1329は、2月と8月に分配金が出る年2回型の日経225 ETFだ。直近は1口44円まで増えているが、毎回同じ金額が出る商品ではない。分配の出る月、過去12か月合計、NISAと特定口座の手取り差まで先に押さえると、数字をかなり読み違えにくくなる。
1329は年2回型で、直近12か月合計は86円。2026年3月23日終値5,323円ベースの利回りは約1.61%だが、NISAは受取方式の設定確認まで必要になる。
1329の分配金は年何回か
1329の分配金は年2回型だ。主な基準日は2月と8月で、受け取りがまとまって入るタイプである。毎月型ではないので、月ごとの生活費あてを前提に見る商品ではない。まずは「2月・8月に確認するETF」と覚えるのが早い。
| 回 | 権利付き最終日 | 権利落ち日 | 権利確定日 | 支払い予定日 |
|---|---|---|---|---|
| 2026年2月分 | 2026/2/5 | 2026/2/6 | 2026/2/9 | 2026/3/19 |
| 2026年8月分 | 2026/8/5 | 2026/8/6 | 2026/8/9 | 2026/9/17 |
上の表で大事なのは、もらえるかどうかを分けるのは「権利付き最終日までに買っているか」である点だ。権利落ち日は、その日以降に買っても今回分はもらえない日。支払日は、実際に証券口座へ入ってくる予定日で、権利確定日とは別である。
参照:ブラックロック公式商品ページ 2026年分配スケジュールPDF
いつ買えば今回分の対象になるか
次回の8月分を取りにいくなら、2026年8月5日までに買って保有している必要がある。8月6日になると権利落ちとなり、その時点からの買いは今回分の対象外だ。ここを逆に覚えると、買ったのに分配金が入らないという一番ありがちな事故になる。
1329は年2回しか判定日がないので、月次分配のETFより日付の見落としが起きやすい。分配狙いで買うなら、まず確認する日は支払日ではなく権利付き最終日である。
直近の分配金実績をどう見るか
直近の実績だけ見ると、1329の分配金は足元でやや増えている。ブラックロックのファクトシートでは、2024年2月9日が29.7円、2024年8月9日が36.5円、2025年2月9日が35.5円、2025年8月9日が42.0円、2026年2月9日が44.0円となっている。
| 決算期 | 1口あたり分配金 | 備考 |
|---|---|---|
| 2024/02/09 | 29.7円 | |
| 2024/08/09 | 36.5円 | |
| 2025/02/09 | 35.5円 | |
| 2025/08/09 | 42.0円 | |
| 2026/02/09 | 44.0円 | 直近実績 |
過去12か月合計、つまりTTMは42.0円+44.0円で86.0円になる。ただし、この86円は「次の1年もそのまま続く約束の数字」ではない。ブラックロックも、分配金の支払いと金額は保証しないとしている。さらに1329は2025年4月7日に1対10の受益権分割を行っており、公式サイトの履歴はその影響を調整した数値で表示されている。古い実績を見るときは、この調整後数字を前提に読む必要がある。
つまり見方としては、直近2回とTTMを見て「足元は増えている」とまでは言えるが、「この先も44円前後で固定」とまでは言えない。1329の分配金は、債券のクーポンのような固定受け取りではない。
税引後の手取りはどう考えるか
特定口座で受け取ると、上場株式等の配当等には合計20.315%の税率で源泉徴収がかかる。直近分配の44円を例にすると、1口あたりの手取り感は約35.06円である。10口なら約351円、100口なら約3,506円。細かな端数処理は証券会社の計算で少しずれることがあるが、ざっくりこの感覚で十分だ。
NISA口座で持っている場合は、国内税がかからないので44円をそのまま受け取る感覚になる。ただし、ここは口座を持っているだけでは足りない。金融庁と日本証券業協会が案内している通り、ETFや上場株式の配当・分配金を非課税で受け取るには、受取方式を「株式数比例配分方式」にしておく必要がある。違う方式だと、NISA口座で持っていても課税扱いになる。
1329は日経225に連動する国内ETFなので、ここでまず気にするのは米国ETFのような外国税ではなく、国内税の有無と受取方式の設定である。実務では、この2つだけ先に見れば足りる。
参照:金融庁 NISA資料 日本証券業協会 NISA FAQ 国税庁 配当金を受け取ったとき
利回りの数字をどう読むか
2026年3月23日の終値は5,323円で、TTMは86円なので、足元の分配金利回りは86円 ÷ 5,323円で約1.61%になる。ここでの利回りは「今の値段に対して、過去12か月の受け取りがどれくらいだったか」を示す数字であって、将来の受け取りを約束する数字ではない。
もう一つ大事なのは、自分の購入単価で見える利回りは別だという点だ。たとえば5,000円で買っていた人にとっての見え方は86円 ÷ 5,000円で約1.72%、5,600円で買った人なら約1.54%になる。同じ1329でも、今の株価ベースの表示利回りと、自分の保有ベースの受け取り感はずれる。ここを混同すると、利回りの数字だけ見て判断を誤りやすい。
1329はそもそも高分配を前面に出したETFではなく、直近ベースでも利回りは1%台である。分配金目的だけで選ぶなら、数字としてはかなり落ち着いた部類だ。受け取りの大きさより、日経225連動ETFを持ちながら年2回の現金受け取りがある、と読むほうが実態に近い。
分配金目的で見るべき数字
分配金目的で1329を見るなら、最低限ここだけで足りる。
| 確認項目 | 何を見るか |
|---|---|
| 次回の権利付き最終日 | その回をもらえるかを決める日 |
| 直近2回の分配金 | 足元が増えているか減っているか |
| TTM | 今の値段に対するざっくり利回り計算 |
| 受取方式 | NISAで非課税にできる設定か |
再投資目的の人は、分配金そのものよりトータルリターンや連動の安定性を見る比重が上がる。逆に分配金目的の人は、次の権利日、TTM、手取り、受取方式の4点を先に見る。この順番で十分である。
参照:ブラックロック公式商品ページ 日本証券業協会 NISA FAQ
よくある誤解
1329は日経225のETFだから、分配金も毎回だいたい同じだと思いがちだが、そこは違う。実績を見ると金額は動いているし、運用会社も将来の支払いと金額を保証していない。もう一つの誤解は、NISAで持っていれば自動で非課税になるという思い込みだ。ETFの分配金は、受取方式が合っていないと課税される。1329で見るべきなのは、派手な利回りではなく、年2回型であること、直近TTM、そして受取方式の3点である。
まとめ
1329の分配金は、2月と8月の年2回型だ。直近は1口44円、TTMは86円で、2026年3月23日終値ベースの利回りは約1.61%になる。ただし金額は固定ではない。まずは次回の権利付き最終日と、NISAなら受取方式の設定を確認する。そのうえで、日経225連動ETFの中でどれを選ぶかに進む順番が崩れにくい。

