itcareer40.jp比べて選ぶ2017・159A
2017と159Aは同じ指数の株を持ちますが、つみたて投資枠(長期の積立・分散投資に適した商品が対象の枠)の対象一覧に載るのは2017だけです。
NISAのつみたて投資枠で、日本株のETF(証券取引所に上場する投資信託)を毎月積み立てたいとします。JPXプライム150指数のETFを探すと、2017と159Aの2本が見つかります。
どちらも同じ指数(特定のマーケットの動向を表す指標)を目指し、2026年9月30日に持っていた株の銘柄も同じでした。まず押さえたい違いは、つみたて投資枠の対象一覧に載るのが2017だけなことと、売買単位が1口と10口なことです。
2本で同じところは、次のとおりです。
- 2本とも、配当込みの指数(配当収益を考慮して計算する指数)である「JPXプライム150指数(配当込み)」への連動を目指します。
- 2本とも、信託報酬(運用と管理の対価として支払われる費用)の率は年0.165%(税込)以内です。
- NISAでは、2本とも成長投資枠(個別の株に一括で投資することもできる枠)の対象です。
違うところは、次の表のとおりです。表の繰上償還は、途中で運用を終えて、投資家にお金を返すことです。
| 項目 | 2017 | 159A |
|---|---|---|
| 運用会社 | 大和アセットマネジメント | 野村アセットマネジメント |
| 売買単位 | 1口 | 10口 |
| 決算(分配)の日 | 4月10日・10月10日 | 4月7日・10月7日 |
| つみたて投資枠 | 対象(金融庁の一覧にある) | 金融庁の一覧に無い |
| 口数による繰上償還の条件 | 設定から3年を経過した日以降に300万口を下回ったとき、ETFを持つ人の意向の確認などを経て繰上償還できる | 設定から3年を経過した日以降に20営業日続けて200万口を下回ったとき、上場廃止のうえ信託終了 |
目指す指数と、持っている株は違いますか
「JPXプライム150指数」は、東京証券取引所のプライム市場の会社から銘柄を選びます。対象は、株価で見た会社の大きさが上位500の会社です。選び方の基準は2つあります。
ひとつはROEの基準です。ROEが8%を超え、ROEから株主資本コストを引いた差が2期続けてプラスの会社から、差の大きさの順位で75銘柄を選びます。
ROEは、元手の自己資本で、1年間にどれだけ利益をあげたかを見る指標です。株主資本コストは、投資家が期待する収益の率です。
もうひとつはPBRの基準です。ROEの基準で選ばれた会社を除き、PBRが直近と2期の平均のどちらでも1倍を超える会社から、大きさの順位で75銘柄を選びます。PBRは、株価が1株当たり純資産の何倍かを示す指標です。
あわせて150銘柄で、入れ替えは毎年1回、8月最終営業日です。入れ替えでは、どちらの基準も、まず順位の上位25銘柄を選びます。
次に、いまの構成銘柄(指数に入っている銘柄)で26位から125位のものを、順位の順に75銘柄になるまで選びます。足りないときは、その基準を満たすほかの会社から、順位の順に加えます。
下の図1は、上位500の会社から150銘柄を選ぶ流れを示します。
2026年8月31日の入れ替えでは、16銘柄を追加し、15銘柄を除外しました。
2本とも「JPXプライム150指数(配当込み)」を目指します。JPXの資料は159Aの指数を「配当込みJPXプライム150指数」と書きますが、同じ指数です。
2026年9月30日に2017と159Aが持っていた株の銘柄は、どちらも指数の150銘柄と同じでした。下の図2は、指数と2本の株の銘柄を並べて示します。
2本は同じ指数を目指し、2026年9月30日に持っていた株の銘柄も指数の150銘柄と同じです。
参照:2社の交付目論見書・商品ページ、2017の月次レポート、159Aの組入銘柄情報、JPXの銘柄詳細資料・算出要領・構成銘柄一覧・ファクトシート・指数のページ・定期入替のお知らせ
いくらから買えて、決算はいつですか
売買単位は、2017が1口、159Aが10口です。金額の目安には基準価額を使います。基準価額は、毎日計算される、1口あたりの資産の価値です。
2026年10月22日の基準価額で見た1口分は、2017が1,494.17円、159Aが722.82円です。
159Aは売買単位が10口なので、1回の売買は7,228.2円が目安です。どちらも、資料の100口あたりの値を100で割った額です。
実際に売買する値段は取引所の値段で、基準価額とは一致しないことがあり、日々変わります。下の図3は、2本の1口分と、1回の売買に必要な金額の目安を示します。
決算日(投資信託の損益などが確定する日)と分配金を比べます。分配金は、運用で得た収益を、口数に応じて決算ごとに分けるお金です。どちらも年2回で、日は次のとおりです。
- 2017は4月10日と10月10日です。
- 159Aは4月7日と10月7日です。
月は同じで、日が違います。下の図4は、2本の決算日の月を示します。
