銅のETF、1693と580Aの違い|銅の先物か、銅鉱業の株式か。NISAの成長投資枠の対象は580A

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itcareer40.jp比べて選ぶ1693と580A

東証で「銅」に関係するETFとして上場している1693と580Aは、同じ銅をテーマにしていても、連動の対象と投資の仕組みが違います。

1693は、銅の先物契約の価格の動向から発生するリターンを反映する指数に連動します。一方の580Aは、米国のETFであるCOPXを通じて、世界の銅鉱業に関連する企業の株式に投資します。

NISAの成長投資枠でも違いがあります。2026年10月1日に取得したJPXの資料では、1693は対象外で、580Aは対象です。つみたて投資枠は、どちらも対象ではありません。

1693 の信託報酬

0.49%

2026年2月27日

580A の実質の運用管理費用

0.6775%

(税込)程度

580A に占める COPX

99.71%

2026年8月31日時点

1693と580Aは、何に投資しているか

1693は銅の先物から生じるリターンを反映する指数に連動し、580AはCOPXを通じて銅鉱業に関連する企業の株式に投資します。

項目 1693 580A
正式名称 WisdomTree 銅上場投資信託 グローバルX 銅ビジネス ETF
管理会社(運用会社) ウィズダムツリー・マネジメント・ジャージー・リミテッド Global X Japan株式会社
対象指標 Bloomberg Copper Subindex Solactive Global Copper Miners Total Return Index(円換算ベース)
何に連動・投資するか 銅の先物契約から発生するリターンを反映する指数に、スワップ契約で連動(OTCスワップ型) 主として Global X Copper Miners ETF(COPX)の受益証券に投資
国籍 外国籍ETF 国内組成のETF
NISA成長投資枠 対象外(JPXの対象銘柄一覧、2026年5月22日時点) 対象(JPXの上場ETF一覧、2026年9月30日更新)。成長投資枠取扱可能日は2026年5月28日
NISAつみたて投資枠 対象外 対象外
信託報酬など 0.49% 実質的に負担する運用管理費用 年率0.6775%(税込)程度
分配金 支払いはありません 分配金支払基準日は年2回(5月10日・11月10日)
売買単位 10口 1口

同じ「銅のETF」でも、連動する指数の種類が違います。1693が連動するのは銅の先物から生じるリターンを反映する指数で、580Aが連動を目指すのは銅鉱業に関連する企業の株式の指数です。

1693の値はJPXの銘柄詳細資料(2026年2月27日時点)、580Aの値はGlobal X Japanの交付目論見書とファクトシート(2026年8月31日時点)、JPXの上場前の資料(2026年5月8日現在)によります。NISAの欄のうち、1693はJPXの銘柄詳細資料(2026年2月27日時点)と成長投資枠の対象銘柄一覧(2026年5月22日時点)、580AはJPXの上場ETF一覧(2026年9月30日更新)と資産運用業協会のリストによります。つみたて投資枠の欄の出所は、金融庁の一覧(2026年9月30日更新)です。

参照:日本取引所グループ 銘柄詳細資料(1693、2026年2月27日)、日本取引所グループ 銘柄詳細資料(580A、2026年5月8日現在)、Global X Japan「グローバルX 銅ビジネス ETF」交付目論見書、Global X Japan「グローバルX 銅ビジネス ETF」ファクトシート(2026年8月31日時点)、資産運用業協会「NISA成長投資枠の対象商品」、日本取引所グループ「銘柄一覧(ETF)」、日本取引所グループ「特定非課税管理勘定(NISAの成長投資枠)対象銘柄一覧」、金融庁「つみたて投資枠対象商品」

1693は、どうやって銅の値動きに連動するか

1693は、スワップ契約を通じて、銅の先物から生じるリターンを反映する指数に連動させる作りです。

1693の対象指標はBloomberg Copper Subindexです。JPXの資料では、Bloomberg Commodity Indexのうち、銅により構成されている部分をベースとする指数とされています。

この指数が反映するのは、対象商品の先物契約の価格の動向から発生するリターンです。指数は米ドル建てで、JPXの資料に記載された構成は銅100.00%です。

1693は外国籍ETFであり、運用方式はOTCスワップ型です。OTCスワップ型とは、ETF発行者と主に金融機関との間で、対象指標のリターンを交換するトータルリターンスワップ契約を結ぶ運用手法です。

この契約によって、ETFの1口あたり純資産額の変動率と、対象指標の変動率を一致させます。

JPXによると、OTCスワップ型はトラッキングエラーがない反面、スワップ契約のカウンターパーティー(契約の相手方)の信用リスクがあります。

つまり1693は、580Aのように銅鉱業の会社の株式の指数に連動するETFではありません。連動の対象は、銅の先物契約の価格の動向から発生するリターンを反映する指数です。

