1545と2840の違い|同じNASDAQ100でも、2840はQQQも組み入れる

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itcareer40.jp1545と2840NASDAQ100

1545と2840は、どちらも為替ヘッジなしのNASDAQ100連動ETFです。信託報酬は1545が0.22%、2840が0.11%で、1545は2840の2倍です(差は0.11ポイント)。

ところが、2026年8月31日までの過去1年の騰落率は、分配金を再投資した基準価額で1545が35.6%、2840が35.5%でした。信託報酬には差がありますが、過去1年の数字はほぼ同じです。

中身の持ち方も同じではありません。1545は株式を直接持つ割合が98.0%なのに対し、2840は15.4%を米国ETFの「INVESCO QQQ TRUST, SERIES TRUST (ETF)」で持っています。

2840の中のQQQ

15.4%

2026年8月31日

過去1年の騰落率(1545)

35.6%

分配金再投資・2026年8月31日

過去1年の騰落率(2840)

35.5%

分配金再投資・2026年8月31日

1545と2840は何が同じか

1545と2840に共通するのは、どちらもNASDAQ100に連動し、為替ヘッジをしないETFであることです。

NASDAQ100は、米国のナスダック市場に上場している時価総額の大きい非金融業100社の株式で構成される株価指数です。

直接組み入れている株式の銘柄数は、どちらも102です(2840はこのほかに、QQQと先物を1銘柄ずつ持っています)。株式の上位には、どちらもNVIDIA、APPLE、MICROSOFTが並びます。運用会社や中身の持ち方は違っても、連動を目指している指数はNASDAQ100です。

どちらもNISAの成長投資枠の対象で、東証のマーケットメイク制度の対象でもあります。マーケットメイクとは、マーケットメイカーが気配を提示して取引の流動性を提供することです。

為替ヘッジありの兄弟ETFもあり、1545には2845、2840には2841があります。

つまり、連動を目指す指数、為替ヘッジをしない点、NISAでの扱いは、2本とも同じです。

参照:JPX 銘柄詳細資料 1545(2026年2月27日基準)/JPX 銘柄詳細資料 2840(2026年2月27日基準)/野村アセットマネジメント 1545 月次レポート(2026年8月31日)/大和アセットマネジメント 2840 月次レポート(2026年8月31日)

中身の持ち方はどう違うか

違いがはっきり出るのは、NASDAQ100への連動をどの資産で作っているかです。

2026年8月31日時点で、1545は株式が98.0%、その他の資産が2.0%で、指数先物を1.9%組み入れています。先物とは、将来の売買条件をあらかじめ決める取引です。

2840は外国株式が77.8%、外国投資信託が15.4%、外国株式先物が6.7%、コール・ローンその他が6.8%です。

外国投資信託の15.4%は「INVESCO QQQ TRUST, SERIES TRUST (ETF)」、外国株式先物の6.7%は「MICRO E-MINI NASDAQ 100 SEP 26」です。

上の比率を先物も含めて単純に足すと、1545は101.9%、2840は106.7%になり、100%を超えます。2840の交付目論見書は、株式等の組入総額と株価指数先物取引等の買建玉の時価総額の合計額が、純資産総額を超えることがあると書いていて、月次レポートも、先物の建玉がある場合は資産別構成の比率の合計欄を表示していません。1545の月次レポートも、指数先物(1.9%)を株式とは分けて、括弧書きで示しています。

つまり1545は株式を直接持つ割合が98.0%で、先物は1.9%です。2840は株式77.8%に加え、NASDAQ100に連動する別のETFを15.4%持ち、先物も6.7%使っています。

2840の交付目論見書にも、「効率性の観点から、米国株式の指数との連動をめざすETF(上場投資信託証券)に投資する場合があります」とあります。

そのETFの費用については、「上場投資信託証券は市場価格により取引されており、費用を表示することができません」とされています。つまり、ETF経由で持つ分の費用は、2840の信託報酬0.11%とは別の扱いで、金額は資料からは確認できません。

