1306|NEXT FUNDS TOPIX連動型上場投信(配当込みTOPIX)の組入銘柄・セクター比率|データと読み方

1306は、日本株全体に広く連動するETFである。だから中身を見るときに大事なのは、「何が入っているか」だけではない。大型株にどれだけ寄るか、業種の偏りがどこに出るか、そしてその偏りがTOPIX連動という設計からどう生まれるかまで押さえることだ。その読み方を整理する。

1306の中身は「日本株全体に広く分散」だが、等金額で均等に持つ商品ではない。浮動株時価総額加重なので、実際には大型株と電機・銀行・商社などの比重が自然に高くなりやすい。

データの取得日と一次情報の確認場所

本記事のデータは2026年2月時点。具体的には、野村アセットマネジメントの月次レポート作成基準日である2026年2月27日時点の断面を使っている。組入上位銘柄、業種別配分、組入銘柄数はこの時点の数字で読む。

まず確認先を先に置いておく。1306の中身を追うときは、普段は運用会社の商品ページから月次レポートに入り、上位銘柄と業種別配分を見るのが最短である。上場商品としての基本情報はJPXのETF一覧や銘柄概要PDFで確認できる。さらに、「なぜこの顔ぶれになるか」を理解するには、指数そのものの設計を見る必要があるため、JPX総研のTOPIXページも併せて見るのが正しい順番だ。商品ページで月次レポート、JPXページで上場条件と対象指数、指数ページで算出方法を見る。この3点セットで、ほぼ迷わない。

1306はTOPIX(配当込み)への連動を目指すETFで、売買単位は10口、分配は年1回、NISA成長投資枠の対象である。ここまでは商品選びの入口情報だが、組入の読み方では「TOPIX(配当込み)が浮動株時価総額加重で算出される」という一点が最重要になる。時価総額が大きい企業ほど影響力が高くなりやすく、結果として大型株中心の顔ぶれになりやすい。つまり、1306の中身は“日本株を広く持つ”と同時に、“日本の大型株をやや強めに反映する”構造でもある。

参照:NEXT FUNDS 1306 商品ページJPXの1306銘柄概要PDFTOPIX(東証株価指数、TPX)ページ

上位10銘柄と集中度

組入上位10銘柄は、トヨタ自動車3.6%、日立製作所2.4%、三菱UFJフィナンシャル・グループ3.3%、ソニーグループ2.2%、三井住友フィナンシャルグループ2.3%、みずほフィナンシャルグループ1.8%、三菱商事2.0%、東京エレクトロン1.6%、三菱重工業1.7%、三井物産1.6%で、上位10銘柄合計は22.4%、組入銘柄数は1,661銘柄である。

順位銘柄業種純資産比
1トヨタ自動車輸送用機器3.6%
2三菱UFJフィナンシャル・グループ銀行業3.3%
3日立製作所電気機器2.4%
4三井住友フィナンシャルグループ銀行業2.3%
5ソニーグループ電気機器2.2%
6三菱商事卸売業2.0%
7みずほフィナンシャルグループ銀行業1.8%
8三菱重工業機械1.7%
9東京エレクトロン電気機器1.6%
10三井物産卸売業1.6%
上位10合計22.4%

この22.4%という数字は、S&P500のように上位数社で指数が大きく支配されるタイプと比べれば、集中度はそこまで高くない。ただし、完全に分散し切っているわけでもない。日本株全体を持つと言っても、実際の値動きをかなり左右するのはトヨタ、メガバンク、総合電機、総合商社といった大型株群である。ここを軽く見て「日本全体に薄く均等分散している」と考えるとズレる。1306は広く持つが、あくまで市場規模の大きい会社をより大きく持つETFだ。

なぜこの顔ぶれになるのか。理由は単純で、1306はTOPIX(配当込み)採用銘柄に投資し、個別銘柄の株数比率を指数の時価総額構成比率に沿うよう維持する方針だからである。したがって、利益成長期待だけでなく、浮動株ベースの時価総額が大きい銘柄ほど比重が上がりやすい。銀行が3社も上位に入るのも、銀行を選好しているのではなく、指数上の存在感がそのまま反映されているからだ。高配当ETFのように利回りで選別している商品ではない点は、ここで明確に切り分けておきたい。

判断の補助としてはこうなる。個別株を避けつつ日本株全体を一括で持ちたい人には、このくらいの集中度はむしろ自然である。一方、すでにトヨタ、三菱UFJ、商社株を個別で多めに持っている人は、1306を追加すると大型株の重なりが思った以上に強くなる可能性がある。日本株を増やしたつもりが、実際には大型株比率をさらに上げているだけ、という状態には注意したい。

参照:1306の月次レポート1306の交付目論見書

セクター(業種・分野)比率と偏りの読み方

2026年2月27日時点の業種別配分では、電気機器17.9%銀行業10.7%卸売業8.4%機械6.7%輸送用機器6.6%、その他業種48.2%となっている。株式組入比率は98.5%、現金その他資産は1.5%である。