参照:日本取引所グループ 銘柄詳細資料(1693、2026年2月27日)、日本取引所グループ「OTCスワップ型ETFの信用リスク」

580Aは、何を持っているか

580Aを買うと、COPXを通じて、世界の銅鉱業に関連する複数の企業の株式を持つ形になります。

580Aは、主としてGlobal X Copper Miners ETF(COPX)の受益証券に投資します。

2026年8月31日時点のファクトシートでは、580Aの保有銘柄数は1で、GLOBAL X COPPER MINERS ETFが99.71%を占めています。純資産総額は5.21億円です。

COPXは、Solactive Global Copper Miners Total Return Indexの価格と利回りの成果に、費用控除前でおおむね対応する投資成果を目指しています。

COPXの2026年9月30日時点の組入上位10銘柄は次の通りです。

銘柄 比率
HUDBAY MINERALS INC 5.80%
TECK RESOURCES LTD-CLS B 5.51%
SOUTHERN COPPER CORP 5.33%
BHP GROUP LTD 5.10%
FREEPORT-MCMORAN INC 4.96%
ANTOFAGASTA PLC 4.75%
GLENCORE PLC 4.71%
KGHM POLSKA MIEDZ SA 4.64%
FIRST QUANTUM MINERALS LTD 4.58%
SUMITOMO METAL MINING CO LTD 4.41%

このうちSUMITOMO METAL MINING CO LTD(ティッカー「5713 JP」)は、東証プライムに上場する住友金属鉱山(5713)です。580Aを買うと、COPXを通じて、日本の会社の株式も持つことになります。

COPXのセクター構成は、2026年8月31日時点でMaterialsが97.5%、Industrialsが2.5%です。

交付目論見書によると、580Aは為替変動リスクを回避するための為替ヘッジを原則として行わないため、基準価額は為替レートの変動の影響を直接受けます。

1693との違いは、投資の仕組みです。580Aが直接保有している中心資産はCOPXで、その先に銅鉱業に関連する複数の企業の株式があります。

参照:Global X Japan「グローバルX 銅ビジネス ETF」交付目論見書、Global X Japan「グローバルX 銅ビジネス ETF」ファクトシート(2026年8月31日時点)、Global X「Copper Miners ETF (COPX)」(2026年9月30日時点)

NISAの成長投資枠で買えるか

2026年10月1日に取得したJPXと金融庁の一覧では、成長投資枠の対象は2本のうち580Aで、つみたて投資枠はどちらも対象ではありません。

1693は、JPXの2026年2月27日時点の銘柄詳細資料で「NISA制度成長投資枠 対象外」とされています。

内国商品現物型ETFや外国ETFなどの成長投資枠の対象は、JPXが「特定非課税管理勘定(NISAの成長投資枠)対象銘柄一覧」で別に示しています。2026年5月22日時点のこの一覧に載っているのは28銘柄で、1693はその中にありません。

580Aは、JPXの上場ETF一覧(2026年9月30日更新)の「NISA対象銘柄」の欄に●が付いています。資産運用業協会の一般投資家向け成長投資枠対象商品リストにも載っている銘柄です。設定日は2026年5月26日、成長投資枠取扱可能日は2026年5月28日です。

同じリストでは、580Aの決算回数は年2回、つみたて投資枠は「非対象」です。

つみたて投資枠については、金融庁の「つみたて投資枠対象商品届出一覧」(2026年9月30日更新)に載っているETFが11本で、1693も580Aもその中にありません。

参照:日本取引所グループ 銘柄詳細資料(1693、2026年2月27日)、日本取引所グループ「特定非課税管理勘定(NISAの成長投資枠)対象銘柄一覧」、日本取引所グループ「銘柄一覧(ETF)」、資産運用業協会「NISA成長投資枠の対象商品」、金融庁「つみたて投資枠対象商品」

費用は、どう違うか

1693は信託報酬0.49%、580Aは実質的に負担する運用管理費用が年率0.6775%(税込)程度ですが、税抜・税込の扱いと費用の中身が違うため、数字をそのまま比べられません。

1693について、JPXの銘柄詳細資料に記載されている信託報酬は0.49%です。

580Aは少し構造が違います。580A自身の運用管理費用は、信託財産の純資産総額に年率0.0275%(税抜0.025%)以内を掛けた額に、有価証券の貸付けにかかる品貸料に55%(税抜50%)以内を掛けた額を足したものです。

それとは別に、投資対象であるCOPXで年率0.65%程度の運用管理費用等がかかります。純資産総額にかかる年率0.0275%と、このCOPXの年率0.65%程度を合わせた、実質的に負担する運用管理費用は年率0.6775%(税込)程度です。品貸料にかかる額は、この0.6775%には入っていません。

このほか、売買委託手数料や監査報酬などの「その他の費用・手数料」も信託財産で負担します。運用状況などで変わるため、目論見書は料率や上限額を示していません。

米国Global XのCOPXのページでも、2026年9月30日時点のTotal Expense Ratio(経費率)は0.65%です。

0.49%と0.6775%をそのまま並べられない理由は2つあります。

1つは税の扱いです。1693はJPXの上場ETF一覧にも0.49%で載っており、この一覧の「信託報酬」は税抜きと注記されています。一方、580Aの実質的な運用管理費用は、目論見書でもJPXの一覧でも税込で書かれています。