どちらも、経費などを差し引いた配当などの収益の全額を分配する形です。159Aは「原則」と書きます。分配金と基準価額は、2本とも資料では100口あたりで表示されています。
売買単位は2017が1口、159Aが10口で、決算は2本とも4月と10月ですが、日が違います。
参照:2社の交付目論見書・商品ページ、2017の時系列データ、159Aのヒストリカルデータ・月次レポート、JPXの銘柄詳細資料
NISAのつみたて投資枠の対象は、どちらですか
成長投資枠の対象は、2017と159Aの両方です。金融庁のつみたて投資枠の対象一覧(2026年10月16日更新)に載るETFは11本です。「JPXプライム150指数」のETFとして載るのは2017だけで、159Aは載っていません。
資産運用業協会のリストのつみたて投資枠の列でも、2017は「対象」、159Aは「非対象」です。下の図5は、2本のNISAの枠を示します。
2017の交付目論見書(費用や運用の内容などを書いた、投資信託の説明書)は、つみたて投資枠の対象と書き、「販売会社により取扱いが異なる場合があります」としています。
成長投資枠は両方が対象で、金融庁のつみたて投資枠の一覧に載っているのは2017だけです。
参照:2017の交付目論見書、JPXの銘柄詳細資料、金融庁のつみたて投資枠対象商品届出一覧・つみたて投資枠対象商品のページ、資産運用業協会の成長投資枠対象商品リスト
持っている株の銘柄が同じでも、買うときの条件は違います
ここからは、確かめた資料の記載を並べて言える範囲を整理したもので、2本の優劣や値動きの見通しを示すものではありません。
- 2本とも、JPXプライム150指数(配当込み)への連動を目指します。
- 2026年9月30日に持っていた株の銘柄は、2本とも指数の150銘柄と同じです。
- 売買単位は、2017が1口、159Aが10口です。
- 金融庁のつみたて投資枠の対象一覧に載っているのは、2017だけです。
持っている株の銘柄が同じ2本でも、買うときの条件は同じではありません。違いは、売買単位と、つみたて投資枠の対象一覧での扱いに出ています。下の図6は、2本で同じところと、買うときに違うところを示します。
持っている株の銘柄が同じ2本でも、売買単位と、つみたて投資枠の対象一覧での扱いは違います。
同じ指数で同じ銘柄の株を持つ2本でも、つみたて投資枠の一覧での扱いは違いました。口数による繰上償還の条件の書き方まで違うことは、資料を並べて初めて気づきました。
参照:2社の交付目論見書、2017の月次レポート、159Aの組入銘柄情報、JPXの構成銘柄一覧、金融庁のつみたて投資枠対象商品届出一覧
費用と、口数による繰上償還の条件はどう違いますか
信託報酬率の上限は、2本とも年0.165%(税込)以内です。総経費率は、運用と管理にかかった費用を、割合で表して年率に直した値です。
2017の総経費率は0.23%で、集計期間は2025年10月11日から2026年4月10日です。
159Aの総経費率は0.22%で、集計期間は2025年10月8日から2026年4月7日です。このように集計期間が違うため、ここでは差を評価しません。
純資産総額は、費用などを差し引いた、ETF全体の大きさです。2026年10月22日に、2017は91.90億円、159Aは16.7億円です。
繰上償還の条件のうち、口数に関するものは、2本で書き方が違います。2017は、設定日から3年を経過した日以降に口数が300万口を下回ったとき、繰上償還できます。
そのときは、ETFを持つ人の意向を確認し、受託会社(運用財産の管理などを行う会社)と合意したうえで、繰上償還できる、と交付目論見書に書かれています。
資産運用業協会の用語集は、「できます」と書く場合の決まり方を説明しています。事前に公告し、書面を交付して、ETFを持つ人に賛否を問うことで決まります。
159Aは、設定日から3年を経過した日以降に口数が20営業日続けて200万口を下回ったとき、上場廃止のうえ信託終了となります。2本とも、上場廃止になった場合や、指数が廃止された場合なども、償還の条件として交付目論見書に書かれています。
2026年10月22日の口数は、159Aが2,306,140口です。2017は資料に口数が無く、純資産総額を1口あたりの基準価額で割ると約615万口が目安です。この日は、2本とも設定から3年を経過する前です。
下の図7は、2本の口数による繰上償還の条件と、口数を示します。
信託報酬率の上限は同じで、口数による繰上償還の条件は、基準の口数と書き方が2本で違います。
参照:2社の交付目論見書・商品ページ、2017の総経費率の資料・時系列データ、159Aのヒストリカルデータ、資産運用業協会の用語集「繰上償還」
この記事で言えないこと
- 2本の値動きにどれだけ差が出るかは書いていません。この記事の比べる対象に含めていないためです。
- 総経費率を同じ期間にそろえた比べは書いていません。2本の資料で、集計した期間が違うためです。
- 繰上償還になるかどうかは書いていません。口数がこれからどう動くかは、資料に無いためです。
数値の基準日
- 2本の基準価額・純資産総額と159Aの口数(商品ページ・時系列データ・ヒストリカルデータ)