一方、1545の交付目論見書にも、補完的に株価指数先物取引の買建てや、対象株価指数への連動を目的とする投資信託証券の組入れを行なうことができると書かれています。

2026年8月31日の資産構成で見ると、2本の大きな違いは、2840が中身の15.4%を別のETF経由で持っている点です。

参照:野村アセットマネジメント 1545 月次レポート(2026年8月31日)/野村アセットマネジメント 1545 交付目論見書(使用開始日 2026年4月29日)/大和アセットマネジメント 2840 月次レポート(2026年8月31日)/大和アセットマネジメント 2840 交付目論見書(使用開始日 2026年6月4日)

コストはどれくらい違うか

信託報酬だけを見ると、1545は年0.22%、2840は0.11%です。1545の0.22%は、資料に「年0.22%(税抜年0.20%)以内」と書かれた上限で、2026年4月28日現在の率も0.22%です。2840のほうが0.11ポイント低く、1545の率は2840の2倍です。

仮に100万円の評価額が1年間変わらないとすると、信託報酬の概算は1545が約2,200円、2840が約1,100円で、差は約1,100円です。信託報酬は純資産総額に率をかけてかかるため、実際の金額は評価額の動きで変わります。

もう一つの数字が総経費率です。総経費率とは、対象期間中の運用・管理にかかった費用の総額を、期中の平均受益権口数と平均基準価額から計算して年率で示したものです。

1545 2840
信託報酬(税込・年率) 0.22% 0.11%
総経費率 0.31% 0.21%
総経費率の対象期間 2025年8月11日〜2026年8月10日 2026年3月11日〜2026年9月10日

総経費率は1545が0.31%、2840が0.21%ですが、対象期間が違います。同じ期間のコストを並べた数字ではありません。

また、2840がQQQを通じて負担している費用が総経費率に含まれているかどうかは、今回確認した資料では分かりません。

コストを比べるときに資料から明確に比較できるのは、信託報酬が0.22%と0.11%であることです。

参照:野村アセットマネジメント 1545 月次レポート(2026年8月31日)/大和アセットマネジメント 2840 商品ページ(2026年9月25日)/大和アセットマネジメント 2840 総経費率(2026年3月11日〜9月10日)

比べている指数と、過去1年の騰落率

1545と2840はNASDAQ100への連動を目指していますが、比較対象となる指数の配当の扱いが少し違います。

1545の対象指数は「日本円換算したNASDAQ-100指数(税引前配当込み)」です。2840は「NASDAQ100指数(配当込み、円ベース)」で、月次レポートでは「NASDAQ100指数(税引後配当込み、円ベース)」をベンチマークとしています。

税引前配当込みと税引後配当込みの違いは、配当を税金を引く前の金額で指数に足すか、税金を引いた後の金額で足すかです。

基準価額は、ファンドの純資産を1口あたり(資料では100口あたり)に直した値で、信託報酬を差し引いたあとの値です。分配金再投資は、支払われた分配金を同じファンドへ再投資したとみなして騰落率を計算する方法です。

2026年8月31日までの過去1年では、1545の基準価額の騰落率は分配金再投資で35.6%、対象指数は36.1%でした。

2840はファンドが35.5%、ベンチマークが35.9%です。こちらも分配金をファンドへ再投資したものとみなして計算されています。

結果として、信託報酬が低い2840の騰落率は、過去1年では1545を0.1ポイント下回っています。一方、比較している指数も1545の36.1%に対して2840は35.9%で、0.2ポイント低い数字です。

この0.1ポイントの差が何によって生じたのかは、今回の資料には書かれていません。また、ここで比べているのは過去1年の数字です。

参照:野村アセットマネジメント 1545 月次レポート(2026年8月31日)/大和アセットマネジメント 2840 月次レポート(2026年8月31日)

