itcareer40.jp比べて選ぶ2647・376A・2648
2647・376A・2648は同じ米国国債の指数をもとにしたETFで、為替ヘッジをしない・一部だけする・するの違いがあり、分配金の基準日の月と大きさも違います。
米国債のETF(証券取引所に上場する投資信託)を探すと、名前がよく似た、為替ヘッジ(為替の動きによる値動きを小さくするための取引)のあり・なしの2本が並ぶことがあります。NEXT FUNDSには、その間に、75%を目処に為替ヘッジする376Aもあります。
名前の違いは「為替ヘッジなし」「75%為替ヘッジあり」「為替ヘッジあり」の部分だけで、3本の資料のどこを比べればよいのか迷います。
為替ヘッジはするかしないかの2つだけだと思っていたので、75%を目処にする形があるのは意外でした。
違いは、次の表のとおりです。
| 項目 | 2647 | 376A | 2648 |
|---|---|---|---|
| 為替ヘッジ(交付目論見書) | 原則として行わない | 外貨建資産の75%を目処 | 原則として行う |
| 実質外貨比率(2026年9月30日) | 100.0% | 22.0% | -3.6% |
| 総経費率(参考値・計算期間は別々) | 0.18% | 0.19% | 0.18% |
| 分配金の基準日 | 3・6・9・12月の7日 | 2・5・8・11月の7日 | 3・6・9・12月の7日 |
| 東京証券取引所の上場日 | 2021年10月29日 | 2025年6月25日 | 2021年10月29日 |
| 純資産総額(2026年9月30日) | 124.2億円 | 4.2億円 | 367.2億円 |
376Aが為替ヘッジする外貨建資産の割合の目処(交付目論見書)
75%
原則として
376Aの実質外貨比率(月次レポート)
22.0%
2026年9月30日
3本の信託報酬率(純資産総額に掛ける率・年・税込)
0.143%
以内
3本の指数は、どこが同じでどこが違う?
3本の指数は、どれも残存年数が7年から10年の米国国債の動きを表す指数で、為替ヘッジの扱いだけが違います。
3本の指数(特定の市場の動きを表す指標)は、どれも「ブルームバーグ米国国債(7-10年)インデックスTTM」をもとにしています。
どれも残存年数(満期までの残りの年数)が7年から10年の米国国債の動きを表します。円ベースで、為替ヘッジの扱いが異なります。
2647は為替ヘッジなし、376Aは75%為替ヘッジあり、2648は為替ヘッジありです。同じ米国国債の指数をもとに、この扱いを変えています。
2026年10月30日時点のJPXのETF全銘柄一覧で、対象指標の名前に割合つきの為替ヘッジが入るのは376Aだけです。
3本とも野村アセットマネジメントのNEXT FUNDSです。2026年9月30日の組入銘柄数は、いずれも12銘柄でした。
売買単位は3本とも1口で、NISAの成長投資枠も3本とも対象です。
下の図1は、指数の共通点と為替ヘッジの違い、組入銘柄数を示しています。
参照:JPXのETF全銘柄一覧・銘柄詳細資料・上場ETF一覧、野村アセットマネジメントの交付目論見書・月次レポート、資産運用業協会の成長投資枠の一覧
為替ヘッジは、2647がなし、376Aが75%、2648があり
外貨建資産の為替ヘッジは、2647が原則として行わず、376Aが75%を目処に行い、2648が原則として行います。
2647の交付目論見書の投資方針は「原則として為替ヘッジを行ないません」です。そのため、外国の通貨の資産は為替変動の影響を受けます。
376Aは、外国の通貨の資産の「その75%を目処として」、原則として為替ヘッジを行います。目論見書は、「一部については為替ヘッジを行なわない」ため為替変動の影響を受ける、と書いています。
2648の投資方針は、原則として為替ヘッジで為替変動のリスクを小さくすることを基本とします。
2648の交付目論見書は、為替変動リスクを「完全に排除できるわけではありません」としています。
同じ2648の資料には、費用がかかる条件もあります。円金利がヘッジ対象通貨の金利より低い場合は「金利差相当分のヘッジコスト」がかかります。
月次レポートには、実質外貨比率が載っています。為替の取引も含めて見た、外国の通貨の資産の実質的な割合で、ここで比べる時点は2026年9月30日です。
実質外貨比率は、2647が100.0%、376Aが22.0%、2648が-3.6%です。
376Aの75%は投資方針の目処で、22.0%はその日の報告値です。2つは別の数字です。2648がマイナスになった理由は、今回読んだ月次レポートの記載からは分かりません。
下の図2は、同じ時点の実質外貨比率を並べたものです。
参照:野村アセットマネジメントの交付目論見書・月次レポート
費用は、3本でどれくらい違う?
