itcareer40.jp比べて選ぶ2517・2528・2527
2517・2528・2527はどれも東証REIT Core指数の銘柄に投資するETFですが、決算の回数・売買単位・信託報酬(運用と管理の対価として支払われる費用)の率は、どの組み合わせで並べても一つしかそろいません。
ETF(証券取引所に上場する投資信託)の2517・2528・2527は、どれもリートに投資します。リートは、ビルや倉庫などの不動産に投資し、賃貸料などを配る投資信託です。いずれも東証(東京証券取引所)に上場しています。
3本が連動を目指すのは、東証REIT Core指数です。指数は、特定のマーケットの動向を表す指標です。指数の銘柄は3本で同じですが、2517の指数は配当込みではなく、2528と2527は配当込みの指数(配当収益を考慮して計算する指数)です。
決算の月、売買単位、費用の率はそろっていません。売買単位は、2517が10口、2528と2527が1口です。決算は、2517と2528が年4回、2527が年2回です。
同じ指数の名前が並ぶ3本でも、資料を並べると、決算の月は1つも重ならず、売買単位も2517だけが10口でした。
3本で同じところは、次のとおりです。
- 3本とも、指数に採用されている銘柄(採用予定を含む)のリートに投資します。
- 3本とも、経費などを差し引いた配当などの収益の全額を分配する形です(2517と2527は「原則」と書きます)。
- NISAでは、3本とも成長投資枠(上場株式や投資信託、ETFなどが対象の枠)の対象です。
違うところは、次の表のとおりです。
| 項目 | 2517 | 2528 | 2527 |
|---|---|---|---|
| 運用会社 | 三菱UFJアセットマネジメント | 大和アセットマネジメント | 農林中金全共連アセットマネジメント |
| 連動を目指す指数 | 配当込みではない指数 | 配当込みの指数 | 配当込みの指数 |
| 決算(分配)の月 | 2・5・8・11月(各10日) | 3・6・9・12月(各10日) | 1・7月(各15日) |
| 売買単位 | 10口 | 1口 | 1口 |
| 信託報酬(年率・税込) | 0.1595%以内 | 0.22%以内 | 0.1595%以内 |
目指す指数は、何が違いますか
東証REIT Core指数は、東証REIT指数の構成銘柄から、決まった基準で銘柄を選ぶ指数です。銘柄は、次の順で選ばれます。
- 東証REIT指数(東証に上場するリートの全銘柄)から選びます。
- 直近1年間の売買代金で、銘柄数の上位97%以内を候補にします。
- 市場で流通し、売買される分の規模を大きい順に足し、いまの構成銘柄は上位90%以内なら続けて採用します。
- 構成銘柄でないものは、上位70%以内なら新しく採用します。
2026年6月30日の定期選定は、追加も除外も無く、30銘柄でした。下の図1は、全銘柄から選ぶ流れを示します。
銘柄の入れ替えは毎年6月です。比率は6月と12月の見直しで、規模に関係なく同じにそろえます。2026年9月30日の比率は、次のとおりです。
- 30銘柄の比率は、3.01%から3.76%の間です。
- 比率の順に並べた真ん中の値は、3.32%です。
下の図2は、30銘柄を同じ比率にそろえる形を示します。
3本が目指すのは、同じ銘柄でできた指数でも、配当込みかどうかが違う指数です。名前は、次のとおりです。
- 2517は「東証REIT Core指数」で、配当込みではありません。
- 2528は「東証REIT Core指数(配当込み)」です。
- 2527は「配当込み東証REIT Core指数」です。
JPX総研は、東証REIT Core指数について、配当なしと配当込みの両方を算出しています。下の図3は、3本が目指す指数を、配当込みかどうかで分けて示します。
各ETFは、指数に採用されている銘柄と、採用予定の銘柄のリートに投資します。実際の中身は、資料の日付ごとに次のようになっています。
- 2517は、2026年10月22日に指数と同じ30銘柄です。
- 2528は、2026年9月30日に指数と同じ30銘柄です。
- 2527は、2026年9月30日の組入銘柄数が30銘柄です。
3本とも同じ銘柄でできた指数を目指し、違うのは配当込みかどうかです。
参照:3社の交付目論見書、2528・2527の月次レポート、2517の保有銘柄の一覧、JPXの銘柄詳細資料・算出要領・構成銘柄一覧・ファクトシート・東証REIT指数の算出要領
決算の月と売買単位は、3本でそろっていません
分配金は、運用で得た収益を、口数に応じて決算ごとに分けるお金です。決算日(投資信託の損益などが確定する日)は、次のとおりです。
- 2517は2・5・8・11月の各10日です。
- 2528は3・6・9・12月の各10日です。
- 2527は1・7月の各15日です。
3本で重なる月はありません。4月と10月は、3本とも決算がありません。下の図4は、決算の月を並べて示します。
分配は3本とも、経費などを差し引いた配当などの収益の全額を分配する形です(2517と2527は「原則」と書きます)。分配金と基準価額(毎日計算される、1口あたりの資産の価値)は、資料では100口あたりで表示されています。売買単位は、次のとおりです。
- 2517は10口です。
- 2528は1口で、2024年6月4日に10口から変更されました。
