itcareer40.jp銘柄を知る商社・卸売ETF
1629は、三菱商事などの商社を含め、東証で卸売業に分類される会社の株式をまとめて持つETFで、受益権の分割にあわせて売買の単位も変わりました。
名前に「商社・卸売」と付く1629は、大きな商社の株式を持つETFと受け取られやすい銘柄です。ETFは、証券取引所に上場する投資信託です。組入銘柄(ファンドが持っている銘柄)は125銘柄で、上位5社で75.6%を占めます。受益権の分割は、ETFを持つ権利(受益権)の単位(口)を、決まった割合で細かく分けることです。
1629は、何に投資するETFですか
1629は、TOPIXの構成銘柄のうち卸売業に分類される会社の株式に投資するETFで、その中には商社以外の会社も含まれます。
指数とは、特定のマーケットの動向を表す指標です。TOPIXは、日本の株式市場を広く網羅し、ETFなどの金融商品の基準として使われます。
TOPIXの構成銘柄を17業種に分けたものが、TOPIX-17シリーズです。そのうち「商社・卸売」を対象とする指数への連動を、1629は目指します。
下の図1のように、TOPIXから対象業種を絞った指数と1629の関係をたどれます。
対象となるTOPIX-17 商社・卸売(配当込み)は、配当収益を考慮した指数です。TOPIXの構成銘柄のうち、卸売業に分類される会社で構成されます。
1629の株式の投資先は、原則として、指数に採用されている株式(採用が決まった株式を含む)です。各社の株式を持つ割合も、指数に合わせることを目指します。
時価総額は、各社の株価に株式数を掛けたものです。各社の株数の比率を、指数の中の時価総額の構成比率から計算される株数の比率に合わせることが目的です。
また、株式を買うまでの間などには、株価指数先物取引を補完的に使えます。これは、指数を将来の一定の日に、あらかじめ決めた値段で取引する契約です。
先物取引は、投資の対象とする資産を持った場合と同様の損益を実現する目的で使われます。2026年9月30日の資産構成では、指数先物を持っていません。
外貨建資産(外国の通貨で値段が決まる資産)には投資しません。
同日時点の組入は125銘柄です。上位5社は三菱商事・伊藤忠商事・三井物産・住友商事・丸紅で、合計75.6%を占めます。
ほかの120銘柄は23.1%です。
株式全体では、ファンド全体の大きさ(純資産総額)に対して98.7%で、その他の資産は1.3%です。
下の図2では、上位の商社、ほかの銘柄、その他の資産が占める比率を帯で示します。
上位10銘柄には、サンリオ・ミスミグループ本社・メディパルホールディングスも入ります。いずれも、東証の業種の分け方(東証33業種分類)では卸売業です。
基準価額は、日々算出される投資信託の価額です。純資産総額をその日の受益権の口数で割った、1口あたりの資産価値です。1629は、これを100口あたりで表示しています。
特定の業種の株式に投資するため、株式市場全体と基準価額の動きが大きく異なる場合があります。
参照:野村アセットマネジメント NEXT FUNDS「1629 NF・商社・卸売(TPX17)ETF」商品ページ(基準日 2026年10月20日)、野村アセットマネジメント「NEXT FUNDS 商社・卸売(TOPIX-17)上場投信」月次レポート(2026年9月30日)、野村アセットマネジメント「NEXT FUNDS 商社・卸売(TOPIX-17)上場投信」投資信託説明書(交付目論見書)(使用開始日 2026年9月30日)、野村アセットマネジメント「1629」組入全銘柄の一覧(Excel)(2026年9月30日現在)、JPX「1629」銘柄詳細資料(2026年2月27日現在)
受益権の分割で、何が変わりましたか
受益権が分割され、売買単位は10口単位、基準価額の表示は100口あたりに変わりました。
2026年2月17日のお知らせで、1口を500口に分ける受益権の分割と、東証での売買単位の変更が決まりました。売買単位は、証券取引所で売買するときの数量の単位です。
分割の対象は、分割基準日(2026年3月31日)の終わりの時点で、受益者名簿に載っていた人です。その人の1口が、分割によって500口になりました。
仮に2口で名簿に載っていた人は、分割のあと1,000口になります。
下の図3では、分割前の1口が500口に分かれ、売買単位が10口になる流れを示します。
2026年2月17日に分割と売買単位の変更が発表されました。2026年3月30日に売買単位が10口単位となり、2026年3月31日が分割の基準日でした。
