1321|NEXT FUNDS 日経225連動型上場投信の組入銘柄・セクター比率|データと読み方

1321は、日経225そのものではなく、配当を加味した「日経平均トータルリターン・インデックス」に連動するETFである。だが、中身は225銘柄に薄く均等分散しているわけではない。値がさ株の影響が大きく、電気機器や情報・通信、小売の存在感が強い。この記事では、2026年1月時点の断面データから、その偏りと読み方を整理する。

1321の中身を見るときは、「225銘柄入っているか」より「上位銘柄にどれだけ寄るか」を見るべき。2026年1月時点では上位10銘柄で純資産の45.7%を占め、電気機器だけで33.6%ある。広く見えて、実はかなり偏るETFだ。

データの取得日と一次情報の確認場所

本記事のデータは2026年1月時点のものです。具体的には、野村アセットマネジメントの月次レポートに掲載された2026年1月30日基準の資産内容をもとに整理している。1321の中身を確認するときは、まず運用会社の商品ページで商品概要と月次レポートを見て、その次に東証の銘柄詳細で売買単位、市場価格、分配金支払基準日、信託報酬などの取引所基準の情報を確認する。さらに、「なぜこの顔ぶれになるのか」を理解したいなら、日経平均トータルリターン・インデックスの概要ページと、日経平均株価の算出要領までたどるのが筋である。1321は配当込み指数に連動するが、構成銘柄の母体はあくまで日経平均株価であり、ここを飛ばすと中身の理由を読み違える。

最新の構成比や組入全銘柄は、野村アセットの月次レポートや組入全銘柄情報で追える。東証ページは売買条件や市場での扱いを見る場所、日経の指数ページは指数そのものの性格と入替ルールを見る場所、と役割を分けると迷わない。数字が変わっても、見る順番は変わらない。まず商品ページ、次に月次レポート、最後に指数ルールで意味づけ、である。

参照:NEXT FUNDS 1321 商品ページNEXT FUNDS 1321 月次レポートJPX 銘柄情報 1321

上位10銘柄と集中度

2026年1月時点の上位10銘柄は以下の通りである。アドバンテスト 12.6%、ファーストリテイリング 8.7%、東京エレクトロン 7.6%、ソフトバンクグループ 6.3%、ファナック 1.9%、KDDI 1.9%、TDK 1.8%、中外製薬 1.6%、信越化学工業 1.6%、リクルートホールディングス 1.5%。**上位10銘柄合計は45.7%**で、225銘柄に投資するETFとしてはかなり上位集中が強い部類である。つまり、見た目は「日本の代表225社に分散」だが、実際の値動きは一部の大型・値がさ株に強く引っ張られる。

なぜこうなるか。理由は、日経平均がTOPIXのような時価総額加重ではなく、株価をベースにした価格平均指数だからである。日経平均株価は、東証プライム市場の225銘柄を対象にした価格平均指数で、構成銘柄は市場流動性やセクターバランスで見直される。ここでは時価総額が大きい会社が必ず重くなるわけではなく、株価水準や株価換算係数の影響が効く。その結果、アドバンテスト、ファーストリテイリング、東京エレクトロンのような銘柄の存在感が大きくなりやすい。225社に投資しているから安心、という理解は雑すぎる。実際には「225銘柄入りの集中型バスケット」に近い。

判断の補助としてはこう考えるといい。日本株のコアを持ちたいだけなら、「上位10銘柄で45.7%」を許容できるかが最初の分岐点である。許容できるなら1321は候補になる。逆に、個別大型株への寄りをなるべく薄めたいなら、同じ日本株インデックスでもTOPIX系ETFのほうが発想に合いやすい。日経225連動型ETFを買うとは、日本市場全体を均等に買うことではなく、日経平均の設計思想ごと買うことだ。

参照:NEXT FUNDS 1321 月次レポート日経平均株価 算出要領

セクター(業種・分野)比率と偏りの読み方

2026年1月時点の業種別配分は、電気機器33.6%、情報・通信業11.3%、小売業11.1%、医薬品4.9%、化学4.6%、その他の業種33.0%である。まず見るべきは、電気機器だけで3分の1超という点だ。ここに情報・通信と小売を足すと、上位3業種で56.0%になる。つまり1321は、ニュースでは「日本の代表企業225社」と語られやすいが、ポートフォリオとしてはかなりはっきりした偏りを持つ。

この偏りの意味は、景気サイクルと市場テーマの影響を強く受けることにある。電気機器は半導体・電子部品・FA関連の比重を含みやすく、世界景気、設備投資、AI・半導体サイクルの追い風を受けやすい半面、逆風時の下落圧力も大きい。情報・通信は国内通信やネット関連を含み、比較的ディフェンシブに見える部分と成長株的な部分が混ざる。小売業はファーストリテイリングの影響が大きく、業種分散というより個別銘柄寄与で見たほうが実態に近い。ここを「日本株だからバランス型」と思うのは危ない。

