1678とは|インド株を先物で持つETF。Nifty 50の中身、費用、分配金を資料で読む

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itcareer40.jp銘柄を知る1678

このETFを買えば、インドの企業の株をそのまま保有することになると思っていませんか。NEXT FUNDSのインド株ETFは、資料に示された保有資産に株式がなく、インドの株価指数の先物(指数の値動きに合わせて損益が出る取引)を使っています。手元のお金は国債などで保有し、先物を通じてインド株の値動きを取りにいく仕組みです。

1678は、インドの株価指数を先物で持つETF

1678の正式名称は「NEXT FUNDS インド株式指数・Nifty 50連動型上場投信」です。野村アセットマネジメントが運用するETFで、インドの株価指数「Nifty 50」を日本円に換算した値への連動を目指します。

株価指数とは、JPX(日本取引所グループ)の説明では、株式の相場全体の状況を示すために、個々の株価を一定の計算方法で総合し、数値化したものです。1678が対象とするのは、配当を含めたインドルピーベースのNifty 50指数(税引後配当込み)を円に換算した値です。

基本情報は次のとおりです。

  • 運用会社:野村アセットマネジメントです。
  • 上場日:2009年11月26日に東京証券取引所へ上場しました。
  • 売買単位:10口単位で売買します。売買単位とは、取引できる口数のまとまりです。
  • 決算日:毎年8月10日で、年1回です。
  • NISA(少額投資非課税制度):成長投資枠の対象です。

資料に示された資産は、株ではなく先物と債券

1678の特徴は、資料に示された資産にインドの個別株が無く、株価指数の先物を使っていることです。2026年9月30日の月次レポート(運用会社が毎月出す運用状況の資料)では、株式先物の組入比率は純資産の98.9%でした。純資産とは、組み入れた資産を時価で評価し、利息や配当金などの収入を加えた資産総額から、必要な費用を差し引いたものです。

同じ月次レポートの資産構成は、次の2つで100%です。

  • 債券:70.3%
  • その他の資産:29.7%

株式先物の組入比率98.9%は、この資産構成とは別の欄に示された数字です。資産構成の2つと足し合わせる数字ではありません。

また、交付目論見書(投資信託説明書)の主要な資産の状況(2026年2月27日現在)には、次のものが記載されています。

  • Nifty 50指数の先物
  • インドルピーと米ドルの通貨先物(為替の値動きに合わせて損益が出る取引)
  • 国債証券

国債は、国が発行する債券です。1678は国債などで資産を保有しながら、株価指数と通貨の先物を利用しています。JPXのETF銘柄一覧には、1678に「先物型」の印が付いています。

Nifty 50を構成する企業の株式と、資料に示された1678の資産は別のものです。

指数とETFの値動きが一致しない理由

1678が目指すのは、インドルピーベースの指数を日本円に換算した値への連動です。目論見書によると、指数の円換算には、原則として指数の算出対象日の翌営業日の為替レートを使います。

ただし、指数とETFの値動きが一致するとは限りません。目論見書には、次のようなずれの要因が示されています。

  • Nifty 50指数と、株価指数先物の値動きの差
  • 指数の円換算に使う為替レートと、外国為替先物取引などの値動きの差

インドルピーについては、先進国の通貨より流動性(期待できる価格で、十分な量を売り買いできるかどうか)が低い状況となることなどから、為替変動が大きくなることも想定されています。

インド株の指数に連動するETFでも、実際には先物の値動きや円換算の違いが関係します。

1678はNifty 50を円に換算した値への連動を目指すETFで、2026年2月27日と9月30日の資料に示された資産にインドの個別株は無く、株価指数と通貨の先物を使っています。

参照:野村アセットマネジメント「NEXT FUNDS インド株式指数・Nifty 50連動型上場投信」月次レポート(2026年9月30日・2026年10月14日取得)、野村アセットマネジメント「NEXT FUNDS インド株式指数・Nifty 50連動型上場投信」交付目論見書(2026年10月14日取得)、JPX 銘柄詳細資料「1678」(2026年2月27日現在・2026年10月14日取得)、JPX「銘柄一覧(ETF)」全銘柄(2026年10月9日更新・2026年10月14日取得)、JPX「株価指数等、基準価額及び市場価格」(ETF)(2021年12月14日更新・2026年10月14日取得)、資産運用業協会 用語集「基準価額」(2026年10月14日取得)

費用と分配金は、どうなっているか

信託報酬と指数の商標使用料

信託報酬とは、ETFの管理・運用にかかる費用です。投資家がその都度支払うのではなく、ファンドの資産から差し引かれます。1678の信託報酬は、2026年4月28日現在、年1.045%(税抜年0.95%)です。

