1320と1321の違い|同じ日経225連動でも、つみたて投資枠の対象は1320だけ

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itcareer40.jp1320と1321日経225

1320と1321は、どちらも2001年7月13日に上場した日経225のETFです。対象にしている指数も、同じ「日経平均トータルリターン・インデックス」です。日経平均株価に配当を加味した値動きを示す指数です。

分割前の2026年9月28日の取引所価格も、1320が68,050円、1321が68,210円でした。ここだけを見ると、かなり似ています。

ところがNISAでは違いがあります。つみたて投資枠は、NISA(少額投資非課税制度)の枠の一つです。この2本のうち、金融庁のつみたて投資枠の対象商品一覧に載っているのは1320だけです。さらに1321は、2026年10月7日に1口を100口へ分割する予定です。似た2本でも、買い方まで同じではありません。

金融庁のつみたて投資枠の一覧にある

1320

一覧のETFは11本

総経費率(1320)

0.17%

2025年7月11日から2026年7月10日

総経費率(1321)

0.14%

2025年7月9日から2026年7月8日

1320と1321は何が同じか

1320と1321は、運用の土台になる指数や上場日、株式の組み入れなど、基本的な部分はかなり似ています。

対象指標は、どちらも「日経平均トータルリターン・インデックス」です。日経平均株価の構成銘柄から得られる配当(予想配当)を再投資した場合の値動きを指数化したもので、「日経225(配当込み)」ということもあります。

上場日はどちらも2001年7月13日で、設定日もどちらも2001年7月9日です。決算は年1回で、1320は毎年7月10日、1321は毎年7月8日です。

2026年8月31日時点の資産構成を見ると、1320は国内株式99.5%で225銘柄、1321は株式99.6%で225銘柄でした。

組入上位3銘柄も同じです。アドバンテスト、ファーストリテイリング、東京エレクトロンの順で、1320は12.2%、8.7%、8.5%、1321は12.2%、8.8%、8.5%でした。

NISAの成長投資枠は、2本とも対象です。成長投資枠は、つみたて投資枠とは別のNISAの枠です。

また、どちらも東証のマーケットメイク制度の対象です。マーケットメイクとは、マーケットメイカーが気配を提示して、取引の流動性を提供する仕組みです。

指数、組み入れている株式、上場した時期といった基本の部分は、2本でほぼ同じです。

参照:大和アセットマネジメント 1320 商品ページ(2026年9月28日)、NEXT FUNDS 1321 商品ページ(2026年9月28日)、大和アセットマネジメント 1320 月次レポート(2026年8月31日)、野村アセットマネジメント 1321 月次レポート(2026年8月31日)、JPX 銘柄詳細資料 1320・1321(2026年2月27日基準)

NISAのつみたて投資枠で買えるのはどちらか

つみたて投資枠の対象として金融庁の一覧に載っているのは、この2本では1320です。

金融庁の「つみたて投資枠対象商品届出一覧(運用会社別)」には、ETFが11本掲載されています。その中に「iFreeETF 日経225(年1回決算型)」があります。これが1320です。

一方、「NEXT FUNDS 日経225連動型上場投信」の1321は、この一覧には載っていません。なお、同じ一覧には、日経平均トータルリターン・インデックスに連動する「グローバルX 日経225 ETF」(632A)も載っています。

1320の交付目論見書にも、NISAの「成長投資枠」と「つみたて投資枠」の対象であることが記載されています。ただし、販売会社によって取扱いが異なる場合があります。

そのため、つみたて投資枠を使って日経225のETFを持ちたい場合、この2本では1320が候補になります。実際につみたて投資枠で買えるかどうかは、証券会社ごとの取扱いしだいです。

成長投資枠については、1320と1321の両方が対象です。

参照:大和アセットマネジメント 1320 交付目論見書(使用開始日 2026年4月4日)、金融庁 つみたて投資枠対象商品(2026年9月28日確認)、JPX 銘柄詳細資料 1320・1321(2026年2月27日基準)

信託報酬と総経費率はどれくらい違うか

信託報酬の数字は1320と1321で異なり、1321は純資産総額によって料率が変わります。

信託報酬(運用管理費用)は、保有している間にかかる費用で、毎日計上されて基準価額に反映されます。1320は年0.132%(税抜0.12%)以内で、交付目論見書の提出日現在の率も年0.132%です。