自分のポートフォリオへの足し算で考えるなら、すでに米国のハイテク比率が高い人は要注意である。1321を加えると、日本株を増やしたつもりでも、実際には半導体・電子部品・値がさ成長株の色がさらに濃くなる可能性がある。逆に、日本株の中でも景気敏感・技術系への寄りをある程度取りたい人には噛み合いやすい。判断の軸は単純で、「日本株を増やす」ではなく「日本の価格平均・技術寄りバスケットを増やす」で納得できるかどうかである。

参照:NEXT FUNDS 1321 月次レポート日経平均トータルリターン・インデックス 概要

入替ルールと構成が変わるタイミング

1321の組入が大きく変わるタイミングは、ファンド独自の判断ではなく、基本的には連動対象である日経平均側の銘柄見直しに連動する。現在の日経平均株価のルールでは、定期見直しは年2回、4月第1営業日と10月第1営業日に実施され、基準日はそれぞれ1月末と7月末である。加えて、上場廃止や市場変更、企業再編などで欠員が出る場合には、臨時入れ替えもあり得る。採用・除外の判断では、市場流動性とセクターバランスが重視される。高流動性銘柄群から採用候補を選び、セクターの過不足も調整する仕組みである。

ここで大事なのは、「有名企業だから入る」「大型株だから残る」とは限らないことだ。ルール上は、東証プライム上場であることに加え、売買代金や価格変動率を使った市場流動性の評価が入り、さらに6つのセクター区分のバランス調整も入る。だから構成が変わるときは、単なる人気投票ではなく、指数の設計思想が更新された結果と見るべきである。

構成が大きく変わったときの判断も単純だ。まず、月次レポートで上位10銘柄と業種配分の変化を見る。次に、日経の指数ニュースや算出要領で「なぜ入れ替わったか」を確認する。最後に、その変化が自分の保有目的とズレるかを判断する。たとえば、電気機器や値がさ株への依存がさらに強まって「日本株コア」として持つには偏りすぎた、というなら見直し理由になる。逆に、ルール通りの定期調整で、自分が欲しい性格が維持されているなら、入替そのものは騒ぐ材料ではない。

参照:日経平均株価 算出要領日経平均のFAQ日経平均トータルリターン・インデックス 概要

どこで・何を・どう見るかを最後に整理する

断面データを見る記事で大事なのは、「古いか新しいか」で終わらせないことだ。見る場所を固定しておけば、自分で同じ確認を再現できる。まず商品ページで対象指数と基本条件を確認する。次に月次レポートで上位10銘柄、業種別配分、組入銘柄数を見る。さらに変化の理由を知りたければ、日経平均株価の算出要領で定期見直し・臨時入れ替えのルールを確認する。この3段で見れば、1321の中身をかなり正確に追える。

確認ポイントも絞ればいい。毎回全部読む必要はない。見るべきは、月次レポートなら上位10銘柄合計比率と業種別配分、指数資料なら定期見直しの頻度と採用・除外基準である。1321は「日本株ETF」ではなく、「日経平均という設計のクセごと持つETF」だと理解できれば、数字の見方は一気に楽になる。

参照:NEXT FUNDS 1321 商品ページNEXT FUNDS 1321 月次レポート日経平均株価 算出要領

よくある誤解

「最新データが書いていないから古い記事だ」と思う人は多い。だが、それは半分正しく、半分ズレている。断面データの記事の価値は、今日の比率を当てることではなく、どこを見れば中身を読み解けるかを示すことにある。1321なら、月次レポートで上位10銘柄と業種別配分を確認し、東証ページで売買条件を見て、日経の算出要領で入替ルールを押さえる。この順番が分かっていれば、数字が更新されても自分で追いかけられる。逆に、この順番がない記事は、たとえ日付が新しくても役に立たない。確認するときは、野村アセットの商品ページから月次レポートに進み、そこで上位10銘柄合計比率と電気機器比率を見る。そのうえで、変化が大きければ日経の指数ルールを見る。これが正しい使い方である。

まとめ

1321の中身は、225銘柄に広く入っているようで、実際には上位10銘柄45.7%、電気機器33.6%というはっきりした偏りを持つ。読むべきなのは「保有銘柄数」ではなく、「値動きを支配する上位銘柄と業種」である。分配金や利回りの見方までつなげたいなら、次は分配金/利回り記事で確認したい。

Sho
Sho

システム開発歴15年/PMP

計画・リスク管理・数値設計を軸に、
ETFの情報整理から投資判断までをテンプレ化・自動化してきた。

新NISAの時代だからこそ、
感情よりも「仕組み」で迷わない投資を。

—— 焦らず、ブレず、仕組みで勝つ。

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※本記事は一般的な情報提供を目的としています。投資判断はご自身の責任で行ってください。
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