このほかに、対象とする株価指数の商標使用料があります。こちらはファンドの純資産総額に対して年率0.05%です。

分配金は毎年支払われるのか

分配金とは、ETFから投資家に支払われるお金です。1678は毎年8月10日に決算しますが、分配金が必ず出るわけではありません。

月次レポートに掲載された、100口当たりの分配金(課税前)は次のとおりです。

  • 2026年8月:940円
  • 2025年8月:1,270円
  • 2024年8月:570円
  • 2023年8月:0円
  • 2022年8月:0円

分配金が支払われた年もあれば、0円だった年もあります。

2026年8月の分配金は100口当たり940円で、支払開始予定日は2026年9月18日でした。

月次レポートによると、ファンドの資産から生じる配当等収益(配当や利息などの収益)から経費を差し引き、その全額を分配することが原則です。一方、売買益については、次のように明記されています。『また、売買益が生じても、分配は行ないません。』

2026年8月期(2025年8月11日〜2026年8月10日)の決算短信(決算の内容をまとめた資料)には、分配金の計算が次の順で載っています。

  • 当期配当等収益額:2,175,574,694円
  • 前の期から繰り越した分配準備積立金:10,863,786円を足す
  • 経費:646,638,571円を引く
  • 分配できる額(収益分配可能額):1,539,799,909円
  • 収益分配金:1,539,626,000円
  • 次の期への繰越金:173,909円

この決算で、100口当たりの分配金は940円でした。

純資産総額と、売買単位の金額

2026年9月30日時点の純資産総額は467.9億円でした。純資産総額は、ファンド全体の資産規模を示す数字です。同日時点の基準価額は、100口当たり28,832円でした。基準価額は、純資産総額をその日の口数で割った1口当たりの資産価値で、市場で売買される価格とは別です。月次レポートでは100口当たりの金額で示されています。

仮にこの基準価額で計算すると、売買単位の10口は約2,883円に相当します。ただし、これは基準価額による仮の計算です。実際のETFの売買は市場価格で行われます。

1678には信託報酬と指数の商標使用料があり、分配金は年1回の決算で決まりますが、0円の年もあります。

参照:野村アセットマネジメント「NEXT FUNDS インド株式指数・Nifty 50連動型上場投信」月次レポート(2026年9月30日・2026年10月14日取得)、NEXT FUNDS「1678 2026年8月期 決算短信」(2026年9月16日・2026年10月14日取得)、NEXT FUNDS「ETFの収益分配のお知らせ」(2026年8月10日・2026年10月14日取得)、資産運用業協会 用語集「基準価額」(2026年10月14日取得)

株式先物の比率(純資産比・2026年9月30日)

98.9%

信託報酬(税込・2026年4月28日現在)

年1.045%

分配金(100口当たり・2026年8月)

940円

純資産総額(2026年9月30日)

467.9億円

分配金は、インド株の配当から払われるのか

ここからは、この記事で確かめた資料から、そのまま導ける範囲の推論です。値動きの見通しではありません。

決算短信の損益及び剰余金計算書(その期の収益と費用などをまとめた表)では、2026年8月期の受取利息が1,623,440,107円、その他収益が552,134,587円です。受取配当金(受け取った株式の配当)の項目はありません。

この2つを足すと2,175,574,694円で、分配金の計算に使われた当期配当等収益額と同じ額です。

分配金の方針では、配当等収益から経費を差し引いた後の全額を分配することが原則です。また、売買益が生じても分配は行わないとされています。

2026年8月期の分配金のもとになった配当等収益は、受取利息とその他収益の合計と同じ額で、受取配当金という項目はありません。ただし、その他収益の内訳は決算短信に書かれていません。

同じインド株のETFでも、資料に示された中身は先物と債券でした。名前だけで中身を決めつけず、資産の欄と決算短信の表まで見るようにしたいと思いました。

参照:野村アセットマネジメント「NEXT FUNDS インド株式指数・Nifty 50連動型上場投信」月次レポート(2026年9月30日・2026年10月14日取得)、野村アセットマネジメント「NEXT FUNDS インド株式指数・Nifty 50連動型上場投信」交付目論見書(2026年10月14日取得)、NEXT FUNDS「1678 2026年8月期 決算短信」(2026年9月16日・2026年10月14日取得)

指数の中身と、東証のほかのNifty 50のETF

1678が値動きへの連動を目指す「Nifty 50」は、インドを代表する株価指数です。インドのナショナル証券取引所に上場する銘柄から、時価総額・流動性・浮動株比率などの基準を使って50銘柄を選びます。

時価総額は、株式の市場での価値の大きさを表すものです。浮動株は市場で売り買いされる株式を指し、その比率も指数の銘柄選定に使われます。

指数は浮動株調整済時価総額加重平均方式で計算されます。市場で売り買いされる株式の時価総額の大きさに応じて構成する方式で、銘柄の入れ替えは年2回です。

Nifty 50は、どんな業種が多いのか

2026年9月30日のNSE Indicesのファクトシートによると、主な業種の構成比率は次のとおりです。

  • 金融(Financial Services):37.45%
  • 石油・ガス(Oil, Gas & Consumable Fuels):9.39%
  • 情報技術(Information Technology):7.52%