- 2527は1口で、2026年1月31日に10口から変更されました。
1回の売買に必要な金額は、基準価額と売買単位から目安が出せます。2026年10月22日の基準価額で見た1口分は、次のとおりです。
- 2517は1,004.75円で、10口なら10,047.5円が目安です。
- 2528は995.83円です。
- 2527は1,018.67円です。
上の値は、資料の100口あたりの値を100で割った額です。実際に売買する値段は取引所の値段で、基準価額とは一致しないことがあり、日々変わります。下の図5は、1口分と、1回の売買に必要な金額の目安を示します。
決算の月は3本で重ならず、売買単位は2517が10口、2528と2527が1口です。
参照:3社の交付目論見書、2517・2527の基準価額のデータ、2528・2527の商品ページ・月次レポート、2527のお知らせ、JPXの銘柄詳細資料
費用は、どれくらい違いますか
信託報酬率は、3本とも資料に「以内」の上限で書かれています。年率・税込の率は、次のとおりです。
- 2517は0.1595%以内です。
- 2528は0.22%以内です。
- 2527は0.1595%以内です。
2527は、2026年1月31日に信託報酬率を引き下げました。仮に100万円相当の状態が1年間変わらないとして単純計算すると、信託報酬率の部分は次の額です(以内の率の上限で計算した仮の例です)。
- 2517は1,595円です。
- 2528は2,200円です。
- 2527は1,595円です。
総経費率は、運用と管理にかかった費用を、割合で表して年率に直した値です。3社とも、ETFが売買するときの手数料などは原則として含みません。
- 2517は0.23%で、2025年11月11日から2026年5月10日です。
- 2528は0.29%で、2026年3月11日から9月10日です。
- 2527は0.23%で、2026年1月16日から7月15日です。
3本で集計期間が違うため、差は評価しません。下の図6は、信託報酬率の上限と仮の数値例、総経費率を並べて示します。
純資産総額は、費用などを差し引いた、ETF全体の大きさです。2026年10月22日の数値は、次のとおりです。
- 2517は566.8億円です。
- 2528は347.69億円です。
- 2527は382.6億円です。
3本とも、2026年2月27日現在、東証のマーケットメイク制度の対象です。マーケットメイク制度は、マーケットメイカーと呼ばれる会社が売りと買いの値段を出して、取引しやすくする仕組みです。
3本とも成長投資枠の対象で、つみたて投資枠はどれも対象外です。つみたて投資枠は、一定の条件を満たして金融庁に届け出された株式投資信託とETFが対象の枠です。
信託報酬率の上限は、2517と2527が0.1595%以内、2528が0.22%以内です。
参照:3社の交付目論見書、2517・2528の総経費率の資料、2517・2527の基準価額のデータ、2528・2527の商品ページ、2527のお知らせ、JPXの銘柄詳細資料、資産運用業協会の成長投資枠対象商品リスト
決算が年4回
年4回
2517・2528(2527は年2回)
売買単位が1口
1口
2528・2527(2517は10口)
信託報酬率の上限
0.1595%
2517・2527(2528は0.22%)
どの2本の組み合わせも、1つの点でそろいます
ここからは、この記事で確かめた資料の記載を並べて、そのまま言える範囲を整理したもので、どれがよいかや値動きの見通しを示すものではありません。
- 3本とも、東証REIT Core指数への連動を目指し、違うのは配当込みかどうかです。
- 決算が年4回なのは、2517と2528です。
- 売買単位が1口なのは、2528と2527です。
- 信託報酬率の上限が0.1595%なのは、2517と2527です。
- 2527の決算は年2回、2517の売買単位は10口、2528の信託報酬率の上限は0.22%です。
決算の回数、売買単位、信託報酬率の3つの点で比べます。どの2本も1つの点でそろい、ほかの2つの点で分かれます。下の図7は、3本の組み合わせと、そろう点を示します。
決算の回数・売買単位・信託報酬率で見ると、どの2本の組み合わせも、そろうのは1つの点です。
参照:3社の交付目論見書、2527のお知らせ、JPXの銘柄詳細資料
まとめ:資料で確かめる順番
3本の違いは、次の順に資料で追えます。どれも、上の節で3本を並べた項目です。
- 目指す指数が配当込みかどうか:指数名と計算方法の違いが分かります。
- 決算の月と回数:分配の時期と年間の回数が分かります。
- 売買単位と1回の売買の金額:売買するときの金額の目安が分かります。
- 信託報酬率と総経費率の集計期間:費用の率と期間の違いが分かります。
この記事で言えないこと
- 配当込みの指数を目指す2528・2527と、配当込みではない指数を目指す2517とで、値動きにどれだけ差が出るかは書いていません。この記事の比べる対象に含めていないためです。
- 総経費率を同じ期間にそろえた比べは書いていません。3本の資料で、集計した期間が違うためです。
- 2527の保有銘柄が指数の構成銘柄と同じかどうかは、照合していません。この記事で使った2527の月次レポートには、組入銘柄数と上位10銘柄だけが載っているためです。
数値の基準日
- 3本の基準価額・純資産総額(基準価額のデータ・商品ページ)
