40代でNISAを使うなら、「とりあえず人気のETFを買う」では足りない。残り投資期間が20年前後になり、老後の出口が視野に入ってくる時期だからこそ、配当・成長・守りの3つをどう組み合わせるかを先に考える必要がある。
この記事では、東証上場かつNISA成長投資枠対応のETFに絞り、40代の運用目的に合う5本を実際に選んで紹介する。証券コードだけで選ぶのではなく、「何のために持つか」まで整理して選んでいる。
40代がNISAでETFを選ぶ前に確認すること
まず前提を整理する。40代のNISA活用で見ておくべきポイントは3つだ。
①運用期間は20年前後が目安
40歳から始めると60歳まで約20年、65歳まで伸ばしても25年程度だ。30代ほど長くはないが、複利の恩恵を受けながら「使える資産」にする設計は十分に成立する。
②老後への移行を意識した「守り」が必要
20代・30代と違い、40代は「積み立てて増やす」だけでなく「守りながら育てる」視点も必要になる。暴落時に慌てて売らないためにも、値動きの穏やかな資産を一部組み込む意味がある。
③配当(インカム)を今すぐ得る選択肢もある
NISAの成長投資枠では、配当が非課税になる。高配当ETFを使って「今すぐキャッシュフローを作る」という使い方も、40代には現実的な選択肢だ。老後を待たずに分配金を受け取りたい場合、高配当型は選択肢に入る。
5本の選定基準
この記事で紹介するETFは、以下の基準で選んでいる。
- 東証に上場し、円で売買できる
- NISA成長投資枠の対象
- 信託報酬が業界水準以下
- 運用実績があり、指数連動の設計が明快
人気順ではなく、40代の運用目的に合う「役割別」で選んでいる。
①399A|国内高配当の入口として使いやすい
399A(上場インデックスファンド日経高配当50)は、日経平均225の中から配当利回りが高い50社に投資するETFだ。信託報酬は年0.165%(税込)と低く、NISAの成長投資枠対応で分配金も非課税になる。2025年7月に上場したばかりで実績は短いが、指数の設計はシンプルで分かりやすい。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 連動指数 | 日経平均高配当株50指数 |
| 信託報酬 | 年0.165%(税込) |
| 分配頻度 | 年2回(4月・10月) |
| NISA対応 | 成長投資枠◎ |
| 為替リスク | なし(国内株) |
→ 399Aの仕組みと特徴を確認する
→ 399Aの分配金と利回り(2026年最新)
②1489|日経高配当50の定番、年4回分配
1489(NEXT FUNDS 日経高配当50 ETF)は、399Aと同じ「日経平均高配当株50指数」に連動するETFだ。運用会社は野村アセットマネジメントで、分配は年4回(3・6・9・12月)と頻繁に受け取れる。2026年3月時点のTTM利回りは年3.09%(93円)。信託報酬は年0.308%と399Aより高めだが、上場歴が長く実績は豊富だ。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 連動指数 | 日経平均高配当株50指数 |
| 信託報酬 | 年0.308%(税込) |
| 分配頻度 | 年4回(3・6・9・12月) |
| NISA対応 | 成長投資枠◎ |
| 2026年TTM利回り目安 | 約3.09% |
→ 1489の分配金利回り(2026年最新)を確認する
→ 399A vs 1489 徹底比較【6つの視点で整理】
③2558|米国S&P500のコア、東証で円建て保有
2558(MAXIS 米国株式(S&P500)上場投信)は、S&P500指数(米国大型株500社)に連動する東証上場ETFだ。信託報酬は年0.066%と低コストで、NISA成長投資枠対応。1口単位で購入できる。40代のNISA成長枠のコアとして、長期積み上げに向いた1本だ。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 連動指数 | 円換算S&P500指数 |
| 信託報酬 | 年0.066%(税込) |
| 分配頻度 | 年2回 |
| NISA対応 | 成長投資枠◎ |
| 為替ヘッジ | なし |
→ 1557・2558・1655の違いを比較する
→ 東証S&P500 ETF全体(ヘッジあり・なし)を整理する
④1655|S&P500を少額から始めたい人向け
1655(iシェアーズ S&P 500 米国株 ETF)も、S&P500に連動する東証上場ETFだ。最大の特徴は10口単位という設計で、1口あたり数百〜数千円と最低購入金額が低い。毎月少しずつ積み増しやすく、信託報酬は年0.066%と2558と同水準だ。「S&P500に乗りたいが、まとまった資金をいきなり動かしたくない」という40代に向いている。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 連動指数 | S&P500®(税引後配当込み・TTM・円建て) |
| 信託報酬 | 年0.066%(税込) |
| 売買単位 | 10口(最低購入額が低い) |
| NISA対応 | 成長投資枠◎ |
| 為替ヘッジ | なし |
⑤1540|守りの分散として金ETFを1本
1540(純金上場信託)は、現物の金(ゴールド)を国内で保管し、その価格に連動するETFだ。NISA成長投資枠の対象で、円建てで金を持つ感覚で扱いやすい。配当はないが、株式と値動きが異なるためポートフォリオ全体のブレを抑える効果がある。40代で「老後の守り」を意識し始めたなら、ポートフォリオの一部を1540のような金ETFに割り当てることで暴落時のクッションになる。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 連動対象 | 金(現物・国内保管) |
| 信託報酬 | 年0.44%程度 |
| 分配金 | なし |
| NISA対応 | 成長投資枠◎ |
| 特徴 | 株式と値動きが異なる守り資産 |
→ 1540(純金上場信託)の信託報酬・保有継続条件を整理する
→ 東証で買える金ETFの全体比較
40代向けの組み合わせ例
5本をすべて持つ必要はない。目的によって組み合わせ方を変えるのが正解だ。
| 目的 | 組み合わせ例 | 考え方 |
|---|---|---|
| 配当収入を今すぐ確保したい | 399A + 1489 | 年4〜6回の分配でインカムを積み上げる |
| 成長重視で長期積み立て | 2558 または 1655 | S&P500コアを1本に絞って積み立てる |
| 配当+成長+守りのバランス | 399A + 2558 + 1540 | 高配当・成長・金で3軸分散 |
| 少額からスタートしたい | 1655から始めて徐々に追加 | 最低購入額が低く入りやすい |
組み合わせは「どれが正解」ではなく、「何を重視するか」で変わる。まず自分が配当重視か成長重視かを決め、そのうえでETFを選ぶ順番が早い。
まとめ
40代のNISAでETFを選ぶなら、人気順ではなく役割で選ぶのが基本だ。この記事で紹介した5本は、高配当・S&P500成長・金(守り)という3つの役割で整理できる。
- 399A:国内高配当・低コスト・NISA◎
- 1489:国内高配当・年4回分配・実績あり
- 2558:S&P500コア・低コスト・1口単位
- 1655:S&P500・少額スタート向け
- 1540:金ETF・守りの分散
5本を全部揃える必要はない。自分の目的に合う1〜2本から始めて、徐々に追加していくのが現実的だ。各ETFの詳細は、それぞれのリンク先で確認してほしい。