1321は「段階料率」です。段階料率とは、純資産総額の部分ごとに異なる料率を適用する仕組みです。

1321では、1兆円以下の部分は年0.1815%、1兆円超2兆円以下は年0.1595%、2兆円超4兆円以下は年0.1485%、4兆円超5兆円以下は年0.110%、5兆円超8兆円以下は年0.088%、8兆円を超える部分は年0.044%です。

実際に適用する率は、毎年1月と7月の最終営業日の純資産総額に応じて決まります。

2026年1月の最終営業日の純資産総額から決まった率は年0.08987%で、2026年3月26日から9月30日まで適用される率です。2026年10月1日からの率は、2026年9月29日に確認した商品ページでは確認できませんでした(表示は年0.08987%のままでした)。

仮に、評価額が1年間100万円のまま変わらず、同じ料率が1年間続くとして単純に計算すると、信託報酬は1320(年0.132%)が1,320円、1321(2026年9月30日まで適用される年0.08987%)が約899円です。年0.08987%は9月30日までの率なので、10月1日からの実際の金額は、この試算と異なる可能性があります。品貸料の分は含めていません。

また、どちらも株式を貸し出した場合の品貸料の一部が信託報酬に加わります。品貸料とは、株式を貸し出して受け取る貸出料です。1320は品貸料の55%(税抜50%)以内、1321は44%(税抜40%)以内が加わります。

信託報酬だけでなく、実際にかかった費用を見る数字として「総経費率」もあります。総経費率は、対象期間中の運用・管理にかかった費用の総額を、期中の平均受益権口数に平均基準価額を掛けた数で割った年率です。募集手数料や売買委託手数料などは、原則として含みません。

1320の総経費率は0.17%で、対象期間は2025年7月11日から2026年7月10日です。運用管理費用の比率は0.13%、その他費用の比率は0.03%でした。資料の表示では、この2つを足しても0.17%になりません。理由は資料に書かれていないため、表示どおりに書いています。

1321は0.14%で、対象期間は2025年7月9日から2026年7月8日です。運用管理費用の比率は0.10%、その他費用の比率は0.04%でした。

対象期間がほぼ同じ1年なので、総経費率は近い期間の費用として並べられます。表示の上では、1321のほうが0.03ポイント低い数字です。

参照:大和アセットマネジメント 1320 交付目論見書(使用開始日 2026年4月4日)、大和アセットマネジメント 1320 総経費率(2025年7月11日〜2026年7月10日)、野村アセットマネジメント 1321 交付目論見書(使用開始日 2026年7月16日)、NEXT FUNDS 総経費率一覧、NEXT FUNDS 1321 商品ページ(2026年9月29日確認)

1321の分割で、買える金額はどう変わるか

1321は分割と売買単位の変更によって、1回に売買する最小の単位が、分割前の1口の10分の1の大きさになります。

1321は、2026年10月5日に売買単位を1口から10口へ変更し、10月6日を基準日として、10月7日に1口を100口へ分割する予定です(2026年8月25日のお知らせ)。

受益権の分割とは、1口を複数の口数に分けることです。売買単位は、取引所で1回に売買する口数の単位を指します。

分割前の2026年9月28日は、1321の最低取引金額が68,210円で、売買単位は1口です。1320の取引所価格は68,050円で、こちらも売買単位は1口です。

1321は1口を100口に分ける一方、売買単位は10口になります。計算すると、分割後の1売買単位は分割前の0.1口に相当します。

最低取引金額はそのときの市場価格で変わります。分割以外の値動きがなく、1口の価格が分割の比率どおり100分の1になったとすると、10口で買う金額は分割前の1口の約10分の1になる計算です。

1口の大きさが100分の1になるので、1口あたりの基準価額や分配金の数字も、分割の前後で桁が変わります。分割前と分割後の1口の数字は、同じ単位として並べられません。

参照:野村アセットマネジメント「上場投資信託(ETF)の受益権分割および売買単位変更に関するお知らせ」(2026年8月25日)、大和アセットマネジメント 1320 商品ページ(2026年9月28日)、NEXT FUNDS 1321 商品ページ(2026年9月28日)

分配金はいつ、いくら出ているか

決算はどちらも7月で、1320は毎年7月10日、1321は毎年7月8日です。これは分配金の支払基準日であり、実際の入金日ではありません。

過去の分配金を比べると、次のようになっています。2本とも1口あたりです。1321の1口あたりの金額は、分割後の100口あたりの金額にあたります。

決算の月 1320(1口あたり・税引前) 1321(1口あたり・税引前。分割後の100口あたりにあたる)
2022年7月 530円 497円
2023年7月 596円 576円
2024年7月 625円 617円
2025年7月 712円 723円
2026年7月 800円 812円

