2865は毎月10日決算の毎月分配型だ。直近12か月合計は11,600円/100口で、月ごとは800円から1,100円まで動いている。しかも現行NISAの対象外なので、まず特定口座で受け取る前提で見た方が早い。分配の出る日、直近実績、税引後の感覚、表示利回りの読み方だけに絞って整理する。
2865は年12回型だが、分配金は固定ではない。表示は100口単位で、現行NISA対象外。高利回りでも、そのまま鵜呑みは危ない。
2865の分配金は年何回か
2865は毎月10日決算の年12回型だ。売買単位は1口だが、運用会社の分配金表示は100口単位なので、数字を見るときはここをまずそろえる必要がある。
以下が、分配スケジュールの見方だ。表の「権利付き最終売買日」までに買っていれば今回分の対象になる。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 年何回 | 年12回 |
| 主な決算月 | 毎月 |
| 決算日 | 原則毎月10日 |
| 権利付き最終売買日 | 決算日の2営業日前(決算日が市場休業日の場合は3営業日前) |
| 権利落ち日 | 権利付き最終売買日の翌営業日 |
| 支払日 | 決算日からおおむね40日後。2026年3月決算分は2026年4月17日支払開始予定 |
権利付き最終日、権利落ち日、支払日は別物だ。権利付き最終売買日は「今回分を取るための締切」、権利落ち日は「その日以降に買っても今回分は付かない日」、支払日は「実際に入金される日」と見れば足りる。
いつ買えば今回分の対象になるか
2865は決算日が毎月10日なので、今回分を取りたいなら原則としてその2営業日前までに買う。たとえば2026年3月分なら決算日は3月10日だったので、権利付き最終売買日は3月6日、権利落ち日は3月9日になる。3月9日以降に買っても、3月分の1,100円/100口は対象外だ。
「10日に持っていればよい」と雑に覚えるとずれる。実際に見るべき日は決算日そのものではなく、権利付き最終売買日だ。月10日決算のETFでも、買付の締切はもっと前に来る。
参照:分配カレンダーFAQ/2026年3月の収益分配のお知らせ
直近の分配金実績をどう見るか
直近12か月の実績は次のとおりだ。2025年4月から2026年3月までのTTM(過去12か月合計)は11,600円/100口になる。運用会社の商品ページでも、2026年3月23日時点の12か月利回りは9.66%と表示されている。
| 決算期 | 1口あたり分配金 | 備考 |
|---|---|---|
| 2025/04/10 | 900円 / 100口 | 毎月分配 |
| 2025/05/10 | 800円 / 100口 | 毎月分配 |
| 2025/06/10 | 900円 / 100口 | 毎月分配 |
| 2025/07/10 | 900円 / 100口 | 毎月分配 |
| 2025/08/10 | 900円 / 100口 | 毎月分配 |
| 2025/09/10 | 900円 / 100口 | 毎月分配 |
| 2025/10/10 | 1,100円 / 100口 | 毎月分配 |
| 2025/11/10 | 1,000円 / 100口 | 毎月分配 |
| 2025/12/10 | 1,000円 / 100口 | 毎月分配 |
| 2026/01/10 | 1,100円 / 100口 | 毎月分配 |
| 2026/02/10 | 1,000円 / 100口 | 毎月分配 |
| 2026/03/10 | 1,100円 / 100口 | 毎月分配 |
| TTM | 11,600円 / 100口 | 過去12か月合計 |
見方は単純で、毎月出てはいるが、毎月同額ではない。2025年春は800円〜900円帯、2025年10月以降は1,000円〜1,100円帯が続いている。ただし、運用会社はあらかじめ一定額の分配を約束しておらず、分配が出ない場合もあるとしている。直近数か月が高めでも、その水準が固定で続く前提では見ない方がよい。
参照:Global X商品ページ/月次レポート/収益分配のお知らせ
税引後の手取りはどう考えるか
ここは先に切っておく。2865はヘッジ目的以外でデリバティブを活用しているため、運用会社はNISAの対象にならないと案内している。金融庁の資料でも、NISAの成長投資枠ではデリバティブ取引を用いた一定の投資信託等が除外される。つまり、この銘柄は新NISAで非課税受け取りを前提にする商品ではない。
実務では、まず特定口座での手取りを考える。上場株式等の配当等には20.315%の税率がかかるので、2026年3月分の1,100円/100口をそのまま使うと、手取りは100口で約877円、10口で約88円、1口で約8.8円になる。売買は1口単位でも、分配金表示は100口単位なので、自分の口数に割り戻して見る。
国内ETFと米国ETFの違いを一言で言うなら、2865は国内ETFなので国内での受け取りや税処理は見やすい一方、運用会社はQYLDより表面利回りが低く見えやすい理由として、QYLDの分配から外国税額を控除した後の金額を元に分配・利回りを計算しているためだと説明している。そのうえで、国内課税時には二重課税調整が行われるため、手取り上の差は大きくなりにくいとしている。
利回りの数字をどう読むか
2026年3月23日時点で、運用会社の商品ページに出ている12か月利回りは9.66%だ。これは過去12か月の分配合計11,600円/100口を、足元の価格水準に対して見た割合であって、将来1年も同じだけ受け取れる保証ではない。
自分の購入単価で見える利回りは別だ。たとえばもっと安い価格で買っていれば、自分にとっての受け取り割合は9.66%より高く見える。逆に高い価格で買っていれば低く見える。表示利回りはあくまで「今の価格に対する過去12か月の割合」であって、「自分の買値に対する受け取り割合」ではない。
2865の利回りが高く見えやすいのは、このETFがNASDAQ100に月次のコール売りを重ねるカバード・コール戦略の指数に連動しているからだ。普通のNASDAQ100連動ETFと同じ感覚で利回りだけ比べるとずれる。見るべきなのは、高利回りかどうかではなく、その分配が固定か、ぶれが大きいか、どの口座で持てるかの3点だ。
参照:Global X商品ページ/JPX銘柄詳細/特設ページFAQ
分配金目的で見るべき数字
2865を分配金目的で持つなら、まず見る数字は4つで足りる。
- 直近12か月合計がいくらか
- 毎月の金額がどのくらいぶれるか
- 分配金表示が100口単位かどうか
- NISAで持てる銘柄かどうか
2865なら、TTMは11,600円/100口、直近12か月のレンジは800円〜1,100円、表示は100口単位、そして現行NISA対象外だ。分配金狙いの人はこの4つを先に押さえれば十分だ。
再投資目的の人は見方が少し違う。受け取り額そのものより、分配を出す設計のために何を引き換えにしているかを見る必要がある。2865のあとに確認するなら、比較記事で通常のNASDAQ100連動ETFと役割がどう違うかを見に行く順番でよい。
よくある誤解
2865は毎月分配で利回りも高く見えるので、毎月同じ額が安定して入ってくる商品だと思いやすい。ここが一番ずれやすい。実際は、分配金は100口表示で、直近12か月でも800円から1,100円まで動いている。しかも現行NISAの対象外なので、非課税で丸ごと受け取る前提も置けない。見るべきなのは「高いかどうか」より、「自分の口数で税引後いくら残るか」と「その金額が毎月ぶれる商品かどうか」だ。
まとめ
2865の分配金は、毎月出ること自体よりも、100口表示であること、金額が固定ではないこと、現行NISA対象外であることの3点を先に押さえるべき銘柄だ。次は比較記事で、通常のNASDAQ100連動ETFや他のカバード・コールETFと役割の違いを確認すると判断しやすい。

