2865|グローバルX NASDAQ100・カバード・コールの組入銘柄・セクター比率|データと読み方

2865は、NASDAQ100にそのまま投資するETFではない。日本で買えるのは2865だが、実際の直接保有は米国ETFのQYLDほぼ1本で、その先にNASDAQ100株式と月次のコール売り戦略がある。だから見るべきなのは、2865の月次レポートだけではなく、投資先QYLDと指数ルールまで含めた三層構造である。

2865の直接保有は実質1本、QYLD経由でNASDAQ100大型株を持ち、さらに毎月のATMコール売りが上乗せされる。中身を見るときは「2865」「QYLD」「BXNT」の3か所を分けて確認する。

データの取得日と一次情報の確認場所

本記事のデータは2026年2月時点。正確には、2865の直接保有と資産別構成は2026年2月27日時点、投資先QYLDの上位銘柄とセクター比率は2026年1月31日時点、オプションの現在ロール情報は2026年3月12日時点を使っている。2865は国内上場ETFだが、実際の中身を読むには「2865の月次レポート」「投資先QYLDのHoldings」「Cboeの指数ルール」の3つを分けて見る必要がある。東証のETF概要(2865)は、信託報酬、分配頻度、対象指数、NISA対象外といった基本属性の確認に向いている。

ここで大事なのは、「2865の月次レポートだけを見て終わらない」ことだ。2865の月次レポートを見ると、直接保有は外國投資信託1本にほぼ集中している。だが、その1本の正体であるQYLDの中では、NASDAQ100の大型株が時価総額ベースで並び、さらに指数側で1か月物のATMコールが売られている。つまり、2865の“中身”は一段掘らないと見えない。記事の役割は、最新数字を毎回貼り替えることではなく、この確認ルートを固定することにある。

参照:2865月次レポートQYLD商品ページ(Holdings & Characteristics)Cboe指数ページ(BXNT)

上位10銘柄と集中度

まず、2865の直接保有から見る。2026年2月27日時点で、2865の保有銘柄数は1、資産別構成は外国投資信託99.60%、コールローン・その他0.40%である。要するに、2865を買うとは、実務上はQYLDを日本市場向けに包んだラッパーを買うのに近い。直接保有レベルの集中度は、かなり高い。

2865の直接保有(2026年2月27日時点)

順位保有資産比率
1Global X Nasdaq 100 Covered Call ETF(QYLD)99.60%
コールローン・その他0.40%

次に、投資先QYLDの実質中身として上位10銘柄を見る。QYLDの2026年1月31日時点の上位10銘柄は、NVIDIA、Apple、Microsoft、Amazon、Meta、Alphabet A、Tesla、Walmart、Alphabet C、Broadcomで、上位10社合計は49.32%だった。102銘柄保有のうち約半分が上位10社に集まっているので、分散が効いていないわけではないが、NASDAQ100らしく大型ハイテクへの集中はかなり強い。

QYLDの上位10銘柄(2026年1月31日時点、実質参照)

順位銘柄名比率
1Nvidia9.08%
2Apple7.49%
3Microsoft6.25%
4Amazon5.01%
5Meta Platforms4.12%
6Alphabet Class A3.85%
7Tesla3.73%
8Walmart3.15%
9Alphabet Class C3.58%
10Broadcom3.06%

この顔ぶれになる理由は単純で、QYLDの株式部分がNASDAQ100の構成と重なるからだ。NASDAQ100はナスダック上場の非金融大型株が中心で、時価総額加重の色合いが強い。そのため、巨大ITと通信サービスが上位に並びやすい。ここでの判断ポイントは、2865を「高配当ETF」と見て買うと中身を見誤ることだ。実質の株式エンジンは、かなり濃い米国メガテックである。しかも2865はその上にコール売りを重ねるので、株の顔ぶれは成長株色が強い一方、値動きの取り方はQQQのような素直な上昇取りにはならない。

参照:QYLDファクトシートQYLD商品ページ(Top Holdings)2865月次レポート

セクター(業種・分野)比率と偏りの読み方

実質的なセクター比率もQYLDベースで読む。2026年1月31日時点では、情報技術50.93%、コミュニケーション・サービス15.93%、一般消費財12.85%で、上位3セクター合計は79.71%だった。残りは生活必需品7.80%、ヘルスケア4.92%、資本財4.29%などで、金融は0.26%とほぼ無い。かなりはっきりした偏りである。

セクター比率
情報技術50.93%
コミュニケーション・サービス15.93%
一般消費財12.85%
生活必需品7.80%
ヘルスケア4.92%
資本財4.29%
公益1.34%
素材1.13%
エネルギー0.54%
金融0.26%

