540Aと1615の違い|同じ銀行株ETFでも、指数の範囲と比率の決め方が違う

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itcareer40.jp比べて選ぶ540A・1615

銀行株のETFなら、どれも同じ銀行を同じ比率で持っていると思っていませんか。1615と540Aでは、指数が対象にする銀行株の範囲も、比率の決め方も違います。ETFは証券取引所に上場する投資信託です。指数は複数の銘柄の値動きをまとめた値を指します。

1615は69銘柄、540Aは10銘柄を組み入れています。9月末の時点では、540Aの銘柄はすべて1615にも入っていて、その銘柄だけで1615の純資産総額の81.91%を占めます。両者の違いを、まず一覧で並べます。

銀行株のETFは、名前が違っても中身はほとんど同じだと思っていました。資料を並べると、540Aの10銘柄はすべて1615に入っていても、同じ銀行の比率は2本で違うと分かりました。

項目 540A 1615
正式な名前 上場インデックスファンド日経銀行株トップ10 NEXT FUNDS 東証銀行業株価指数連動型上場投信
運用会社 アモーヴァ・アセットマネジメント 野村アセットマネジメント
連動を目指す指数 日経銀行株トップ10指数 東証銀行業株価指数(配当込み)
指数の対象 プライム市場の銀行の時価総額上位10銘柄 TOPIXの構成銘柄のうち銀行業の銘柄
比率の決め方 発行済み普通株式数をもとにした時価総額(1銘柄35%以内) 浮動株をもとにした時価総額
持っている銘柄の数(2026年9月30日) 10銘柄 69銘柄
比率が大きい上位3社の合計(2026年9月30日) 73.06% 65.84%
信託報酬(年率・税込。2026年9月30日) 0.165% 0.209%
分配金を出す決算 年2回(4月8日・10月8日) 年1回(7月15日)
売買単位 1口 10口
上場日 2026年3月18日 2002年4月3日
純資産総額(2026年9月30日) 122億円 6,340.4億円
NISAの成長投資枠 対象 対象

表に出てきた言葉には、次の意味があります。

  • TOPIXは、東証株価指数です。
  • プライム市場は、東京証券取引所の3つの市場区分(プライム・スタンダード・グロース)の一つです。
  • 浮動株は、安定した株主の保有分ではなく、市場で流通し売買される可能性の高い株です。
  • 時価総額は、株価に株式数をかけた金額です。
  • 発行済み普通株式数は、会社が発行している普通株式の数です。
  • 信託報酬(運用管理費用)は、運用・管理の対価として投資信託の財産から支払われる費用です。
  • 決算日は、投資信託の計算期間の末日で、損益などが確定する日です。
  • 分配金は、投資信託の運用で得た収益を、口数に応じて決算ごとに投資家に分配するお金です。
  • 売買単位は、証券取引所で銘柄ごとに定められた売買数量の単位です。
  • 純資産総額は、組入資産や収入の合計から運用に必要な費用などを差し引いた金額です。

表から分かるのは、銀行株を対象とする点は同じでも、銘柄の範囲と組入比率の決まりが異なることです。分配金を出す決算の回数や売買単位も一致しません。

1615と540Aは、どの銀行株を、いくつ持っているのか

1615は69銘柄、540Aは10銘柄を組み入れており、540Aの10銘柄はすべて1615にも入っています。

1615は、東証銀行業株価指数(配当込み)に連動する投資成果を目指します。この指数は、TOPIXの構成銘柄を33業種に分けたうちの銀行業を対象とします。

2026年9月30日時点で、1615の株式の組入銘柄数は69銘柄です。

540Aは、日経銀行株トップ10指数への連動を目指します。指数の対象は、プライム市場に上場する銀行のうち時価総額の大きい10銘柄です。同じ時点で、ファンドも10銘柄を組み入れています。

