XLEとXLUの違い|同じ米国のセクターETFでも、持つ業種と上位の銘柄への集まり方が違う

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itcareer40.jp比べて選ぶXLE・XLU

XLEもXLUも同じ米国のセクター(業種)ETFなので、中身の分かれ方も似ていると思っていませんか。ETFとは証券取引所に上場する投資信託です。

2026年6月30日時点で、XLEが持つ株は21銘柄、XLUは31銘柄です。しかもXLEは、上位の2つの銘柄だけで純資産(ファンドの資産から運用に必要な費用などを差し引いたもの)の約4割を占めます。

2本は同じSelect Sector SPDR TrustのETFで、指数(特定のマーケットの動向を表す指標)の作り方も共通しています。主な違いは、持っている会社の業種と、上位の銘柄への集まり方にあります。

項目 XLE XLU
正式な名前 State Street Energy Select Sector SPDR ETF State Street Utilities Select Sector SPDR ETF
上場している取引所 NYSE Arca(米国) NYSE Arca(米国)
連動を目指す指数 Energy Select Sector Index Utilities Select Sector Index
指数が選ぶ会社 S&P 500の銘柄のうち、GICSでエネルギーに分類された会社 S&P 500の銘柄のうち、GICSで公益事業に分類された会社
指数に入る業種 石油・ガス・消耗燃料、エネルギー設備・サービス 電力、水道、総合公益事業、独立系発電・再生可能エネルギー発電、ガス
指数の比率の決め方 浮動株調整後の時価総額で重みづけ(四半期ごと) 浮動株調整後の時価総額で重みづけ(四半期ごと)
指数の比率を調整する基準(見直しのとき) 1銘柄24%まで・4.8%を超える銘柄の合計50%まで 1銘柄24%まで・4.8%を超える銘柄の合計50%まで
指数の銘柄の数(2025年11月30日) 22 31
ファンドが持つ株の銘柄の数(2026年6月30日) 21銘柄 31銘柄
上位10銘柄の合計(2026年6月30日・純資産に対する割合) 75.54% 57.53%
1位の銘柄(同) Exxon Mobil Corp 22.67% NextEra Energy Inc 12.89%
年間の経費率 0.08% 0.08%
売買回転率(直近の会計年度) 10% 2%
純投資収益からの分配 ある場合は四半期ごと ある場合は四半期ごと
純資産(2026年6月30日) 約357億ドル 約231億ドル

表に出てくる言葉の意味は、次のとおりです。

  • NYSE Arca:米国の証券取引所です。
  • 連動を目指す:ファンドの値動きを指数の値動きに合わせることを目指すという意味です。
  • S&P 500:米国の、いくつもの業種のおよそ500社の普通株を含む、よく知られた株価指数です。
  • GICS:会社を業種に分ける基準の名前です。
  • 時価総額:株式をある時点の株価で評価したとき、どのくらいの金額になるかを表したものです。
  • 浮動株:安定した株主が持つ株ではなく、市場で流通し、売買される可能性が高い株です。
  • 浮動株調整後の時価総額:浮動株をもとにした時価総額です。指数は、この大きさで銘柄ごとの比率を決めます(重みづけ)。
  • 四半期:1年を4つに分けた期間です。四半期ごとは、年4回という意味です。
  • 指数の比率を調整する基準:指数を見直すときに当てる、1銘柄の比率などの決まりです。
  • 年間の経費率:投資額に対して毎年かかる費用の割合です。
  • 売買回転率:保有している資産が、1年間にどの程度入れ替わったかを表す割合です。
  • 会計年度:ファンドの会計上の1年間です。
  • 純投資収益:配当などの収益から、費用を差し引いたものです。

主な違いは業種と上位の銘柄への集まり方です。一方、指数の作り方のルール、年間の経費率、純投資収益から分配がある場合の頻度は共通しています。

XLEはエネルギー、XLUは公益事業の会社を持つ

XLEはS&P 500のうちエネルギー、XLUは公益事業に分類された会社でできた指数への連動を目指すファンドです。

XLEは、Energy Select Sector Indexに連動する投資成果を目指します。指数を構成する会社と業種は、次のとおりです。

  • 指数を構成するのは、S&P 500の銘柄のうち、GICSでエネルギーに分類された会社です。
  • 業種は、石油・ガス・消耗燃料と、エネルギー設備・サービスです。
  • 2025年11月30日の指数の銘柄数は22です。