売買単位と、1回に買える金額はどう違うか

2026年9月25日時点では、1545も2840も数千円から取引できます。売買単位は、取引所で売買するときの口数の単位です。

1545は2026年5月26日に受益権1口を200口に分割し、現在の売買単位は10口です。受益権の分割とは、1口を複数の口数に分けることです。

2840は2024年12月20日に1口を16口に分割しており、売買単位は1口です。

2026年9月25日の取引所価格では、1545は1口243.9円なので、10口で最低取引金額は2,439円です。2840は1口2,785円です。市場価格は変わるため、実際に必要な金額もその時点で変わります。

基準価額から計算しても近い水準です。2026年8月31日の基準価額を1売買単位あたりに直すと、1545は約2,376円、2840は約2,715円です。

売買単位は10口と1口で違いますが、2026年9月25日時点では、どちらも数千円から買えるETFです。

参照:NEXT FUNDS 1545 商品ページ(2026年9月25日)/野村アセットマネジメント 1545 月次レポート(2026年8月31日)/大和アセットマネジメント 2840 商品ページ(2026年9月25日)/大和アセットマネジメント 2840 月次レポート(2026年8月31日)

分配金はいつ、いくら出ているか

決算の回数は1545が年1回、2840が年2回です。決算日は分配金の入金日ではないため、ここでは「決算の月」として比べます。

1545の決算日は毎年8月10日です。2840は毎年3月10日と9月10日です。

分配金は、ファンドの収益などから投資家へ支払われるお金です。2本とも、配当などの収益から経費を差し引いた額を全額分配することを原則としています。どちらの資料にも、分配金がゼロとなる場合があること、将来の分配金を保証しないことが書かれています。

1口あたりの分配金は、次の表のとおりです。

決算の月 1545 2840
2022年8月 0.285円 —
2023年8月 0.65円 —
2024年8月 0.66円 —
2025年3月 — 3.00円
2025年8月 0.71円 —
2025年9月 — 5.00円
2026年3月 — 4.00円
2026年8月 0.60円 —
2026年9月 — 3.00円

1口の値段が違うため、分配金の金額だけをそのまま比較することはできません。

2026年8月31日までの1年間で見ると、1545の分配金は1口あたり0.60円です。2840は2025年9月の5.00円と2026年3月の4.00円を合わせた9.00円です。

これを2026年8月31日の基準価額で割ると、1545は約0.25%、2840は約0.33%になります。分配の回数と時期が違うため、この数字は目安です。

分配金を見る場合は、金額だけでなく、1545は年1回、2840は年2回という決算回数の違いもあります。

参照:野村アセットマネジメント 1545 月次レポート(2026年8月31日)/大和アセットマネジメント 2840 月次レポート(2026年8月31日)/大和アセットマネジメント 2840 基準価額データ(CSV)

規模と、繰上償還の条件はどう違うか

2026年8月31日時点の純資産総額は、1545が1,196.2億円、2840が188億円です。1545は2840の約6.4倍の規模です。

繰上償還とは、ファンドの運用を途中で終えることです。2本とも、信託期間は無期限です。2本では、その条件の書かれ方が違います。

1545は、上場したすべての金融商品取引所で上場廃止になった場合、対象株価指数が廃止された場合、受益権の口数が20営業日連続して6,000万口を下回った場合などは「償還となります」。この6,000万口は、2026年5月26日の受益権の分割に合わせた約款変更で、30万口から変わった数字です(適用日は2026年5月26日)。

2840は、上場廃止や対象株価指数の廃止などの場合は「信託を終了(償還)させます」。

一方、受益権の口数が32万口未満になった場合などには、受益者の意向を確認したうえで「繰上償還できます」としています。

現在の口数を見ると、1545は2026年9月25日時点で503,525,140口です。2840は2026年8月31日の純資産と基準価額から計算すると、約696万口になります。