この偏りの意味は明確だ。2865は「インカム商品」に見えても、株式部分の土台はかなり景気敏感で、かつ金利やバリュエーションの影響を受けやすい。情報技術とコミュニケーション・サービスが重いので、業績期待が高まる局面や金利低下局面では追い風になりやすいが、逆に金利上昇や期待剥落では下に振れやすい。そこにカバード・コールが乗るため、上昇相場では取り分が削られやすく、横ばい〜不安定相場ではプレミアムが効きやすいという性格になる。単なる高配当株ETFとは別物である。

自分のPFに何を加えるかで言えば、2865は分散のためのコアというより、米国メガテック偏重の値動きに、オプションプレミアム由来のインカム性を足す部品だ。すでに全世界株やS&P500を厚く持っている人にとっては、米国大型成長株への傾きをさらに強める可能性がある。一方、日本高配当、REIT、債券中心のPFなら、米国テックへの接続を作りつつ、値上がり取り切りをあきらめてインカム寄りに寄せる役割は持ち得る。ここを整理せずに「毎月分配だから守り」と考えるのは雑すぎる。

参照:QYLDファクトシートQYLD商品ページ(Sector Breakdown)

入替ルールと構成が変わるタイミング

構成が変わるタイミングも、2865そのものより、QYLDが参照するNASDAQ100とBXNTのルールで考える。QYLDの株式部分はNASDAQ100に従い、年1回、12月第3金曜日に年次見直し、3月・6月・9月の第3金曜日に四半期リバランスが行われる。年の途中でも、継続適格性を失った銘柄が出れば、指数外で条件を満たす最大時価総額銘柄に置き換えられる。つまり、顔ぶれが大きく変わる本命は、個別企業の株価変動そのものより、NASDAQ100の定期メンテナンスである。

一方、カバード・コール部分は毎月ロールされる。指数ルールでは、保有中のコールは満期前日、通常は第3金曜日の前日の木曜日にVWAPで手仕舞いし、その後に翌月満期の1か月物ATMコールを新たに売る。新しい権利行使価格は、午前11時前に報告されたNASDAQ100値の直上にある行使価格が使われる。ここが2865の中身を読むうえでの核心で、単に銘柄が入れ替わるだけでなく、毎月のオプション条件そのものがリターンの形を変える

だから、構成が大きく変わった場合の判断も整理できる。上位10銘柄の順位が少し入れ替わった程度なら、商品性はほぼ変わらない。見るべきは、①2865の直接保有先が引き続きQYLDか、②QYLDの指数連動先が引き続きBXNTか、③BXNTのルールが「NASDAQ100を持ち、1か月ATMコールを100%売る」ままか、の3点だ。ここが崩れなければ、細かな銘柄の出入りは中身のノイズであって、商品の別物化ではない。逆にここが変わるなら、保有理由の見直しが必要になる。

参照:QYLDの指数ルール要約Cboe指数ページ(BXNT)2865商品ページ

よくある誤解

「取得日が1か月前だから、この手の記事はもう古い」と考えるのは早い。そう思いやすいのは、ETF記事を“数字の最新性だけ”で見ているからである。だが2865の価値は、最新の比率を一発で当てることではなく、どこで・何を・どう見るかを固定できることにある。2865ではまず2865月次レポートで直接保有1本かどうかを確認し、次にQYLD商品ページでTop HoldingsとSector Breakdownを見て、最後にCboe指数ページや指数ルール要約でロール条件を見る。この順番を覚えていれば、数字が更新されても自分で迷わず追える。そこが記事の価値であり、単なる一覧表との違いである。

再確認用リンク:2865月次レポートQYLD商品ページCboe指数ページ(BXNT)

まとめ

2865の中身は、表面上の銘柄名よりずっと単純で、かつ誤解しやすい。直接保有はほぼQYLD1本、実質の株式部分はNASDAQ100大型株、そして毎月のATMコール売りで値動きの取り方が変わる。つまり見るべきは「保有銘柄数」ではなく、「QYLDの中身」と「BXNTのルール」である。次は「分配金・利回り」で、オプションプレミアムが毎月分配にどうつながるかを整理したい。

Sho
Sho

システム開発歴15年/PMP

計画・リスク管理・数値設計を軸に、
ETFの情報整理から投資判断までをテンプレ化・自動化してきた。

新NISAの時代だからこそ、
感情よりも「仕組み」で迷わない投資を。

—— 焦らず、ブレず、仕組みで勝つ。

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※本記事は一般的な情報提供を目的としています。投資判断はご自身の責任で行ってください。
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