どちらも1口あたりで、2026年9月28日の価格では約6.8万円分にあたります。分割後の1321で見ると、同じ金額は100口あたりの金額です。

運用会社が公表している分配金利回りは、1320が1.17%、1321が1.19%です。ただし、計算の期間と基準日は同じではありません。

1320は2025年9月初めから2026年8月末までに支払われた分配金の合計を、2026年8月末の基準価額で割った数字です。

1321は2026年9月28日を基準に、過去1年間に支払われた分配金の合計を、基準日の基準価額で割っています。このため、2本の数字は目安です。

分配方針は2本とも、配当などの収益から経費を差し引いた額の全額を分配する形です(1321は「全額分配することを原則とします」と書いています)。1321は、売買益が生じても分配は行わないとしています。

参照:大和アセットマネジメント 1320 商品ページ(2026年9月28日)、NEXT FUNDS 1321 商品ページ(2026年9月29日確認)、大和アセットマネジメント 1320 交付目論見書(使用開始日 2026年4月4日)、野村アセットマネジメント 1321 交付目論見書(使用開始日 2026年7月16日)

過去の騰落率に差はあるか

2026年8月31日までの騰落率では、1320と1321の差は1年、3年とも0.1ポイントでした。

分配金再投資とは、受け取った分配金を再び投資したものとして値動きを計算する方法です。2本の資料は、この計算の説明の言い方が違います。

1320は「分配金再投資基準価額」を使った騰落率で、1年が57.6%、3年が113.6%です。ベンチマークはそれぞれ57.9%、114.7%でした。

1321は、分配金を非課税で再投資したものとして計算しています。1年は57.7%、3年は113.7%で、対象指数はそれぞれ57.9%、114.7%です。

指数との差を計算すると、1320は1年で0.3ポイント、3年で1.1ポイントです。1321は1年で0.2ポイント、3年で1.0ポイントでした。

2本そのものの差は、1年も3年も0.1ポイントです。ただし、細部まで同じ条件で計算しているかは資料からは確かめられないため、この0.1ポイントだけで2本の成績を比べることはできません。

また、この差が生じた理由は今回確認した資料には書かれていません。

参照:大和アセットマネジメント 1320 月次レポート(2026年8月31日)、野村アセットマネジメント 1321 月次レポート(2026年8月31日)

規模と、償還の条件はどう違うか

純資産総額は1321のほうが大きく、繰上償還に関する口数の条件も2本で異なります。

2026年9月28日の純資産総額は、1320が78,504.03億円、1321が175,239.4億円です。1321の純資産総額は、1320の約2.2倍です。

繰上償還とは、信託契約を解約して、信託を終了することです。

1320は、上場したすべての金融商品取引所で上場廃止となった場合、または日経平均トータルリターン・インデックスが廃止された場合には「繰上償還させます」としています。

また、受益権の口数が20万口を下ることとなった場合などには、事前に受益者の意向を確認したうえで「繰上償還できます」としています。

1321の場合、上場した全ての金融商品取引所で上場廃止になったとき、または日経平均トータルリターン・インデックスが廃止されたときは「償還となります」という書き方です。

また、受益権の口数が30万口を下回ることとなった場合等は「償還となる場合があります」としています。この口数の条件は、受益権分割に伴う約款変更で、2026年10月7日から3,000万口に変わる予定です。1口を100口に分けるので、30万口の100倍が3,000万口です。分割前の口数に直すと、条件の水準は変わりません。

1321の受益権口数は、2026年9月28日時点で256,995,199口です。分割後の口数に直すと、約257億口になる計算です。

1320は商品ページに受益権口数の記載がないため、2026年9月28日の純資産総額を1口あたりの基準価額で割って計算すると、約1億1,552万口です。

どちらも、資料に書かれている償還条件の口数を大きく上回っています。ただし、この規模だけから売買のしやすさや値幅を判断することはできません。

参照:大和アセットマネジメント 1320 商品ページ(2026年9月28日)、NEXT FUNDS 1321 商品ページ(2026年9月28日)、大和アセットマネジメント 1320 交付目論見書(使用開始日 2026年4月4日)、野村アセットマネジメント 1321 交付目論見書(使用開始日 2026年7月16日)、野村アセットマネジメント「上場投資信託(ETF)の受益権分割および売買単位変更に関するお知らせ」(2026年8月25日)