純資産総額に掛ける信託報酬率は3本とも年0.143%以内で、総経費率は2647と2648が0.18%、376Aが0.19%で、計算期間が違います。
純資産総額に掛ける信託報酬(運用と管理の対価として支払われる費用)の率は、3本とも年0.143%(税抜年0.13%)以内です。純資産総額は、費用などを差し引いた、ETF全体の大きさです。
持っている証券を貸し付けた場合は、その収入に応じた額も信託報酬に加わります。
総経費率は、計算期間中の運用と管理の費用を、年率にした割合です。原則として売買委託手数料などを除き、簡便法で出した参考の値で、実際に発生した費用の比率とは異なります。
内訳の運用管理費用の比率は信託報酬にあたる部分で、計算期間中の費用から出した比率です。純資産総額に掛ける率とは区別します。証券を貸し付けた場合は、その収入の一部も運用管理費用に含まれます。
2647の総経費率は0.18%で、運用管理費用の比率0.15%と、その他費用の比率0.03%からなります。
376Aは0.19%で、内訳は運用管理費用の比率が0.14%、その他費用の比率が0.05%となっています。
2648は2647と同じく0.18%で、内訳も0.15%と0.03%です。
2647と2648の総経費率の計算期間は、2026年3月8日〜9月7日です。
376Aの計算期間は2026年2月8日〜8月7日で、期間が違います。
下の図3は、信託報酬と総経費率の内訳、計算期間の違いを示しています。
参照:野村アセットマネジメントの交付目論見書・総経費率の表、JPXの銘柄詳細資料
分配金の基準日は、376Aだけが2・5・8・11月
分配金の基準日は、376Aが2・5・8・11月の7日、2647と2648が3・6・9・12月の7日で、どれも年4回です。
分配金(運用で得た収益を、口数に応じて決算ごとに分けるお金)の基準日は、決算日です。決算日は、計算期間の最後の日で、損益などが確定する日です。
2647と2648の基準日は、3・6・9・12月の各7日にあります。376Aは2・5・8・11月の各7日で、ほかの2本と月が重なりません。どれも年4回です。
分配は、配当等の収益から経費を引いた全額が原則です。ただし、分配金がゼロとなる場合もあります。売買益が生じても、分配は行いません。
下の図4は、分配金の基準日がある月を並べたものです。
参照:JPXの銘柄詳細資料、野村アセットマネジメントの交付目論見書・月次レポート
上場はいつで、ETFの大きさはどれくらい?
上場は2647と2648が2021年、376Aが2025年で、2026年9月30日の純資産総額は2647が124.2億円、376Aが4.2億円、2648が367.2億円です。
2647と2648は、2021年10月29日に東京証券取引所に上場しました。376Aの上場日は2025年6月25日です。
376Aの上場承認と上場予定日の発表は、2025年5月30日でした。
ETFの大きさは、2026年9月30日の月次レポートの純資産総額で比べます。
純資産総額は、2647が124.2億円、376Aが4.2億円、2648が367.2億円です。
下の図5は、上場日と、2026年9月30日の純資産総額を並べたものです。
参照:野村アセットマネジメントの月次レポート・ニュースリリース、JPXのETF全銘柄一覧
まとめ:資料で確かめる順番
3本の違いは、次の順に資料で追えます。
- 指数:JPXの銘柄詳細資料の対象指標の欄で、為替ヘッジの書き方(なし・75%・あり)を見ます。
- 為替ヘッジ:交付目論見書の投資方針で、外貨建資産をどれだけヘッジするかを見ます。
- 実質外貨比率と大きさ:3本の月次レポートで、同じ日付の実質外貨比率と純資産総額を並べます。
- 費用:交付目論見書の信託報酬率と、総経費率の表の計算期間と内訳を見ます。
- 分配金の基準日:JPXの銘柄詳細資料の分配金支払基準日の欄で、月を見ます。
2026年9月30日の実質外貨比率は、為替ヘッジの方針の順に並んでいた
資料から言えるのは、2026年9月30日の実質外貨比率が為替ヘッジの方針の順に並んでいたというところまでで、為替の影響の大きさや3本の値動きの差は言えません。