もう1つは費用の中身です。580Aの0.6775%は、580A自身の純資産総額にかかる年率0.0275%に、投資先であるCOPXの年率0.65%程度を合わせた実質の負担です。

参照:日本取引所グループ 銘柄詳細資料(1693、2026年2月27日)、Global X Japan「グローバルX 銅ビジネス ETF」交付目論見書、Global X「Copper Miners ETF (COPX)」(2026年9月30日時点)、日本取引所グループ「銘柄一覧(ETF)」

分配金と売買単位は、どう違うか

1693は分配金の支払いがなく10口単位で売買し、580Aは年2回の分配金支払基準日が設定され、1口単位で売買します。

1693は分配金の支払いがありません。1口あたり分配金は0円で、売買単位は10口です。

JPXの資料では、2026年2月27日の終値が8,224.0円で、1売買単位(10口)あたりの投資金額は82,240円でした。

580Aの分配金支払基準日は、毎年5月10日と11月10日の年2回です。売買単位は1口です。

第1計算期間は2026年5月26日から2026年11月10日までです。この期間から読むと、最初の分配金支払基準日は2026年11月10日です。

ただし、2026年8月31日時点のファクトシートでは、設定来分配金合計額は0円です。最初の分配金支払基準日より前の数字なので、今後の分配金の額はこの数字からは分かりません。

2本は分配金の扱いだけでなく、売買単位も10口と1口で異なります。

参照:日本取引所グループ 銘柄詳細資料(1693、2026年2月27日)、日本取引所グループ 銘柄詳細資料(580A、2026年5月8日現在)、Global X Japan「グローバルX 銅ビジネス ETF」ファクトシート(2026年8月31日時点)

1693を買うときの口座と税金の扱い

1693は外国籍ETFのため、買うには外国証券取引口座の開設が必要です。

JPXの上場ETF一覧では、1693に外国籍ETFに関する注記が付いています。

注記によると、外国籍のETFであるため、外国証券取引口座の開設が必要になります。

もう1つの注記によると、ウィズダムツリー・マネジメント・ジャージー・リミテッドのETFは、2016年1月1日から税務上「上場株式等」として取り扱われ、特定口座の取扱い対象になります。

ただしJPXは、この税務上の取扱いの内容を保証するものではないとしたうえで、詳細は管理会社または税務署・税理士等の専門家に問い合わせるよう案内しています。

資料で確かめられるのは、外国証券取引口座が必要なことと、特定口座の取扱い対象であることまでです。

参照:日本取引所グループ「銘柄一覧(ETF)商品(外国投資法人債券)」

2本の値動きは、どう違ってきそうか

同じ「銅」という名前でも、1693と580Aでは、値動きの材料が同じではありません。

同じ「銅ETF」でも、1693と580Aは思っていた以上に別の商品でした。特に、NISAで持てる580Aが銅そのものではなく銅鉱業株だったのは、調べるまで気づきませんでした。

ここからは、この記事で確かめた仕組みから、そのまま導ける範囲の推論です。2本の値動きを実際に比べたものではありません。

1693が連動するのは、銅の先物から生じるリターンを反映する指数です。このため、1693では銅先物の価格動向が連動対象のリターンに反映されます。

580Aが持つのは、COPXを通じた銅鉱業に関連する企業の株式です。580Aでは、COPXを通じて投資する銅鉱業株の株価と、為替ヘッジを原則として行わないことによる為替変動が、基準価額に反映されます。

「銅に投資したい」の中身が、銅の先物から生じるリターンなのか、銅鉱業に関連する会社の株式なのかで、2本のどちらの作りが近いかが分かれます。NISAの成長投資枠で持てるのは、2本のうち580Aです。

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この記事で言えないこと

  • 1693のスワップ契約相手方の名称は、開示先とされる有価証券報告書を確かめていないため、書いていません。担保については、使った資料で大まかな種類やリスク低減策までは確認できましたが、個別銘柄や数量の記載がないため、書いていません。
  • 2本の過去の値動きは、580Aの設定から日が浅く比べられる期間が短いため、比べていません。
  • 証券会社ごとの取扱いは、各社のページを確かめていないため不明です。

数値の基準日

銘柄詳細資料(JPX)1693
2026年2月27日
ファクトシート(Global X Japan)580A
2026年8月31日
COPX の組入上位(Global X)
2026年9月30日
成長投資枠の対象銘柄一覧(JPX)1693
2026年5月22日時点
上場ETF一覧の NISA対象銘柄(JPX)580A
2026年9月30日更新
つみたて投資枠対象商品届出一覧(金融庁)
2026年9月30日更新

出典

Sho
Sho

業務系SEとして長年

計画・リスク管理・数値設計を軸に、
ETFの情報整理から投資判断までをテンプレ化・自動化してきた。

新NISAの時代だからこそ、
感情よりも「仕組み」で迷わない投資を。

—— 焦らず、ブレず、仕組みで勝つ。

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※本記事は一般的な情報提供を目的としています。投資判断はご自身の責任で行ってください。
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