも影響する。
近年は日本株が弱い局面が多かった。
そのため、“日本を含まない指数” が優位になる場面もあった。
しかし、日本株が強い年は除外型が不利になる。
こうして、地域配分や為替影響に細かな差が出る。
とはいえ、どちらも“世界へ広く分散”という性格は同じだ。
投信版(eMAXIS Slim 全世界株式 ex Japan)との違い
eMAXIS Slim 全世界株式(除く日本)は投資信託だ。
中身の指数はETFと同じ MSCI ACWI ex Japan。
しかし、運用形態が異なる。
ETF(2558)は市場でリアルタイムに売買できる。
一方で、投信は1日1回の基準価額で取引される。
さらに、投信は信託報酬が約0.058%と少し安い。
そのため、少額積立との相性も良い。
逆にETFは、流動性に応じて売買しやすい。
また、分配金をそのまま受け取るシンプルさもある。
つまり、中身は同じだが“使い方”が違う。
NISAの利用などで選択が分かれるところだな。
メリット(一般論として)
日本以外に広く投資すると、日本中心のポートフォリオより改善が見込める可能性がある。
さらに、世界株は長期で日本株よりリターンが高い傾向もある。
また、日本を外すことで米国テックや新興国の比率が上がる。
そのため、海外の成長テーマをまとめて取り込みやすい。
加えて、MUFG系ETFはコストが低い。
つまり、長期投資と相性が良い設計になっている。
さらに、ETFはタイミングを自由に選べる柔軟さもある。
「日本株は自分で握りつつ、海外は広く一括で」
そんな人には向きやすい商品だな。
注意点(一般論として)
為替リスクは避けられない。日本円建てでも、投資対象は外貨だから。
円高では評価額が下がる場面もある。
さらに、2558の場合は米国比率が高い。
そのため、米国の政策やイベントの影響を強く受ける。
ETF特有のリスクとしては流動性もある。
売買量が少ないと、価格が基準価額とズレることもある。
また、世界景気が悪化すれば大きく下落する。
“除く日本” でも下落は避けられないわけだ。
だからこそ、メリットとリスクの両方を知る必要がある。
どんな投資家と相性がよいか(特徴ベース)
2558のような“日本除く全世界”タイプは、
日本株は自分で選びたい人と相性がいい。
一方で、「全部まとめて世界を買いたい」なら2559のほうが合う。
さらに、NISAを使って海外成長を取り込みたい人にも向く。
また、米国中心の高リターンを狙いたい人にも選ばれやすい。
最終的にはリスク許容度しだいだ。
とはいえ、自国株バイアスを弱めたい人には有力な選択肢だな。
2558は“日本を外して世界を見たい人”向けETF
2558は 日本を除いた世界市場に低コストで投資できる。
さらに、MSCI ACWI ex Japanは世界の約85%をカバーする。
そのため、米国や新興国を中心に広く投資できる。
日本株が好きでも、海外の成長を効率よく拾いたい――
そんな投資家には使いやすい商品。
ただし、日本株の上昇時は差が出る。
そして、為替リスクも常にある。
とはいえ、「日本を外して世界を見る」視点を持つなら、このETFの性格を知っておく価値は大きい。