540Aの10銘柄は、1615の純資産総額の81.91%を占め、1615にはそれ以外の59銘柄もあります。

上位に入る銀行も共通しています。両方の上位3社は、同じ順番です。以下の数字は、純資産総額に対するそれぞれの組入比率です。

  • 三菱UFJフィナンシャル・グループ:540Aは32.86%、1615は30.32%です。
  • 三井住友フィナンシャルグループ:540Aは22.01%、1615は19.51%です。
  • みずほフィナンシャルグループ:540Aは18.19%、1615は16.00%です。

この3社の合計は、540Aが73.06%、1615が65.84%です。銀行の名前は重なっていても、どの銘柄をどの比率で持つかは異なります。

参照:野村アセットマネジメント「NEXT FUNDS 東証銀行業株価指数連動型上場投信(1615)」月次レポート(2026年9月30日・2026年10月18日取得)、野村アセットマネジメント「1615」組入銘柄一覧(2026年9月30日現在・2026年10月18日取得)、アモーヴァ・アセットマネジメント「上場インデックスファンド日経銀行株トップ10(540A)」マンスリーレポート(2026年9月30日・2026年10月18日取得)、JPX「市場区分見直しの概要」(2026年10月18日取得)

比率の決め方は、浮動株か発行済み株式数かで違う

1615の指数は浮動株をもとにした時価総額で、540Aの指数は発行済み普通株式数をもとにした時価総額で比率を決めます。

1615の指数は、TOPIXと同じ浮動株ベースの時価総額加重平均方式です。市場で流通し売買される可能性の高い株をもとに、構成銘柄の比率を決めます。

540Aの指数は、基準日時点の発行済み普通株式数を使います。定期見直し時に特定の銘柄の比率が35%を超える場合は、35%以内に収まるように調整します。

540Aの指数は、毎年11月に構成銘柄の定期見直し(銘柄の入れ替え)を行います。手順は次のとおりです。

  1. 毎年10月の最終営業日(その月の最後の営業日)を基準日とします。基準日は、時価総額の順位と、比率に使う発行済み普通株式数を決める日です。
  2. 時価総額の大きい順に、現在採用されていて12位以内の銘柄を先に選びます。
  3. 続いて未採用銘柄を対象とし、原則10銘柄になるように選びます。
  4. 11月の最終営業日に銘柄を入れ替えます。入れ替えは事前に公表されます。

同じ銀行でも、組入比率は一致しません。2026年9月30日時点で、ゆうちょ銀行は540Aが10.30%、1615が4.94%です。

楽天銀行は540Aが0.93%、1615が0.43%です。

参照:野村アセットマネジメント「NEXT FUNDS 東証銀行業株価指数連動型上場投信(1615)」月次レポート(2026年9月30日・2026年10月18日取得)、野村アセットマネジメント「1615」組入銘柄一覧(2026年9月30日現在・2026年10月18日取得)、アモーヴァ・アセットマネジメント「上場インデックスファンド日経銀行株トップ10(540A)」マンスリーレポート(2026年9月30日・2026年10月18日取得)、日本経済新聞社「日経銀行株トップ10指数」算出要領(2026年2月2日版・2026年10月18日取得)

確かめた違いを、3つの点で並べると

ここからは、この記事で確かめた資料から、そのまま導ける範囲の整理です。どちらを選ぶかを決めるものではありません。

条件ごとに並べると、違いは次のとおりです。

  • 指数の対象:1615の指数はTOPIXの構成銘柄のうち銀行業の銘柄を、540Aの指数はプライム市場の銀行の時価総額上位10銘柄を対象にしています。
  • 比率の決め方:1615は浮動株をもとにした時価総額で、540Aは発行済み普通株式数をもとにした時価総額で比率を決めます。540Aには1銘柄35%以内の決まりがあります。
  • 上位への集まり方:上位3社の組入比率の合計は、540Aが73.06%、1615が65.84%です。

TOPIXの構成銘柄のうち銀行業の銘柄を対象にし、浮動株をもとにした時価総額で比率を決める指数に連動する作りは1615です。プライム市場の銀行の時価総額上位10銘柄を、発行済み普通株式数をもとにした時価総額で比率を決める(1銘柄35%以内)指数に連動する作りは540Aです。

