200A・213A・221Aの違い|同じ日経半導体株指数でも、200Aだけ配当込み

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itcareer40.jp200A・213A・221A日経半導体株指数

200A・213A・221Aは、3本とも日経半導体株指数に連動するETFです。2026年8月31日時点の組入1位はどれもキオクシアホールディングスで、比率も27.6%・27.63%・27.5%と、中身はほぼ同じです。

ところが、月次レポートに載る指数の過去1年の騰落率を見ると、200Aは155.7%、213Aは152.72%、221Aは152.7%です。この差を、そのまま運用成績の差として比べることはできません。

理由は、200Aが「日経半導体株指数(トータルリターン)」、213Aと221Aが「日経半導体株指数」に連動しているからです。200Aだけ、指数の計算に配当が含まれています。

200Aのレポートの指数(配当込み)

155.7%

過去1年・2026年8月31日

221Aのレポートの指数(配当なし)

152.7%

過去1年・2026年8月31日

キオクシアの組入比率(200A)

27.6%

2026年8月31日

200A・213A・221Aは何が同じか

同じなのは、指数を構成する基本的なルールと、実際に組み入れている銘柄です。

日経半導体株指数は、東京証券取引所に上場する主要な半導体関連銘柄から構成される、時価総額ウエート方式の指数です。構成銘柄数は原則30銘柄で、毎年11月末に定期見直しがあります。

2026年8月31日時点では、3本とも組入銘柄数は30銘柄です。上位3銘柄もほぼ同じで、キオクシアホールディングスが約27.5〜27.6%、東京エレクトロンが約14.0%、アドバンテストが約12.3〜12.4%を占めています。

日経半導体株指数には、定期見直し時に特定銘柄の比率が15%を超える場合、15%以内に調整するルールがあります。ただし、このルールを当てるのは定期見直しのときです。

そのため、見直し後に株価が動けば15%を超えることがあります。2026年8月31日時点のキオクシアホールディングスは約27.5〜27.6%で、3本とも中身の4分の1強を1社が占めています。

NISAの成長投資枠は、200A・213A・221Aの3本とも対象です。

参照:日本経済新聞社「日経半導体株指数」算出要領(2025年7月24日)、野村アセットマネジメント 200A 月次レポート(2026年8月31日)、アモーヴァ・アセットマネジメント 213A マンスリーレポート(2026年8月31日)、三菱UFJアセットマネジメント 221A 月次レポート(2026年8月31日)、JPX 銘柄詳細資料 200A・213A・221A(2026年2月27日基準)

200Aだけ配当込みの指数。何が変わるのか

変わるのは、指数と月次レポートの騰落率を計算するときの条件です。

200Aが連動する「日経半導体株指数(トータルリターン)」は、同じ日経半導体株指数に配当を加味して計算した関連指数です。213Aと221Aが連動する日経半導体株指数には、配当が含まれていません。

これは、200Aが分配金を出さないという意味ではありません。200Aも年2回、4月7日と10月7日を分配金支払基準日としています。配当込みの指数に連動することと、ETFから分配金が出ることは別の話です。

実際に2026年8月31日の月次レポートを見ると、200Aは「基準価額(分配金再投資)」が154.5%、「対象指数」が155.7%です。

基準価額は、ファンドの純資産を1口あたり(資料によっては100口あたり)に直した値で、信託報酬を差し引いたあとの値です。「分配金再投資」は、受け取った分配金を税金を引かずにそのまま再投資したとみなして計算した値です。

一方、213Aは「基準価額」が152.96%、「ベンチマーク」が152.72%です。レポートには、この基準価額が分配金を含むかどうかの記載がありません。

221Aは「ファンド」が151.1%、「対象指数」が152.7%で、「分配金(税引前)は考慮していません」と明記されています。

つまり、3本の月次レポートに載る騰落率を横に並べても、同じ条件で比較した数字にはなりません。この数字だけを使って、どれが得かを判断することもできません。

参照:日本経済新聞社「日経半導体株指数」算出要領(2025年7月24日)、野村アセットマネジメント 200A 月次レポート(2026年8月31日)、アモーヴァ・アセットマネジメント 213A マンスリーレポート(2026年8月31日)、三菱UFJアセットマネジメント 221A 月次レポート(2026年8月31日)

コストはどれくらい違うか

信託報酬は200Aと213Aが同じで、221Aは上限の数字で比べると0.011ポイント低くなっています。

信託報酬(税込・年率)は、200Aが0.165%、213Aが0.165%、221Aが0.154%以内です。221Aの0.154%は、資料に「以内」と書かれた上限の数字です。

仮に100万円を1年持つと、信託報酬は200Aが1,650円、213Aが1,650円、221Aが上限の0.154%で計算して1,540円で、差は110円です。

総経費率は200Aが0.25%、213Aが0.26%、221Aが0.22%です。総経費率とは、対象期間の運用・管理にかかった費用の総額を、対象期間の平均の純資産で割った年率です。売買委託手数料などは原則として含まず、参考値で実際に発生する費用の比率とは異なります。

