足元の米国市場は、価格だけを見ると日ごとの強弱に引っ張られやすいが、資金フローで見るとどこに資金が残り、どこから抜け続けているかが見えやすい。短期の値動きはニュースで簡単に揺れる一方、フローには売買の継続性が出やすい。だからこそ、価格ではなく資金の向きを追う意味がある。この定点観測は火曜・金曜の週2回更新としており、短期ノイズと中長期の定着を切り分けながら、市場構図を淡々と確認していく。
全ランキング
▼短期(3日)
① AUM比%ランキング(降順)
② フロー金額ランキング(降順)
短期ではXLFが金額でもAUM比でも頭ひとつ抜けた。
一方でXLBはAUM比で大きく沈み、短期の売り圧力がかなり目立つ。
XLI、XLE、XLREには資金流入が見えるが、まだ3日だけでは断定しにくい。
まずは短期の偏りとして受け止めるくらいで十分である。
▼中期(10日)
① AUM比%ランキング(降順)
② フロー金額ランキング(降順)
中期になるとXLFへの資金集中がさらに鮮明になる。
逆にXLP、XLC、XLBはマイナスが並び、資金が抜ける流れが続いている。
XLVは短期では弱いが、中期ではまだプラス圏に残っている点がやや特徴的だ。
ここは短期と中期の符号差を見る局面である。
▼長期(20日)
① AUM比%ランキング(降順)
② フロー金額ランキング(降順)
長期ではXLU、XLE、XLREの並びがかなりはっきりしている。
反対側ではXLB、XLC、XLPの弱さが目立ち、特にXLBの落ち込みは大きい。
XLFは短中期で強い一方、20日では突出感が薄れ、勢いの鮮度が高いタイプに見える。
長期の定着と短期の加速は、同じ強さではない点に注意したい。
市場構図まとめ
全体を通して見ると、資金が比較的滞留しているのはXLU、XLE、XLREで、20日ベースでもプラスが維持されている。短中期で目立つのはXLFで、特に10日ではAUM比5.26%と突出している。一方、流出が続いているのはXLB、XLC、XLPで、短期のノイズではなく中長期でもマイナスが残る。短期と長期の違いとしては、XLFのように直近で加速しているものと、XLUやXLEのように長めに資金が残っているものが分かれている点が重要である。背景材料としては、中東情勢と原油の動き、停戦期待、消費者マインド低下などが短期の揺れを作った可能性があるが、ここではあくまで補助線として見ておきたい。