資料の時点(1545は2026年9月25日、2840は2026年8月31日)では、どちらも口数の条件の数字を上回っています。

純資産総額には約6.4倍の差がありますが、今回取得した資料には出来高や売買の値幅に関するデータは含めていません。

参照:NEXT FUNDS 1545 商品ページ(2026年9月25日)/野村アセットマネジメント 1545 交付目論見書(使用開始日 2026年4月29日)/野村アセットマネジメント 受益権分割および売買単位変更に関するお知らせ(2026年2月17日)/野村アセットマネジメント 1545 月次レポート(2026年8月31日)/大和アセットマネジメント 2840 交付目論見書(使用開始日 2026年6月4日)/大和アセットマネジメント 2840 月次レポート(2026年8月31日)/大和アセットマネジメント 2840 基準価額データ(CSV)

2本をどう比べるか

1545と2840は、NASDAQ100への連動という点では同じでも、比べる数字によって違いがあります。

  • 信託報酬を見ると、1545が0.22%、2840が0.11%で、2840が0.11ポイント低くなっています。
  • 中身の持ち方を見ると、1545は株式98.0%で、先物は1.9%です。2840は外国株式77.8%とQQQ15.4%を持ち、先物も6.7%使っています。
  • 決算の月を見ると、1545は年1回の8月、2840は年2回の3月と9月です。
  • 純資産総額を見ると、2026年8月31日時点で1545が1,196.2億円、2840が188億円です。
  • 過去1年の騰落率を見ると、分配金再投資で1545が35.6%、2840が35.5%です。

信託報酬だけなら差は明確ですが、過去1年の騰落率は0.1ポイント差でした。さらに、2840はQQQや先物を組み入れているため、中身の作り方も同じではありません。

何を比べたいのかによって、見る数字が変わる2本です。

参照:野村アセットマネジメント 1545 月次レポート(2026年8月31日)/大和アセットマネジメント 2840 月次レポート(2026年8月31日)/NEXT FUNDS 1545 商品ページ(2026年9月25日)/大和アセットマネジメント 2840 商品ページ(2026年9月25日)

次に読む

この記事で確認できなかったこと

出来高と売買の値幅は、今回の資料では取得していないため書いていません。純資産総額の差は、売買のしやすさや値幅を示す数字としては扱わないことにしています。

過去1年の騰落率は1545が35.6%、2840が35.5%で0.1ポイント違いますが、その差が生じた理由は資料に記載されていません。

2840がQQQを通じて負担する費用の額も確認できませんでした。交付目論見書には、上場投資信託証券について「費用を表示することができません」と書かれており、その費用が総経費率に含まれるかも資料からは分かりません。

総経費率の対象期間は、1545が2025年8月11日〜2026年8月10日、2840が2026年3月11日〜2026年9月10日で、2本でずれています。

今後の分配金についても金額は書いていません。どちらの資料も、将来の分配金を保証していません。

参照:野村アセットマネジメント 1545 月次レポート(2026年8月31日)/大和アセットマネジメント 2840 月次レポート(2026年8月31日)/大和アセットマネジメント 2840 交付目論見書(使用開始日 2026年6月4日)/大和アセットマネジメント 2840 総経費率(2026年3月11日〜9月10日)

この記事で言えないこと

  • 出来高と売買の値幅(スプレッド)は、取得していないため書いていません。
  • 過去1年の騰落率の差(0.1ポイント)の理由は、資料に書かれていないため書いていません。
  • 2840がQQQを通じて負担する費用の額は、目論見書に「費用を表示することができません」とあるため不明です。
  • 総経費率は対象期間が2本で違うため、同じ期間どうしの比較ではありません。

数値の基準日

組入・純資産・基準価額・騰落率・分配金(月次レポート)
2026年8月31日
取引所価格・最低取引金額・受益権口数(1545 商品ページ)
2026年9月25日
NISA・マーケットメイク制度(JPX 銘柄詳細資料)
2026年2月27日
総経費率(1545)
2025年8月11日〜2026年8月10日
総経費率(2840)
2026年3月11日〜2026年9月10日
資料を取得した日
2026年9月28日

出典