ただし、総経費率の対象期間はそろっていません。200Aは2025年10月8日〜2026年4月7日、213Aは2025年7月9日〜2026年1月8日、221Aは2026年1月27日〜2026年7月26日です。

そのため、0.25%・0.26%・0.22%を、まったく同じ期間のコストとして比較することはできません。

参照:NEXT FUNDS 200A 商品ページ、アモーヴァ・アセットマネジメント 213A 交付目論見書、三菱UFJアセットマネジメント 221A 月次レポート(2026年8月31日)、三菱UFJアセットマネジメント 221A 総経費率(2026年1月27日〜7月26日)

規模と売買単位はどう違うか

違いは、純資産総額、売買単位、1売買単位あたりの基準価額、繰上償還の条件です。

項目 200A 213A 221A
純資産総額 1,286.2億円 102億円 100.68億円
売買単位 1口 10口 10口
1売買単位あたりの基準価額 約4,310円 約3,979円 約11,222円
東証マーケットメイク制度 対象 対象 対象

純資産総額は2026年8月31日時点で、200Aが1,286.2億円、213Aが102億円、221Aが100.68億円です。計算すると、200Aは213A・221Aの約13倍です。

売買単位は、取引所で売買するときの口数の単位です。200Aは1口、213Aと221Aは10口単位で売買します。

2026年8月31日の基準価額から計算すると、1売買単位あたりの基準価額は200Aが約4,310円、213Aが約3,979円、221Aが約11,222円です。実際に市場で買う値段は市場価格なので、基準価額とは一致しません。

3本とも東証のマーケットメイク制度の対象です。マーケットメイクとは、マーケットメイカーが気配を提示して取引の流動性を提供することです。

繰上償還の条件も違います。繰上償還とは、運用を途中で終えることです。

200Aは、当初設定日より3年を経過した日以降に受益権の口数が150万口を下回ることとなった場合、受益者のため有利であると認める場合、またはやむを得ない事情が発生したときには償還となる場合があります。また、当初設定日より3年を経過した日以降に受益権の口数が20営業日連続して50万口を下回ることとなった場合は、償還となります。設定日は2024年6月3日で、2026年8月31日の受益権口数は29,839,505口です。

213Aは、2028年1月9日以降に純資産総額が10億円を下回ることとなった場合などには、繰上償還することがあります。2026年8月31日の純資産総額は102億円です。

221Aは、2027年7月20日以降に受益権総口数が200万口未満となった場合等には、信託期間を繰り上げて償還となることがあります。2026年8月31日の純資産と基準価額から計算すると、受益権口数は約897万口です。

2026年8月31日時点では、3本とも口数・純資産の条件の数字を上回っています。150万口・10億円・200万口の条件は「〜場合があります」「〜ことがあります」という書き方で、当てはまれば必ず償還されるとは書かれていません。一方、上場廃止になった場合や対象の指数が廃止された場合などは、3本とも償還すると書かれています(221Aは「原則として」償還させる)。

参照:野村アセットマネジメント 200A 月次レポート(2026年8月31日)、野村アセットマネジメント 200A ヒストリカルデータ、野村アセットマネジメント 200A 交付目論見書、アモーヴァ・アセットマネジメント 213A マンスリーレポート(2026年8月31日)、アモーヴァ・アセットマネジメント 213A 交付目論見書、三菱UFJアセットマネジメント 221A 月次レポート(2026年8月31日)

分配金はいつ、いくら出ているか

違うのは、決算の月と、1口あたりの金額です。

200Aの分配金支払基準日は4月7日・10月7日、213Aは1月8日・7月8日、221Aは1月26日・7月26日です。3本とも年2回ですが、決算の月が分かれています。入金は決算のあとで、213Aと221Aは原則として決算後40日以内の、運用会社が指定する日です。200Aは、2026年4月7日の決算分の支払予定日が2026年5月15日と案内されていました。

直近の分配金は次の通りです。すべて1口あたり・税引前にそろえています。

ETF 分配金
200A 2024年10月7日 7円/2025年4月7日 13円/2025年10月7日 11円/2026年4月7日 14円
213A 2025年1月8日 0円80銭/2025年7月8日 1円00銭/2026年1月8日 1円40銭/2026年7月8日 0円40銭
221A 2025年1月26日 2.10円/2025年7月26日 2.90円/2026年1月26日 3.70円/2026年7月26日 1.00円

分配方針は3本とも、配当等の収益から経費を引いた額の全額分配が原則です。ただし、200Aには分配金がゼロの場合もあること、213Aと221Aには将来の分配金の支払いと金額を保証しないことなどが記載されています。