ここからは、確かめた資料の記載を並べて言える範囲をまとめたもので、3本の優劣や値動きの見通しを示すものではありません。
もとにした事実は、次の4つです。
- 3本は、残存年数が7年から10年の米国国債の動きを表す指数に連動を目指します。
- 交付目論見書の為替ヘッジは、2647が原則なし、376Aが外貨建資産の75%を目処、2648が原則ありです。
- 月次レポートは、実質外貨比率を、為替の取引も含めた実質的な比率と説明しています。
- 2026年9月30日の実質外貨比率は、2647が100.0%、376Aが22.0%、2648が-3.6%です。
下の図6は、為替ヘッジの方針と実質外貨比率から言える範囲を示しています。
3本の為替ヘッジの方針は、原則なし・外貨建資産の75%を目処・原則ありの順です。2026年9月30日の実質外貨比率は、この銘柄順に100.0%・22.0%・-3.6%でした。方針の75%とその日の22.0%は別の数字で、その日の値だけから為替の影響の大きさや値動きの差は言えません。
参照:野村アセットマネジメントの交付目論見書・月次レポート
この記事で言えないこと
- 376Aが為替ヘッジを75%にした理由は書いていません。この記事で読んだ上場の発表と交付目論見書に、理由の記載が無いためです。
- 3本の値動きと分配金の額は比べていません。記事の範囲を、指数・為替ヘッジ・費用・基準日・大きさに絞ったためです。
- 為替ヘッジにかかる費用の大きさは書いていません。この記事で読んだ資料に、その値が見当たらないためです。
数値の基準日
- 3本の月次レポート(実質外貨比率・純資産総額・組入銘柄数)
- 2026年9月30日
- JPXの銘柄詳細資料(対象指標・分配金の基準日・信託報酬)
- 2026年2月27日
- 376Aの交付目論見書(使用開始日)
- 2026年7月30日
- 376Aの新規設定のニュースリリース
- 2025年5月30日
- JPXのETF全銘柄一覧
- 2026年10月30日
- 2647・2648の目論見書・総経費率の表・成長投資枠の一覧・用語集を取得した日(この記事を書いた日)
- 2026年11月2日
次に読む
同じ米国債7-10年で、為替ヘッジのなし・ありの2本を比べた記事は、1656と1482の違い|同じ米国債7-10年のETFで、為替ヘッジなし・あり。分配金と売買単位も資料で読むです。
ETFの名前にある「為替ヘッジあり」などの印の読み方は、ETFの名前と印の読み方|東証の一覧の「iNAV」「先物型」「アクティブ運用型」「為替ヘッジあり」「決算型」は何を表すかで扱っています。
出典
- JPX「2647」銘柄詳細資料(2026年2月27日現在)
- JPX「376A」銘柄詳細資料(2026年2月27日現在)
- JPX「2648」銘柄詳細資料(2026年2月27日現在)
- 野村アセットマネジメント「2647」交付目論見書(2026年11月2日取得)
- 野村アセットマネジメント「376A」交付目論見書(使用開始日 2026年7月30日)
- 野村アセットマネジメント「2648」交付目論見書(2026年11月2日取得)
- 野村アセットマネジメント「2647」月次レポート(2026年9月30日)
- 野村アセットマネジメント「376A」月次レポート(2026年9月30日)
- 野村アセットマネジメント「2648」月次レポート(2026年9月30日)
- NEXT FUNDS「総経費率」(2026年11月2日取得)
- 野村アセットマネジメント ニュースリリース(376A の新規設定)(2025年5月30日)
- JPX「ETF全銘柄一覧」(2026年10月30日時点)
- 資産運用業協会「一般投資家向け成長投資枠対象商品リスト(上場ファンド)」(2026年11月2日取得)
- JPX「東証上場銘柄一覧」(2026年9月30日)
- JPX「上場ETF一覧」(信託報酬・NISA・マーケットメイカーの欄)(2026年11月2日取得)
- JPX 用語集「残存期間」(2026年11月2日取得)
- 資産運用業協会 用語集(ETF・インデックス・運用管理費用(信託報酬)・決算日・純資産総額・分配金)(2026年11月2日取得)