参照:野村アセットマネジメント「NEXT FUNDS 東証銀行業株価指数連動型上場投信(1615)」月次レポート(2026年9月30日・2026年10月18日取得)、野村アセットマネジメント「1615」組入銘柄一覧(2026年9月30日現在・2026年10月18日取得)、アモーヴァ・アセットマネジメント「上場インデックスファンド日経銀行株トップ10(540A)」マンスリーレポート(2026年9月30日・2026年10月18日取得)、日本経済新聞社「日経銀行株トップ10指数」算出要領(2026年2月2日版・2026年10月18日取得)

分配金は、1615が年1回、540Aが年2回

1615は毎年7月15日の決算で年1回、540Aは毎年4月8日と10月8日の決算で年2回、分配を行う方針です。

1615は、組み入れた株の配当などの収益(配当等収益)から経費を差し引いた額を、全額分配することを原則とします。株の売買で出た利益(売買益)が出ても、分配はしません。2026年7月15日の分配金は1口20.90円でした。

540Aも、配当等収益などから経費などを差し引いた額を、全額分配することを原則とします。初回の決算日は2026年10月8日で、分配金は1口22円でした。

540Aは2026年3月17日に設定され、最初の計算期間(第1計算期間)は10月8日の決算日までです。

基準価額は、日々算出される投資信託の価額です。2026年10月8日の1口当たり基準価額は、1615が753.51円、540Aが2,006.78円でした。

1口当たり基準価額が異なるため、分配金の円額をそのまま比べることはできません。

1615の商品ページにある分配金利回りは、2026年10月15日を基準として2.89%です。過去1年間の分配金合計を、その日の基準価額で割った数値です。

540Aの分配は、まだ2026年10月8日の初回の1回だけです。将来の分配金の支払いとその金額は保証されていません。

参照:野村アセットマネジメント「NEXT FUNDS 東証銀行業株価指数連動型上場投信(1615)」月次レポート(2026年9月30日・2026年10月18日取得)、野村アセットマネジメント「1615」投資信託説明書(交付目論見書)(2026年10月1日・2026年10月18日取得)、NEXT FUNDS「NEXT FUNDS 東証銀行業株価指数連動型上場投信(1615)」商品ページ(2026年10月18日取得)、野村アセットマネジメント「1615」基準価額・分配金の履歴(CSV)(2026年10月15日まで・2026年10月18日取得)、アモーヴァ・アセットマネジメント「540A」投資信託説明書(交付目論見書)(2026年2月28日・2026年10月18日取得)、アモーヴァ・アセットマネジメント「540A」分配金のデータ(商品ページの分配金情報)(2026年10月8日の分配・2026年10月18日取得)、JPX「540A」銘柄詳細資料(2026年2月27日・2026年10月18日取得)

費用は、信託報酬と、それ以外の費用で見る

2026年9月30日時点の信託報酬は、1615が年0.209%、540Aが年0.165%で、信託報酬以外の費用もあります。

この信託報酬は、どちらも税込・年率です。1615は税抜年0.19%、540Aは税抜0.15%に当たり、信託報酬どうしでは540Aの数字が低くなっています。

1615の目論見書(投資信託説明書。ファンドの目的や費用などを説明した書類)は、信託報酬率の上限を年0.242%(税抜年0.22%)以内としています。

540Aの上限は年0.165%(税抜0.15%)以内で、2026年9月30日の率と同じです。

1615の総経費率(年率・税込)は0.24%で、集計期間は2025年7月16日から2026年7月15日までです。

総経費率は、期間中の運用・管理にかかった費用の総額(原則として売買委託手数料などを除く)を、期間中の平均の口数に、平均の1口当たり基準価額を掛けた額で割った割合です。