直近2回の分配金を足すと、200Aは25円、213Aは1.80円、221Aは4.70円です。ただし、1口の値段が違うので、この金額をそのまま横に並べても比較できません。

2026年8月31日の1口あたり基準価額で割ると、200Aは約0.58%、213Aは約0.45%、221Aは約0.42%です。分配の時期が3本で違うため、これは目安です。

なお、221Aの月次レポートでは分配金が100口あたりで記載されています。200Aの月次レポートと商品ページも100口あたりです。ここではすべて1口あたりに直しています。

参照:野村アセットマネジメント 200A 商品ページ・ヒストリカルデータ、アモーヴァ・アセットマネジメント 213A マンスリーレポート(2026年8月31日)、三菱UFJアセットマネジメント 221A 月次レポート(2026年8月31日)

3本をどう比べるか

3本を比べるときは、「どれが上か」ではなく、何を比べたいのかによって見る数字が変わります。

決算の月を見るなら、200Aは4月・10月、213Aと221Aは1月・7月です。分配金の入金は、そのあとになります。

売買単位で見るなら、2026年8月31日の1売買単位あたりの基準価額は、200Aと213Aが4千円前後、221Aが1万1千円前後です。実際に買う金額は、そのときの市場価格で決まります。

信託報酬の数字を見るなら、200Aと213Aは0.165%、221Aは0.154%以内で、上限の数字で比べると221Aが0.011ポイント低くなっています。

規模を見るなら、2026年8月31日の純資産総額は200Aが1,286.2億円、213Aが102億円、221Aが100.68億円です。

騰落率を見るなら、200Aは配当込みの指数、213Aと221Aは配当を含まない指数を使っています。さらにファンド側の数字に分配金を含むかどうかも、資料によって条件が違います。

つまり、3本を比較するときは、指数が配当込みか、分配金を含む数字か、同じ期間かをそろえないと、数字だけを横に並べても同じ条件の比較にはなりません。

参照:JPX 銘柄詳細資料 200A・213A・221A(2026年2月27日基準)、野村アセットマネジメント 200A 月次レポート(2026年8月31日)、アモーヴァ・アセットマネジメント 213A マンスリーレポート(2026年8月31日)、三菱UFJアセットマネジメント 221A 月次レポート(2026年8月31日)

次に読む

この記事で確認できなかったこと

確認できなかったのは、売買の実態や、3本の騰落率を完全に同じ条件にそろえた数字などです。

出来高と売買の値幅(スプレッド)は取得していないため、書いていません。そのため、「規模が大きいから売買しやすい」「スプレッドが狭い」といった比較もしていません。

総経費率の3つの数字は、それぞれ対象期間が違います。

213Aの月次レポートの騰落率が分配金を含むかどうかは、レポートに記載がないため確認できませんでした。

3本を同じ条件の分配金再投資でそろえた騰落率は、資料にないため計算していません。

2026年11月の定期見直しで、キオクシアホールディングスの比率がどうなるかは、まだ公表されていないため不明です。

今後の分配金についても、運用会社が保証していないため、将来の金額は書いていません。

参照:野村アセットマネジメント 200A 月次レポート(2026年8月31日)、アモーヴァ・アセットマネジメント 213A マンスリーレポート(2026年8月31日)、三菱UFJアセットマネジメント 221A 月次レポート(2026年8月31日)、日本経済新聞社「日経半導体株指数」算出要領(2025年7月24日)

この記事で言えないこと

  • 出来高と売買の値幅(スプレッド)は、取得していないため書いていません。
  • 総経費率は対象期間が3本で違うため、同じ期間どうしの比較ではありません。
  • 213Aの月次レポートの騰落率が分配金を含むかどうかは、レポートに記載が無いため確かめていません。
  • 3本を同じ条件(分配金再投資)でそろえた騰落率は、資料に無いため計算していません。
  • 2026年11月の定期見直しの結果は、まだ公表されていないため書いていません。

数値の基準日

組入比率・純資産・基準価額・騰落率・分配金(月次レポート)
2026年8月31日
NISA・マーケットメイク制度(JPX 銘柄詳細資料)
2026年2月27日
指数のルール(日経 算出要領)
2025年7月24日
総経費率(200A)
2025年10月8日〜2026年4月7日
総経費率(213A)
2025年7月9日〜2026年1月8日
総経費率(221A)
2026年1月27日〜2026年7月26日
資料を取得した日
2026年9月28日

出典

Sho
Sho

業務系SEとして長年

計画・リスク管理・数値設計を軸に、
ETFの情報整理から投資判断までをテンプレ化・自動化してきた。

新NISAの時代だからこそ、
感情よりも「仕組み」で迷わない投資を。

—— 焦らず、ブレず、仕組みで勝つ。

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※本記事は一般的な情報提供を目的としています。投資判断はご自身の責任で行ってください。
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