文字で並べると、こう見ればよい。

電気機器 17.9%
銀行業 10.7%
卸売業 8.4%
機械 6.7%
輸送用機器 6.6%
その他の業種 48.2%
現金その他資産 1.5%

まず目立つのは電気機器の大きさである。日本株全体連動と言っても、半導体製造装置、総合電機、エレクトロニクスの比重は無視できない。景気の立ち上がり局面や設備投資期待が強い局面では追い風になりやすい一方、外需減速やハイテク調整が来ると足を引っ張りやすい。1306は市場全体型なのでテーマETFほど極端ではないが、それでも日本市場そのものが製造業・輸出関連の影響を受けやすいことは、中身を見ればはっきり分かる。

次に銀行業10.7%と卸売業8.4%である。銀行は金利環境の影響を受けやすく、商社は資源価格や世界景気の影響を受けやすい。つまり1306は、単なる“国内内需の詰め合わせ”ではない。金利正常化、資源高、世界景気回復といった要素が効くセクターもかなり含んでいる。ここを理解せずに「日本株コアだから値動きは穏やか」と思い込むのは危ない。日本株全体型であっても、景気循環にはきちんと反応する。

ポートフォリオ全体で考えるなら、S&P500やNASDAQ100のように米国大型テック比率が高い資産を主軸にしている人にとって、1306は日本版の巨大IT偏重を足す商品ではない。むしろ、銀行、商社、輸送用機器、機械といった、日本特有の景気敏感セクターを加える効果がある。一方で、すでに日本の高配当ETFや銀行ETF、商社を多く持っている人は、1306を入れても分散より重複のほうが大きくなる場面がある。自分のPFに不足しているのが「日本株全体」なのか、「特定テーマ以外の広がり」なのかを先に決めたほうがいい。

参照:1306の月次レポートTOPIX(東証株価指数、TPX)ページ

入替ルールと構成が変わるタイミング

1306そのものが独自の選定ルールで銘柄を入れ替えるわけではない。基本は、TOPIX(配当込み)に採用されている、または採用が決定された銘柄に投資し、指数の個別銘柄構成比率に沿うよう保有比率を維持する商品である。つまり、1306の中身が変わるタイミングは、運用会社の主観ではなく、指数側の構成変更や個別銘柄の資本異動に連動して起きる。

交付目論見書では、指数の計算方法変更、採用銘柄の変更、資本異動等による時価総額構成比率の修正、追加設定・交換などがあった場合に、信託財産の構成を調整するとされている。また、指数連動性を保つために、補完的に株価指数先物を利用できる。月次レポートでも現金その他資産1.5%のうち指数先物1.5%と記載されており、完全に現物株だけで固定されているわけではない。連動性維持のための微調整は常にありうる。

では、構成が大きく変わったときにどう見るか。見る順番は3つで十分だ。第一に、変更が1306固有の問題なのか、TOPIX全体の見直しなのかを切り分ける。第二に、上位10銘柄の合計比率が急に高まっていないかを見る。第三に、業種別配分で銀行や電気機器など特定セクターの比率が大きく動いていないかを見る。この3点で、単なる指数メンテナンスなのか、日本株市場の構造変化が反映されたのかがだいたい見える。

確認先も明確だ。組入の変化は1306の商品ページから月次レポートを見る。上場ETFとしての基本情報はJPXの1306銘柄概要PDFで押さえる。指数ルールや構成銘柄情報はTOPIX(東証株価指数、TPX)ページの「構成銘柄情報」「算出要領」を見る。この順番で追えば、「何が変わったか」ではなく「なぜ変わったか」まで確認できる。

参照:1306の商品ページJPXの1306銘柄概要PDF1306の交付目論見書

よくある誤解

「取得日が最新でないなら、この記事の価値は低い」と考える人は多い。だが、それは半分だけ正しく、半分は間違いである。組入上位銘柄や業種比率は確かに断面データなので、月が変われば数字は少し動く。だから日付を隠して書く記事は雑である。一方で、本当に大事なのはその断面をどう読むかだ。1306はTOPIX(配当込み)連動で、浮動株時価総額加重という設計上、大型株中心になりやすい。この構造理解は、月が変わってもすぐには古くならない。価値があるのは、最新値そのものではなく、「どこで確認し」「何を見ると」「どう判断できるか」を読者が身につけられる点にある。確認するときは、まずNEXT FUNDSの商品ページで月次レポートを開き、上位10銘柄合計と業種別配分を見る。そのうえで、変化の理由をTOPIXページの構成銘柄情報や算出要領で追えばよい。

まとめ

1306の中身は、日本株全体への広い分散を持ちながら、実際には大型株と電気機器・銀行・商社などの比重が効く構造である。上位10銘柄合計22.4%は過度な集中ではないが、均等分散でもない。このETFを正しく使うには、月次レポートで上位10と業種配分を見て、JPXのTOPIX算出要領とつなげて読むことが重要だ。分配の出方まで含めて把握したいなら、次は分配金/利回り記事を読むとつながる。

Sho
Sho

システム開発歴15年/PMP

計画・リスク管理・数値設計を軸に、
ETFの情報整理から投資判断までをテンプレ化・自動化してきた。

新NISAの時代だからこそ、
感情よりも「仕組み」で迷わない投資を。

—— 焦らず、ブレず、仕組みで勝つ。

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※本記事は一般的な情報提供を目的としています。投資判断はご自身の責任で行ってください。
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