1488の分配金は、何月にいくら出るかだけ見ても足りない。決算日までのどの時点で買う必要があるか、税金でいくら引かれるか、表示利回りと自分の実感利回りがなぜズレるかまで押さえて、はじめて使える数字になる。
1488は年4回決算で、直近の分配実績は2025年3月4日30円、6月4日13円、9月4日29円、12月4日13円、2026年3月4日32円である。つまり、同じ年4回でも金額は均等ではない。ここを理解せずに毎月の生活費の代わりとして見積もると、ズレる。
分配スケジュール|いつ・何回もらえるか
1488の分配金支払基準日(決算日)は毎年3月4日、6月4日、9月4日、12月4日で、年4回である。分配金を受け取るには、決算日当日ではなく、通常は決算日の2営業日前までに買っておく必要がある。
| 決算日 | 年間回数 | 権利付き最終日 | 権利落ち日 | 分配金支払開始予定日 |
|---|---|---|---|---|
| 2025/03/04 | 年4回 | 2025/02/28 | 2025/03/03 | 2025/04/11 |
| 2025/06/04 | 年4回 | 2025/06/02 | 2025/06/03 | 2025/07/11 |
| 2025/09/04 | 年4回 | 2025/09/02 | 2025/09/03 | 2025/10/10 |
| 2025/12/04 | 年4回 | 2025/12/02 | 2025/12/03 | 2026/01/09 |
| 2026/03/04 | 年4回 | 2026/03/02 | 2026/03/03 | 2026/04/10 |
上の権利付き最終日と権利落ち日は、決算日の2営業日前までに買うという運用会社の説明に沿って営業日ベースで整理したものである。分配金支払開始予定日は各回の開示資料に基づく。
たとえば2026年3月4日決算分を受け取りたいなら、2026年3月2日までに買う必要がある。2026年3月3日に買った場合は、値段がほぼ同じでも、その回の32円はもらえない。ここを勘違いして権利落ち日に飛びつく人は多いが、それは一回分を取り逃がす買い方である。
分配金の実績と計算の仕方
直近の分配実績は次のとおりである。年ごとの合計を見ると、2024年は77.0円、2025年は85.0円、直近4決算合計は87.0円である。四半期ごとのブレが大きいので、1回分だけ見て判断してはいけない。
| 決算日 | 1口当たり分配金 |
|---|---|
| 2024/03/04 | 26.8円 |
| 2024/06/04 | 12.2円 |
| 2024/09/04 | 26.0円 |
| 2024/12/04 | 12.0円 |
| 2025/03/04 | 30.0円 |
| 2025/06/04 | 13.0円 |
| 2025/09/04 | 29.0円 |
| 2025/12/04 | 13.0円 |
| 2026/03/04 | 32.0円 |
TTMは trailing twelve months の略で、過去12か月の合計という意味である。1488なら、いちばん簡単な見方は 直近4決算分の合計である。2026年3月13日時点なら、13円+29円+13円+32円=87円と置ける。式にすると、TTM分配金=過去12か月の1口当たり分配金の合計、となる。
ただし、運用会社サイトに表示される分配金利回り4.06%は、単純に87円を3月13日の終値2,013円で割った数字ではない。大和アセットは、2025年3月初めから2026年2月末に支払われた分配金の合計を、2026年2月末の基準価額で割って計算すると明記している。だから表示利回りは4.06%でも、直近4決算87円を3月13日終値2,013円で割ると約4.32%になり、数字は一致しない。ここが、表示利回りをそのまま信じるとズレる理由である。
税引後の手取りはいくらか
国内ETFの分配金には、原則として20.315%の税率で源泉徴収がかかる。計算式は、税引後手取り=税引前分配金×0.79685 である。
1488で具体化する。2026年3月4日の分配金は1口32円である。100口持っていれば、税引前は3,200円、特定口座など課税口座なら 3,200円×0.79685=約2,550円が手取りになる。NISA口座で受け取り条件を満たしていれば、3,200円をそのまま受け取れる。直近4決算合計87円で100口なら、税引前8,700円、課税口座の手取りは約6,933円である。
ただし、NISAで持っていても自動的に非課税になると決めつけるのは危ない。上場株式やETF、REITの分配金をNISAで非課税にするには、受取方法を株式数比例配分方式にしておく必要がある。これ以外の受取方式だと、NISA口座で買っていても課税される。ここは地味だが、放置すると手取りが削られる。
NISA口座における上場株式の配当金等受取方式に関する注意事項
利回りの数字に惑わされないための読み方
まず、利回りには基準価額ベースと購入価格ベースの違いがある。運用会社表示は基準価額ベースの参考値であり、自分が2,013円で買ったのか、1,800円で買ったのかで、自分の実感利回りは変わる。1488のように市場で売買するETFでは、このズレを無視してはいけない。
次に、高利回りだから良い銘柄とは限らない。一般の投資信託では、元本払戻金と呼ばれる特別分配が混ざることがあり、見かけの利回りだけ高く見える場合がある。一方でETFは、利子や配当などのインカムゲインから費用控除後の全額を分配する仕組みが基本で、1488もJ-REITの配当収入が原資になると考えるべきである。だから1488で警戒すべきは、特別分配そのものより、価格下落で利回りが高く見えること、そして四半期ごとの分配額のブレである。
分配金目的で確認すべき数字は3つだけでよい。今から買う人は、1つ目が直近4決算合計の87円、2つ目が今の市場価格2,013円、3つ目が税引後の年間手取り約6,933円である。すでに持っている人は、2つ目を今の市場価格ではなく自分の買値に置き換える。NISAで持つ人は、3つ目を見る前に受取方式が株式数比例配分方式になっているかを確認する。この順番で見れば、数字に振り回されにくい。
NISAでの受け取りと再投資の考え方
1488はNISA対応であるが、投資信託のような自動再投資コースは前提にしにくい。ETFは分配金を現金で受け取り、その後どうするかを自分で決める商品だと思ったほうがよい。受け取って使うならインカム型、受け取った分をまとめて買い直すなら疑似的な再投資型である。毎月自動で複利を回したい人には、最初から再投資しやすい商品設計のほうが向いている。
よくある誤解
よくある誤解は2つある。1つ目は、分配利回りが高いETFほど得だというものだ。これは雑すぎる。利回りは分配額だけでなく、いつの価格を分母にしているかで変わるし、価格が下がっただけで高く見えることもある。1488でも、表示利回り4.06%と、直近4決算87円を3月13日終値2,013円で割った約4.32%は一致しない。2つ目は、権利落ち日に買えばその回の分配金がもらえるという誤解である。実際は逆で、必要なのは権利付き最終日までの買付けである。だから、まず確認すべきは 利回りの大きさ ではなく、決算日、権利付き最終日、税引後手取りの3点である。そこを先に見れば、思い込みで失敗しにくい。
まとめ
1488の分配金を見るときは、年4回という頻度、直近4決算合計87円という実績、課税口座では税引後が約79.685%に減ること、この3点をまず押さえるべきである。利回りは便利な入口だが、判断の本体ではない。次は1476や2556と並べて選び方を整理する比較(VS)か、1488を持ち続ける前提が崩れていないかを確認する継続条件へ進みたい。