2本をどう比べるか

1320と1321は、何を重視するかによって確認する数字が変わります。

比べたいこと 確認できる違い
つみたて投資枠で持ちたい 金融庁の一覧に載っているのは1320。実際に買えるかは証券会社ごとの取扱いで決まる
1回に売買する単位を小さくしたい 1321は2026年10月5日から売買単位10口、10月7日に1口を100口へ分割する予定(1売買単位は分割前の0.1口分)
信託報酬を比べたい 1320は年0.132%以内(提出日現在は年0.132%)。1321は段階料率で、2026年9月30日までは年0.08987%。10月1日からの率は2026年9月29日の時点で確認できない
総経費率を比べたい 1320は0.17%、1321は0.14%。対象期間はほぼ同じ1年
決算の月を比べたい どちらも7月。1320は7月10日、1321は7月8日
規模を比べたい 2026年9月28日の純資産総額では、1321が1320の約2.2倍

2本とも同じ日経平均トータルリターン・インデックスを対象にしています。それでも、NISAのつみたて投資枠、売買単位、信託報酬の仕組み、純資産総額には違いがあります。

参照:大和アセットマネジメント 1320 商品ページ(2026年9月28日)、NEXT FUNDS 1321 商品ページ(2026年9月28日)、金融庁 つみたて投資枠対象商品(2026年9月28日確認)、大和アセットマネジメント 1320 総経費率、NEXT FUNDS 総経費率一覧、野村アセットマネジメント「上場投資信託(ETF)の受益権分割および売買単位変更に関するお知らせ」(2026年8月25日)、大和アセットマネジメント 1320 交付目論見書(使用開始日 2026年4月4日)、野村アセットマネジメント 1321 交付目論見書(使用開始日 2026年7月16日)、NEXT FUNDS 1321 商品ページ(2026年9月29日確認)

次に読む

この記事で確認できなかったこと

今回確認した資料だけでは、次の点までは比較できません。

  • 出来高や売買の値幅(スプレッド)は、売買データを取得していないため書いていません。
  • 1320をつみたて投資枠で買える証券会社は、証券会社ごとの取扱いを確かめていないため不明です。
  • 1年・3年の騰落率にある0.1ポイントの差は、理由が資料に書かれていないため、分かりません。
  • 2026年10月1日からの1321の信託報酬率は、2026年9月29日に確認した商品ページに出ていなかったため不明です。
  • 分割後の1321の取引所価格と最低取引金額は、分割がまだ行われていないため書いていません。
  • 今後の分配金は、運用会社が将来の支払いと金額を保証していないため、この記事では見込みを書いていません。

参照:大和アセットマネジメント 1320 交付目論見書(使用開始日 2026年4月4日)、野村アセットマネジメント 1321 交付目論見書(使用開始日 2026年7月16日)、大和アセットマネジメント 1320 月次レポート(2026年8月31日)、野村アセットマネジメント 1321 月次レポート(2026年8月31日)、野村アセットマネジメント「上場投資信託(ETF)の受益権分割および売買単位変更に関するお知らせ」(2026年8月25日)、NEXT FUNDS 1321 商品ページ(2026年9月29日確認)

この記事で言えないこと

  • 出来高と売買の値幅(スプレッド)は、取得していないため書いていません。
  • 1320をつみたて投資枠で買える証券会社は、取扱いを確かめていないため不明です。
  • 2026年10月1日からの1321の信託報酬率は、9月29日に確認した商品ページに出ていなかったため不明です。
  • 分割後の1321の取引所価格と最低取引金額は、分割がまだ行われていないため書いていません。
  • 騰落率の差(0.1ポイント)の理由は、資料に書かれていないため書いていません。

数値の基準日

資産構成・組入上位・騰落率(月次レポート)
2026年8月31日
取引所価格・基準価額・純資産総額(商品ページ・分割前)
2026年9月28日
分配金(直近の決算)
2026年7月
NISA成長投資枠・マーケットメイク制度(JPX 銘柄詳細資料)
2026年2月27日
1321の分割・売買単位の変更(お知らせ)
2026年8月25日
資料を取得した日
2026年9月28日(1321 の商品ページは9月29日にも確認)

出典

Sho
Sho

業務系SEとして長年

計画・リスク管理・数値設計を軸に、
ETFの情報整理から投資判断までをテンプレ化・自動化してきた。

新NISAの時代だからこそ、
感情よりも「仕組み」で迷わない投資を。

—— 焦らず、ブレず、仕組みで勝つ。

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※本記事は一般的な情報提供を目的としています。投資判断はご自身の責任で行ってください。
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