2026年4月1日に分割の効力が発生しました。その後、2026年7月16日に基準価額の表示が100口あたりへ変わっています。
下の図4では、お知らせから基準価額の表示単位が変わるまでを、時間軸で示します。
月次レポートには、過去の分配金(運用で得た収益を投資家に分けるお金)も載っています。そのうち、分割の効力が発生した2026年4月1日以前の分配金は、修正した受益権口数で計算されています。この口数は、分割前の口数を分割後の口数に合わせて直したものです。
分割の前のJPX(日本取引所グループ)の資料は、2026年2月27日現在のものです。売買単位は1口で、1売買単位あたりの投資金額は146,800円でした。
分割後の商品ページの数字は、2026年10月20日のものです。売買単位は10口で、取引所での終値(その日の最後に取引された値段)は275円です。
同日の最低取引金額(1回に買う最低の金額)は2,750円です。分割前の資料とは日付も値段も違うため、両方の金額をそのまま比べることはできません。
参照:野村アセットマネジメント NEXT FUNDS「1629 NF・商社・卸売(TPX17)ETF」商品ページ(基準日 2026年10月20日)、野村アセットマネジメント「NEXT FUNDS 商社・卸売(TOPIX-17)上場投信」月次レポート(2026年9月30日)、野村アセットマネジメント「NEXT FUNDS 商社・卸売(TOPIX-17)上場投信」投資信託説明書(交付目論見書)(使用開始日 2026年9月30日)、野村アセットマネジメント「上場投資信託(ETF)の受益権分割および売買単位変更に関するお知らせ」(2026年2月17日)、JPX「1629」銘柄詳細資料(2026年2月27日現在)
分配金は、いつ、どう出ていますか
分配は毎年7月15日の決算時に行われ、直近の金額は100口あたり240円です。
分配金は、運用で得られた収益を口数に応じて投資家へ分配するお金です。決算日は、投資信託の損益などが確定する日です。
1629は年1回、決算時に分配します。配当などの収益から経費を引いた全額を分配することが原則ですが、分配金がゼロとなる場合もあります。
株式の売買で生じた利益は分配しません。将来の分配金の支払いと、その金額は保証されていません。
次の表は、2026年10月20日の商品ページにある100口あたりの金額です。分割前の分も、修正した受益権口数で計算されています。
| 決算日 | 分配金(100口あたり) |
|---|---|
| 2026年7月15日 | 240円 |
| 2025年7月15日 | 567.4円 |
| 2024年7月15日 | 212円 |
| 2023年7月15日 | 168.4円 |
| 2022年7月15日 | 114.8円 |
表には決算日ごとの金額が並び、下の図5は同じ値を棒の長さで示します。
2026年7月15日のお知らせでは、分配金は10口につき24円です。これは100口あたり240円と同じです。
支払開始予定日は2026年8月21日でした。
参照:野村アセットマネジメント NEXT FUNDS「1629 NF・商社・卸売(TPX17)ETF」商品ページ(基準日 2026年10月20日)、野村アセットマネジメント「NEXT FUNDS 商社・卸売(TOPIX-17)上場投信」月次レポート(2026年9月30日)、野村アセットマネジメント「NEXT FUNDS 商社・卸売(TOPIX-17)上場投信」投資信託説明書(交付目論見書)(使用開始日 2026年9月30日)、野村アセットマネジメント「ETFの収益分配のお知らせ」(2026年7月15日)
費用はいくらで、いくらから買えて、NISAで買えますか
信託報酬率は年0.352%で、2026年10月20日の終値による最低取引金額は2,750円、NISAでは成長投資枠の対象です。
信託報酬は、投資信託の運用や管理の対価として、投資信託の財産から支払われる費用です。
商品ページの信託報酬率は年0.352%です。投資信託説明書(交付目論見書)では、年0.352%(税抜年0.32%)以内とされています。
信託報酬の総額は、日々の純資産総額に率を掛けた額だけではありません。株式を貸した場合は、品貸料に応じた額も加わります。品貸料は、株式の貸し付けで受け取る料金です。
仮に100万円相当の状態が1年間変わらないとして単純計算すると、信託報酬率の部分は3,520円です。これは率を金額に置き換えた仮の例で、実際は日々変わる純資産総額をもとに計算されます。