- 2026年10月22日
- 2本の保有株(2017の月次レポート・159Aの組入銘柄情報)
- 2026年9月30日
- JPXプライム150指数の定期選定(構成銘柄一覧)
- 2026年8月31日
- JPXプライム150指数のファクトシート
- 2026年9月30日
- JPXプライム150指数の算出要領(版)
- 2026年7月24日
- 金融庁のつみたて投資枠対象商品届出一覧(最終更新日)
- 2026年10月16日
- 資産運用業協会の成長投資枠対象商品リスト(更新日)
- 2026年10月21日
- 2017 の交付目論見書(使用開始日)
- 2026年9月17日
- 159A の交付目論見書(使用開始日)
- 2026年6月25日
- JPX 銘柄詳細資料(2本)
- 2026年2月27日
- 用語の説明に使った資料(資産運用業協会・JPX の用語集、金融庁「NISAを知る」。取得日)
- 2026年10月23日
次に読む
プライム市場の会社から選ぶ指数とは別に、TOPIXに連動するETFもあります。1308・1348・2557の3本は、1308 vs 1348 vs 2557の記事で並べています。
出典
- 大和アセットマネジメント「iFreeETF JPXプライム150」投資信託説明書(交付目論見書)(使用開始日 2026年9月17日)
- 大和アセットマネジメント「iFreeETF JPXプライム150」商品ページ(基準日 2026年10月22日)
- 大和アセットマネジメント「iFreeETF JPXプライム150」時系列データ(2026年10月22日まで)
- 大和アセットマネジメント「iFreeETF JPXプライム150」月次レポート(基準日 2026年9月30日)
- 大和アセットマネジメント「iFreeETF JPXプライム150」総経費率(対象期間 2025年10月11日〜2026年4月10日)
- 野村アセットマネジメント「NEXT FUNDS JPXプライム150指数連動型上場投信」商品ページ(基準日 2026年10月22日)
- 野村アセットマネジメント「NEXT FUNDS JPXプライム150指数連動型上場投信」投資信託説明書(交付目論見書)(使用開始日 2026年6月25日)
- 野村アセットマネジメント「NEXT FUNDS JPXプライム150指数連動型上場投信」月次レポート(2026年9月30日)
- 野村アセットマネジメント「NEXT FUNDS JPXプライム150指数連動型上場投信」組入銘柄情報(2026年9月30日現在)
- 野村アセットマネジメント「NEXT FUNDS JPXプライム150指数連動型上場投信」ヒストリカルデータ(CSV)(2026年10月22日まで)
- JPX「2017」銘柄詳細資料(2026年2月27日現在)
- JPX「159A」銘柄詳細資料(2026年2月27日現在)
- JPX総研「東証指数算出要領(JPXプライム150指数編)」(2026年7月24日版)
- JPX総研「JPXプライム150指数」定期選定結果及び構成銘柄一覧(2026年8月31日実施・2026年8月24日公表)
- JPX「JPXプライム150指数」ファクトシート(2026年9月30日時点)
- JPX「JPXプライム150指数」(2026年8月24日更新・2026年10月23日取得)
- JPX総研「JPXプライム150指数の構成銘柄の定期入替について」(2026年8月24日)
- 金融庁「つみたて投資枠対象商品届出一覧(対象資産別)」(最終更新日 2026年10月16日)
- 金融庁「つみたて投資枠対象商品」(2026年10月23日取得)
- 金融庁「NISAを知る」(2026年10月23日取得)
- 資産運用業協会「成長投資枠対象商品リスト(上場ファンド)」(リスト更新日の最新 2026年10月21日・2026年10月23日取得)
- 資産運用業協会 用語集「ETF」(2026年10月23日取得)
- 資産運用業協会 用語集「インデックス」(2026年10月23日取得)
- JPX 用語集「配当込み株価指数」(2026年10月23日取得)
- 資産運用業協会 用語集「分配金」(2026年10月23日取得)
- 資産運用業協会 用語集「決算日」(2026年10月23日取得)
- 資産運用業協会 用語集「基準価額」(2026年10月23日取得)
- 資産運用業協会 用語集「純資産総額」(2026年10月23日取得)
- 資産運用業協会 用語集「運用管理費用(信託報酬)」(2026年10月23日取得)
- 資産運用業協会 用語集「繰上償還」(2026年10月23日取得)
- 資産運用業協会 用語集「償還」(2026年10月23日取得)
- JPX 用語集「時価総額」(2026年10月23日取得)
- JPX 用語集「株価純資産倍率」(2026年10月23日取得)
- JPX 用語集「自己資本当期純利益率」(2026年10月23日取得)
- 資産運用業協会 用語集「目論見書」(2026年10月23日取得)