この構成では、金融の比率が最も大きくなっています。インド株の指数といっても、業種ごとの組入比率は同じではありません。

同じファクトシートに掲載された、主な組入銘柄の比率は次のとおりです。

  • HDFC Bank:10.38%
  • ICICI Bank:9.05%
  • Reliance Industries:7.58%

上位には銀行などの企業が含まれています。ただし、これはNifty 50という指数の構成です。1678が直接保有している株式の一覧ではありません。

Nifty 50に連動するETFは、ほかにもある

JPXの銘柄一覧で、連動対象にNifty 50を含むETFは3本あります。1678のほかに、201A「iシェアーズ Nifty 50 インド株 ETF」と、233A「iFreeETF インドNifty50」が上場しています。

次の表は、信託報酬と売買の状況を比較したものです。信託報酬は税抜きで、売買代金と平均スプレッドは2026年9月のデータを使っています。売買代金は売買された金額で、資料では円で示されています。

「スプレッド」とは、売りと買いの最良値段の差のことです。数値に使われているbps(ベーシスポイント)は、0.01%を表します。

銘柄コード 信託報酬(税抜) 「先物型」の印 1日平均売買代金(9月) 平均スプレッド(9月)
1678 0.95% あり 約16,798万円 7.61bps
201A 0.35%程度 あり 約2,377万円 17.87bps
233A 0.35%以内 なし 約4,727万円 12.59bps

表の「なし」は、JPXの一覧に「先物型」の印が無いことを表すもので、233Aの資産の中身を示すものではありません。信託報酬(税抜)は1678がほかの銘柄より高く、9月の1日平均売買代金は1678が最も多い結果でした。

また、3本ともマーケットメイカーが参入しています。マーケットメイカーは、売りと買いの注文を継続的に提示する業者で、条件を満たすと東証から報酬を受け取ります。

この3本は、いずれもNISAの成長投資枠の対象です。ただし、信託報酬の水準や売買代金、平均スプレッドは同じではありません。

Nifty 50はインドの50銘柄から構成される指数で、東証にはこれを連動対象とするETFが3本あり、費用と売買状況には違いがあります。

参照:野村アセットマネジメント「NEXT FUNDS インド株式指数・Nifty 50連動型上場投信」月次レポート(2026年9月30日・2026年10月14日取得)、NSE Indices「Nifty 50」ファクトシート(2026年9月30日・2026年10月14日取得)、JPX「銘柄一覧(ETF)」全銘柄(2026年10月9日更新・2026年10月14日取得)、JPX「ETF気配提示・取引状況」月間データ(2026年9月)(2026年10月14日取得)、JPX「マーケットメイク制度」Q&A(ETF)(2026年10月14日取得)

1678を見るときに、確かめる順

1678を見るときは、次の順番で確かめられます。

  1. 中身を確認する。月次レポートの資産構成と株式先物の組入比率から、株価指数の先物を使っていることが分かります。
  2. 費用を確認する。信託報酬と、指数の商標使用料がそれぞれ記載されています。
  3. 分配金を確認する。決算は年1回で、実績には0円の年もあります。
  4. ほかのNifty 50のETFと並べる。信託報酬に加え、1日平均売買代金や平均スプレッドを比較できます。

この記事で言えないこと

  • なぜ株ではなく先物で持つのかの理由は書いていません。月次レポート・目論見書・決算短信に、その理由が書かれていないためです。
  • 決算短信の「その他収益」の中身は書いていません。決算短信に、その内訳が書かれていないためです。
  • 1678 と Nifty 50 の過去の騰落率は書いていません。過去の値動きで、日々変わる数字のためです。

数値の基準日

月次レポートの基準日
2026年9月30日
交付目論見書の資産の状況の基準日
2026年2月27日
JPX「銘柄一覧(ETF)」の更新日
2026年10月9日
資料を取得した日
2026年10月14日

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ETFの名前に付く「先物型」などの印が何を表すかは、ETFの名前と印の読み方|東証の一覧の「iNAV」「先物型」「アクティブ運用型」「為替ヘッジあり」「決算型」は何を表すかで扱っています。表に出てきたマーケットメイカーとスプレッドは、売買が少ないETFは、売りたいときに売れる?|東証のマーケットメイク制度と、451本のスプレッドで詳しく扱っています。

出典

Sho
Sho

業務系SEとして長年

計画・リスク管理・数値設計を軸に、
ETFの情報整理から投資判断までをテンプレ化・自動化してきた。

新NISAの時代だからこそ、
感情よりも「仕組み」で迷わない投資を。

—— 焦らず、ブレず、仕組みで勝つ。

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※本記事は一般的な情報提供を目的としています。投資判断はご自身の責任で行ってください。
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