売買は、銘柄ごとに決められた売買単位の整数倍で行います。1629の売買単位は10口です。
2026年10月20日の終値は275円でした。
この値段では、275円×10口=2,750円が、1回に買う最低の金額の目安です。値段は日々変わります。
取引所での値段は、売りたい量と買いたい量の関係である需給を反映して決まります。この値段は、基準価額とは必ずしも一致しません。
下の図6は、最低取引金額と信託報酬率の仮の計算を上下に並べます。
純資産総額は、ファンドが持つ資産の時価から、運用に必要な費用などを差し引いたファンド全体の大きさです。2026年10月20日は366.6億円でした。
NISAでは成長投資枠の対象で、つみたて投資枠は対象外です。また、2026年2月27日現在のJPX資料では、東証のマーケットメイク制度の対象です。
マーケットメイク制度は、マーケットメイカーと呼ばれる会社が、売りと買いの値段である気配を出して、取引しやすくする仕組みです。
日付も値段も違う2つの資料ですが、分割の前の資料に並んでいた146,800円と、いまの商品ページの2,750円を見て、同じETFの資料だと気づくまでに少し時間がかかりました。
参照:野村アセットマネジメント NEXT FUNDS「1629 NF・商社・卸売(TPX17)ETF」商品ページ(基準日 2026年10月20日)、野村アセットマネジメント「NEXT FUNDS 商社・卸売(TOPIX-17)上場投信」投資信託説明書(交付目論見書)(使用開始日 2026年9月30日)、JPX「1629」銘柄詳細資料(2026年2月27日現在)、資産運用業協会「成長投資枠対象商品リスト(上場ファンド)」(リスト更新日の最新 2026年10月19日・2026年10月21日取得)
まとめ:1629の資料を見るときに確かめる順
指数と組入の中身、分割の前後、何口あたりの数字か、費用と売買単位、NISAの枠の順に確かめます。
- TOPIX-17 商社・卸売(配当込み)の仕組みと、組入銘柄の中身を見ます。
- 資料の日付を見て、受益権の分割より前か後かを確かめます。
- 基準価額や分配金が、何口あたりの数字なのかを見ます。
- 信託報酬率と売買単位を見て、費用と最低取引金額を確かめます。
- NISAでは、成長投資枠とつみたて投資枠のどちらが対象かを確かめます。
参照:野村アセットマネジメント NEXT FUNDS「1629 NF・商社・卸売(TPX17)ETF」商品ページ(基準日 2026年10月20日)、野村アセットマネジメント「NEXT FUNDS 商社・卸売(TOPIX-17)上場投信」月次レポート(2026年9月30日)、野村アセットマネジメント「NEXT FUNDS 商社・卸売(TOPIX-17)上場投信」投資信託説明書(交付目論見書)(使用開始日 2026年9月30日)、野村アセットマネジメント「上場投資信託(ETF)の受益権分割および売買単位変更に関するお知らせ」(2026年2月17日)、資産運用業協会「成長投資枠対象商品リスト(上場ファンド)」(リスト更新日の最新 2026年10月19日・2026年10月21日取得)
分割の前と後の資料は、どう読み合わせますか
ここで照合した2025年7月15日の分配では、分割の前のJPX資料と後の商品ページが、同じ分配を違う口数で示しており、口数をそろえると同じ値になります。
ここからは、この記事で確かめた資料から、そのまま導ける範囲の整理です。値動きや分配金の見通しを示すものではありません。
前提は次のとおりです。
- 1629は、2026年4月1日に1口を500口に分割しました。
- 分割前のJPX資料は、2026年2月27日現在のものです。掲載された1口あたり分配金は2,837円で、直近12か月の実績を示します。この実績は、2025年7月15日の分配にあたります。
- 商品ページの分配金は100口あたりです。2025年7月15日の分配金は567.4円で、修正した受益権口数で計算した値です。
途中の値は、2,837円÷500口=5.674円(分割後の1口あたり)です。
分割前の1口は分割後の500口にあたるので、2,837円÷500口×100口で100口あたりにすると、567.4円になります。分割前のJPX資料と商品ページは、同じ分配を違う口数で示しています。
下の図7は、この換算を上から順に並べたものです。
1629の資料の数字を並べるときは、その資料が分割の前か後かを確かめます。そのうえで、何口あたりの数字かをそろえて並べることになります。