XLUは、Utilities Select Sector Indexに連動する投資成果を目指します。指数を構成する会社と業種は、次のとおりです。

  • 指数を構成するのは、S&P 500の銘柄のうち、GICSで公益事業に分類された会社です。
  • 業種は、電力、水道、総合公益事業、独立系発電・再生可能エネルギー発電、ガスです。
  • 2025年11月30日の指数の銘柄数は31です。

2本とも、指数に入る銘柄のほぼすべてを、指数とほぼ同じ割合で持つのが基本です。目論見書(ファンドの目的や費用などを説明した書類)の言葉では replication strategy です。また、XLEとXLUはいずれも、米国の証券取引所であるNYSE Arcaに上場しています。

参照:SEC EDGAR「State Street Energy Select Sector SPDR ETF(XLE)」要約目論見書(497K)(2026年1月31日付)、SEC EDGAR「State Street Utilities Select Sector SPDR ETF(XLU)」要約目論見書(497K)(2026年1月31日付)

指数の作り方は、どこが同じか

両方とも、GICSによる分類と、浮動株調整後の時価総額による重みづけを使います。

S&P 500のすべての銘柄は、GICSによって11のセレクト・セクター指数のどれかに振り分けられます。各指数は、四半期ごとに浮動株調整後の時価総額で重みづけされます。見直しのときに使われる比率の基準は、次のとおりです。

  • 1銘柄の比率は24%までです。
  • 4.8%を超える銘柄の合計は50%までです。

上限に近づいた銘柄があるときは、3・6・9・12月の第2金曜日の終値をもとに、主に次のように比率を引き下げます。変更が有効になるのは、その月の第3金曜日の取引が終わったあとです。

  • 24%を超える銘柄は23%へ引き下げます。
  • 4.8%を超える銘柄の合計は45%へ引き下げます。

さらに、その月の最後から2番目の営業日に1つの銘柄が24%を超えるか、4.8%を超える銘柄の合計が50%を超えていれば、月の最後の営業日の取引のあとに追加の調整をします。

これらは、見直しのときに当てる決まりです。指数については、作り方のルールは2本で共通で、対象の業種が異なります。

参照:SEC EDGAR「Select Sector SPDR Trust」目論見書・追加情報(485BPOS)(2026年1月28日提出)

XLEが持つ株の銘柄の数

21銘柄

2026年6月30日

XLUが持つ株の銘柄の数

31銘柄

2026年6月30日

XLEの上位10銘柄の合計

75.54%

2026年6月30日・ファンドの純資産に対する割合

XLUの上位10銘柄の合計

57.53%

2026年6月30日・ファンドの純資産に対する割合

持っている銘柄の数と、上位の銘柄への集まり方はどう違うか

XLEのほうが保有する株が少なく、上位の銘柄への集まり方も異なります。

XLE

2026年6月30日時点で、XLEが持つ株は21銘柄です。上位の銘柄と、それぞれがファンドの純資産に占める割合は、次のとおりです。

  • 1位:Exxon Mobil Corp、22.67%
  • 2位:Chevron Corp、16.09%
  • 3位:ConocoPhillips、6.57%
  • 1位と2位の合計:38.76%
  • 上位10銘柄の合計:75.54%

XLU

2026年6月30日時点で、XLUが持つ株は31銘柄です。上位の銘柄と、それぞれがファンドの純資産に占める割合は、次のとおりです。

  • 1位:NextEra Energy Inc、12.89%
  • 2位:Southern Co/The、7.60%
  • 3位:Duke Energy Corp、6.95%
  • 上位10銘柄の合計:57.53%

純資産に占める上位10銘柄の割合は、XLEが4分の3ほど、XLUが6割ほどです。保有株の数だけでなく、上位の銘柄に純資産が集まる割合にも違いがあります。

参照:SEC EDGAR「XLE」保有明細(N-PORT)(2026年6月30日時点)、SEC EDGAR「XLU」保有明細(N-PORT)(2026年6月30日時点)

2本の作りは、どの点で分かれるのか

2本の作りは、持っている会社の業種、株の数、上位10銘柄への集まり方で分かれます。

業種で分けただけの同じ作りのETFなら、中身の集まり方も似ていると思っていました。並べると、上位10銘柄の割合はXLEが4分の3ほど、XLUが6割ほどでした。

ここからは、この記事で確かめた資料から、そのまま導ける範囲の整理です。どちらを選ぶかを決めるものではありません。

  • 持っている会社の業種:S&P 500のエネルギーの会社でできた指数に連動する作りはXLE、公益事業の会社でできた指数に連動する作りはXLUです。
  • 持っている株の数:21銘柄を持つ作りはXLE、31銘柄を持つ作りはXLUです。
  • 上位の銘柄への集まり方:上位10銘柄で純資産の75.54%を占める作りはXLE、同じく57.53%を占める作りはXLUです。