NEXT FUNDSの一覧では、0.24%は運用管理費用の比率0.21%と、その他費用の比率0.03%を合わせた数字です。

540Aには、信託報酬のほかに、目論見書の作成費用や監査費用などの「諸費用」がかかります。この諸費用の上限は、純資産総額の年0.1%です。

組み入れた株を売買するときの手数料(売買委託手数料)なども別にかかり、目論見書は、その料率や上限額を事前に示すことはできないとしています。

1615の総経費率と540Aの信託報酬は、集計する費用の範囲と期間が違います。そのため、この数字どうしを費用全体の比較として扱うことはできません。

参照:野村アセットマネジメント「1615」投資信託説明書(交付目論見書)(2026年10月1日・2026年10月18日取得)、NEXT FUNDS「ETF の総経費率」一覧(1615 は集計期間 2025年7月16日〜2026年7月15日・2026年10月18日取得)、NEXT FUNDS「NEXT FUNDS 東証銀行業株価指数連動型上場投信(1615)」商品ページ(2026年10月18日取得)、アモーヴァ・アセットマネジメント「上場インデックスファンド日経銀行株トップ10(540A)」マンスリーレポート(2026年9月30日・2026年10月18日取得)、アモーヴァ・アセットマネジメント「540A」投資信託説明書(交付目論見書)(2026年2月28日・2026年10月18日取得)

買うときの単位は、1615が10口、540Aが1口

証券取引所で売買するときの単位は、1615が10口、540Aが1口です。

2026年10月8日の基準価額を使うと、1615の1単位は7,535.1円です。540Aの1単位は2,006.78円になります。

これは基準価額で計算した目安です。実際の売買は証券取引所の価格で行われるため、購入金額そのものを示す数字ではありません。

上場日も異なります。1615は2002年4月3日、540Aは2026年3月18日に上場しました。

2026年9月30日の純資産総額は、1615が6,340.4億円です。540Aは122億円でした。

NISAの成長投資枠は、どちらも対象です。どちらの資料にも、販売会社(ETFの売買を取り扱う証券会社など)によって取扱いが異なる場合があると書かれています。

参照:野村アセットマネジメント「NEXT FUNDS 東証銀行業株価指数連動型上場投信(1615)」月次レポート(2026年9月30日・2026年10月18日取得)、NEXT FUNDS「NEXT FUNDS 東証銀行業株価指数連動型上場投信(1615)」商品ページ(2026年10月18日取得)、JPX「1615」銘柄詳細資料(2026年2月27日・2026年10月18日取得)、野村アセットマネジメント「1615」基準価額・分配金の履歴(CSV)(2026年10月15日まで・2026年10月18日取得)、アモーヴァ・アセットマネジメント「上場インデックスファンド日経銀行株トップ10(540A)」マンスリーレポート(2026年9月30日・2026年10月18日取得)、アモーヴァ・アセットマネジメント「540A」投資信託説明書(交付目論見書)(2026年2月28日・2026年10月18日取得)、アモーヴァ・アセットマネジメント「540A」分配金のデータ(商品ページの分配金情報)(2026年10月8日の分配・2026年10月18日取得)、アモーヴァ・アセットマネジメント「上場インデックスファンド日経銀行株トップ10(540A)」商品ページ(2026年10月18日取得)

この記事で言えないこと

  • 540A の総経費率は書いていません。この記事で使った資料に載っていないためです。目論見書の年0.1%は諸費用の上限で、費用全体の上限ではありません。
  • 540A の1年分の分配金利回りは書いていません。分配はまだ初回の1回だけで、第1計算期間が約7か月のためです。
  • 540A の指数の次の定期見直しで、どの銘柄が入れ替わるかは書いていません。日経が入れ替えを公表する前のためです。

数値の基準日

540A マンスリーレポート・1615 月次レポートと組入銘柄一覧の基準日
2026年9月30日
日経銀行株トップ10指数 算出要領の版
2026年2月2日
540A の初回の決算日(分配金 1口22円)
2026年10月8日
1615 の分配金利回りの基準日(商品ページ)
2026年10月15日
資料を取得した日
2026年10月18日

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出典

Sho
Sho

業務系SEとして長年

計画・リスク管理・数値設計を軸に、
ETFの情報整理から投資判断までをテンプレ化・自動化してきた。

新NISAの時代だからこそ、
感情よりも「仕組み」で迷わない投資を。

—— 焦らず、ブレず、仕組みで勝つ。

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※本記事は一般的な情報提供を目的としています。投資判断はご自身の責任で行ってください。
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