参照:野村アセットマネジメント NEXT FUNDS「1629 NF・商社・卸売(TPX17)ETF」商品ページ(基準日 2026年10月20日)、野村アセットマネジメント「NEXT FUNDS 商社・卸売(TOPIX-17)上場投信」月次レポート(2026年9月30日)、野村アセットマネジメント「上場投資信託(ETF)の受益権分割および売買単位変更に関するお知らせ」(2026年2月17日)、JPX「1629」銘柄詳細資料(2026年2月27日現在)
この記事で言えないこと
- 上位10銘柄の比率の合計は書いていません。月次レポートの合計の欄と、丸めた比率を足した値が合わないためです。
- 受益権の分割の前と後の、1回に買う最低の金額(1売買単位あたりの投資金額と最低取引金額)を割り算した比は書いていません。2つの資料は日付も値段も違うためです。
- 総経費率は書いていません。総経費率の一覧の運用管理費用の比率が信託報酬率と違う理由が、資料に書かれていないためです。
数値の基準日
- 商品ページ(取引所価格・最低取引金額・基準価額・純資産総額・分配金の履歴)
- 2026年10月20日
- 月次レポートと組入全銘柄の一覧(組入銘柄・資産構成)
- 2026年9月30日
- 交付目論見書(使用開始日)
- 2026年9月30日
- 受益権分割および売買単位変更のお知らせ
- 2026年2月17日
- JPX 銘柄詳細資料(受益権の分割の前)
- 2026年2月27日
- 収益分配のお知らせ
- 2026年7月15日
- 資産運用業協会の成長投資枠対象商品リスト(更新日)
- 2026年10月19日
- JPX・資産運用業協会の用語集(取得日)
- 2026年10月21日
次に読む
- 1631はどんなETFか|銀行業の株式に投資する中身と分配金・費用、1615との違い:同じTOPIX-17シリーズの「銀行」を対象にしたETFです。
- 1321など6本の受益権分割|日程と、持っている人・これから買う人に変わること:野村のETFの受益権分割を、日程と口数の変わり方で並べています。
- 受益権分割で分配金が10倍ずれて見える理由|資料ごとの数字の読み方:分割の前と後で、資料の数字が何口あたりかがずれる読み方を扱っています。
出典
- 野村アセットマネジメント NEXT FUNDS「1629 NF・商社・卸売(TPX17)ETF」商品ページ(基準日 2026年10月20日)
- 野村アセットマネジメント「NEXT FUNDS 商社・卸売(TOPIX-17)上場投信」月次レポート(2026年9月30日)
- 野村アセットマネジメント「NEXT FUNDS 商社・卸売(TOPIX-17)上場投信」投資信託説明書(交付目論見書)(使用開始日 2026年9月30日)
- 野村アセットマネジメント「1629」組入全銘柄の一覧(Excel)(2026年9月30日現在)
- 野村アセットマネジメント「上場投資信託(ETF)の受益権分割および売買単位変更に関するお知らせ」(2026年2月17日)
- JPX「1629」銘柄詳細資料(2026年2月27日現在)
- 野村アセットマネジメント「ETFの収益分配のお知らせ」(2026年7月15日)
- 資産運用業協会「成長投資枠対象商品リスト(上場ファンド)」(リスト更新日の最新 2026年10月19日・2026年10月21日取得)
- 資産運用業協会 用語集「ETF」(2026年10月21日取得)
- 資産運用業協会 用語集「インデックス」(2026年10月21日取得)
- JPX 用語集「TOPIX(東証株価指数、TPX)」(2026年10月21日取得)
- JPX 用語集「配当込み株価指数」(2026年10月21日取得)
- JPX 用語集「時価総額」(2026年10月21日取得)
- JPX 用語集「指数先物取引」(2026年10月21日取得)
- 資産運用業協会 用語集「基準価額」(2026年10月21日取得)
- 資産運用業協会 用語集「分配金」(2026年10月21日取得)
- 資産運用業協会 用語集「決算日」(2026年10月21日取得)
- 資産運用業協会 用語集「純資産総額」(2026年10月21日取得)
- 資産運用業協会 用語集「運用管理費用(信託報酬)」(2026年10月21日取得)
- JPX 用語集「売買単位」(2026年10月21日取得)
- 資産運用業協会 用語集「受益権」(2026年10月21日取得)
- JPX 用語集「終値」(2026年10月21日取得)
- 資産運用業協会 用語集「口数」(2026年10月21日取得)