参照:SEC EDGAR「State Street Energy Select Sector SPDR ETF(XLE)」要約目論見書(497K)(2026年1月31日付)、SEC EDGAR「State Street Utilities Select Sector SPDR ETF(XLU)」要約目論見書(497K)(2026年1月31日付)、SEC EDGAR「XLE」保有明細(N-PORT)(2026年6月30日時点)、SEC EDGAR「XLU」保有明細(N-PORT)(2026年6月30日時点)

費用・分配・売買の場は同じか

年間の経費率、純投資収益から分配がある場合の頻度、売買の場は同じですが、売買回転率と純資産は異なります。

年間の経費率は、両方とも年0.08%です。内訳も共通していて、次の3つの費用を足した割合です。

  • 運用管理の報酬:0.03%
  • 販売・サービスの費用:0.02%
  • その他の費用:0.03%

直近の会計年度の売買回転率は、XLEが10%、XLUが2%です。分配金(運用で得た収益を、口数に応じて決算ごとに投資家へ分けるお金)は、純投資収益からの分配がある場合は、両方とも四半期ごとです。証券を売って出た利益からの分配は、ある場合は原則として年1回です。

2026年6月30日時点の純資産は、XLEが約357億ドル、XLUが約231億ドルです。XLEとXLUはいずれもNYSE Arcaに上場しています。売買は、取引所で付く値段(市場価格)で行います。

参照:SEC EDGAR「State Street Energy Select Sector SPDR ETF(XLE)」要約目論見書(497K)(2026年1月31日付)、SEC EDGAR「State Street Utilities Select Sector SPDR ETF(XLU)」要約目論見書(497K)(2026年1月31日付)、SEC EDGAR「Select Sector SPDR Trust」追加情報説明書(497)(2026年1月30日提出)、SEC EDGAR「XLE」保有明細(N-PORT)(2026年6月30日時点)、SEC EDGAR「XLU」保有明細(N-PORT)(2026年6月30日時点)

目論見書は、それぞれ何に影響されると書いているか

目論見書が挙げる業種の影響要因は、XLEがエネルギーの価格や需給、XLUが規制や料金などで、2本で異なります。

  • XLEについては、エネルギーの価格や、エネルギー燃料の需給の変動に大きく影響されうるとしています。
  • XLUについては、需給、運営費用、政府の規制、環境要因、料金の上限や改定などを挙げています。

2本とも資産が1つの業種に集中しているため、より幅広く投資するファンドよりも、その業種の動きの影響を受けやすいと、目論見書は書いています。

参照:SEC EDGAR「State Street Energy Select Sector SPDR ETF(XLE)」要約目論見書(497K)(2026年1月31日付)、SEC EDGAR「State Street Utilities Select Sector SPDR ETF(XLU)」要約目論見書(497K)(2026年1月31日付)

この記事で言えないこと

  • 保有の比率は、ファンドの純資産を分母にした N-PORT の値で、指数の構成比率ではありません。そのため、指数の比率を調整する基準(24%・50%)とは直接比べていません。
  • 分配金の額や利回りは書いていません。この記事で使った資料から、2本を同じ基準で並べた値を出していないためです。

数値の基準日

要約目論見書(XLE・XLU。費用・指数・業種)
2026年1月31日
目論見書・追加情報(指数の作り方・比率の基準。SEC への提出日)
2026年1月28日
追加情報説明書(分配。SEC への提出日)
2026年1月30日
指数の銘柄の数(要約目論見書)
2025年11月30日
持っている株・上位の銘柄・純資産(N-PORT)
2026年6月30日

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出典

Sho
Sho

業務系SEとして長年

計画・リスク管理・数値設計を軸に、
ETFの情報整理から投資判断までをテンプレ化・自動化してきた。

新NISAの時代だからこそ、
感情よりも「仕組み」で迷わない投資を。

—— 焦らず、ブレず、仕組みで勝つ。

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※本記事は一般的な情報提供を目的としています。投資判断はご自身の責任で行ってください。
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