- 2026年10月22日
- 2517 の保有銘柄の一覧
- 2026年10月22日
- 2528・2527 の月次レポート
- 2026年9月30日
- 2517 の交付目論見書
- 2026年8月8日
- 2528 の交付目論見書
- 2026年6月4日
- 2527 の交付目論見書
- 2026年10月16日
- 2527 の信託報酬率と売買単位の引き下げのお知らせ
- 2025年12月26日
- JPX 銘柄詳細資料(3本)
- 2026年2月27日
- 東証REIT Core指数の定期選定(構成銘柄一覧)
- 2026年6月30日
- 東証REIT Core指数のファクトシート
- 2026年9月30日
- 東証REIT Core指数の算出要領(版)
- 2025年1月31日
- 資産運用業協会の成長投資枠対象商品リスト(更新日)
- 2026年10月21日
- 用語の説明に使った資料(資産運用業協会・JPX の用語集、金融庁「NISAを知る」。取得日)
- 2026年10月23日
次に読む
東証に上場するリートの全銘柄を対象にする、東証REIT指数のETFもあります。1476・2556・1488の3本は、1476 vs 2556 vs 1488の記事で並べています。
1476と1343の違いは、1476 vs 1343の記事で取り上げています。
出典
- 三菱UFJアセットマネジメント「MAXIS Jリート・コア上場投信」投資信託説明書(交付目論見書)(使用開始日 2026年8月8日)
- 三菱UFJアセットマネジメント「MAXIS Jリート・コア上場投信」設定来データ(2026年10月22日まで)
- 三菱UFJアセットマネジメント「MAXIS Jリート・コア上場投信」組入れ全銘柄情報(基準日 2026年10月22日)
- 三菱UFJアセットマネジメント「MAXIS Jリート・コア上場投信」総経費率(対象期間 2025年11月11日〜2026年5月10日)
- 大和アセットマネジメント「iFreeETF 東証REIT Core指数」商品ページ(基準日 2026年10月22日)
- 大和アセットマネジメント「iFreeETF 東証REIT Core指数」投資信託説明書(交付目論見書)(使用開始日 2026年6月4日)
- 大和アセットマネジメント「iFreeETF 東証REIT Core指数」月次レポート(基準日 2026年9月30日)
- 大和アセットマネジメント「iFreeETF 東証REIT Core指数」総経費率(対象期間 2026年3月11日〜2026年9月10日)
- 農林中金全共連アセットマネジメント「NZAM 上場投信 東証REIT Core指数」商品ページ(基準日 2026年10月22日)
- 農林中金全共連アセットマネジメント「NZAM 上場投信 東証REIT Core指数」基準価額のヒストリカルデータ(CSV)(2026年10月22日まで)
- 農林中金全共連アセットマネジメント「NZAM 上場投信 東証REIT Core指数」投資信託説明書(交付目論見書)(使用開始日 2026年10月16日)
- 農林中金全共連アセットマネジメント「NZAM 上場投信 東証REIT Core指数」月次レポート(基準日 2026年9月30日)
- 農林中金全共連アセットマネジメント「NZAM ETF、信託報酬率と売買単位を引き下げ」(2025年12月26日)
- JPX「2517」銘柄詳細資料(2026年2月27日現在)
- JPX「2528」銘柄詳細資料(2026年2月27日現在)
- JPX「2527」銘柄詳細資料(2026年2月27日現在)
- JPX総研「東証指数算出要領(東証REIT Core指数)」(2025年1月31日版)
- JPX総研「東証REIT Core指数」定期選定結果及び構成銘柄一覧(2026年6月30日実施・2026年6月5日公表)
- JPX「東証REIT Core指数」ファクトシート(2026年9月30日時点)
- JPX総研「東証指数算出要領(東証REIT指数・東証REIT用途別指数シリーズ編)」(2026年10月23日取得)
- 資産運用業協会「成長投資枠対象商品リスト(上場ファンド)」(リスト更新日の最新 2026年10月21日・2026年10月23日取得)
- 資産運用業協会 用語集「ETF」(2026年10月23日取得)
- 資産運用業協会 用語集「インデックス」(2026年10月23日取得)
- JPX 用語集「不動産投資信託証券(REIT)」(2026年10月23日取得)
- 資産運用業協会「そもそもJ-REITとは?」(2026年10月23日取得)
- JPX 用語集「配当込み株価指数」(2026年10月23日取得)
- JPX 用語集「時価総額」(2026年10月23日取得)
- JPX 用語集「浮動株」(2026年10月23日取得)
- 資産運用業協会 用語集「分配金」(2026年10月23日取得)
- 資産運用業協会 用語集「決算日」(2026年10月23日取得)
- 資産運用業協会 用語集「基準価額」(2026年10月23日取得)
- 資産運用業協会 用語集「純資産総額」(2026年10月23日取得)
- 資産運用業協会 用語集「運用管理費用(信託報酬)」(2026年10月23日取得)
- 資産運用業協会 用語集「投資法人」(2026年10月23日取得)
- 金融庁「NISAを知る」(2026年10月23日取得)

