1631はどんなETFか|銀行業の株式に投資する中身と分配金・費用、1615との違い

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itcareer40.jp銘柄を知る1631

1631は、銀行業に分類される株式で作る指数への連動を目指すETFで、株式市場全体とは大きく異なる値動きをする場合があります。

銀行の株に投資する東証のETFを探す場面では、1631と1615が見つかります。ETFは証券取引所に上場する投資信託で、指数は特定のマーケットの動向を表す指標です。指数名が違うため中身も違うように見えますが、野村アセットマネジメントが公表する組入全銘柄の一覧(ETFが持っているすべての銘柄の一覧)を並べると、持つ株式の銘柄はすべて同じでした。

2026年9月30日現在の一覧では、どちらも69銘柄で、株式ごとにつく証券コード(銘柄を表すコード)がすべて一致しています。同じなのは株式の顔ぶれで、それぞれを持つ割合まで同じという意味ではありません。違いは、次の表にある売買の単位や費用の率などにも表れています。

項目 1631 1615
連動を目指す指数 TOPIX-17 銀行(配当込み) 東証銀行業株価指数(配当込み)
組入銘柄数(2026年9月30日) 69銘柄 69銘柄
売買単位 1口 10口
基準価額と分配金を示す口数 10口あたり 100口あたり
最低取引金額(2026年10月20日の終値から) 38,020円 7,044円
信託報酬率(年率・税込) 0.352% 0.209%
総経費率(年率・税込) 0.40% 0.24%
純資産総額(2026年10月19日) 234.1億円 4,249.8億円
分配 年1回(毎年7月15日) 年1回(毎年7月15日)
上場日 2008年03月25日 2002年04月03日
NISA 成長投資枠の対象 成長投資枠の対象

銘柄の数は同じですが、売買の単位と、金額を示すときの口数、費用の率は2本で異なります。

1631は、どんな仕組みで、何を持つETFですか

1631は、TOPIX-17 銀行(配当込み)への連動を目指すETFです。正式な名前はNEXT FUNDS 銀行(TOPIX-17)上場投信で、委託会社(ファンドの運用の指図を行なう者)は野村アセットマネジメントです。

TOPIX(東証株価指数)は、日本の株式市場を広く網羅する株価指数で、ETFなどの金融商品の基準(ベンチマーク)としても使われています。商品ページによると、「TOPIX-17 銀行(配当込み)は、TOPIX(東証株価指数)の構成銘柄を17業種に区分したTOPIX-17シリーズの『銀行』を対象とする業種別の株価指数です。」

配当込みとは、配当収益を考慮している株価指数を指します。JPX(日本取引所グループ)の資料では、「配当込みTOPIX-17 銀行指数は、TOPIXの構成銘柄のうち、銀行業に分類される銘柄により構成される株価指数です。」と説明されています。

時価総額とは、各銘柄の株価に株式数を乗じたものです。この指数は、2002年12月30日の時価総額を100ポイントとして、その後の時価総額を指数化しています。

1631は、次の方法で指数への連動を目指します。

  • 株式は、指数に採用されている銘柄と、採用が決定された銘柄だけを投資の対象にします。
  • 指数の中で各銘柄が占める時価総額の割合(時価総額構成比率)から、各銘柄の株数の比率を出します。ファンドが持つ株数の比率は、これに相当する比率に保つことを目的として運用します。
  • そのうえで、株式に投資するまでの間などには、補完的に株価指数先物取引の買い(買建)を行なうことがあります。この取引は、投資の対象とする資産を持った場合と同様の損益にする目的で行なわれます。
  • 外国の通貨建ての資産(外貨建資産)には投資しません。

株価指数先物取引とは、指数を将来の一定の日に、今の時点で取り決めた値段で取引することを約束する契約です。対象は、この指数または実質的に同等の株価指数です。

運用会社の月次レポート(ファンドの運用状況を知らせるために作られた資料)の2026年9月30日の版では、組入銘柄数(ETFが持っている株式の銘柄の数)は69銘柄です。資産構成は次のように示されています。

  • 株式は96.9%です。
  • その他の資産は3.1%で、このうち指数先物は3.0%です。
  • 業種別配分は銀行業96.9%です。業種は東証33業種分類によります。

組入上位の銘柄は次のとおりです。表の純資産比は、各銘柄がファンドの純資産に占める割合です。

順位 銘柄 純資産比
1 三菱UFJフィナンシャル・グループ 30.1%
2 三井住友フィナンシャルグループ 19.4%
3 みずほフィナンシャルグループ 15.9%
4 ゆうちょ銀行 4.9%
5 りそなホールディングス 4.0%
6 三井住友トラストグループ 3.2%
7 横浜フィナンシャルグループ 1.3%
8 千葉銀行 1.1%
9 めぶきフィナンシャルグループ 1.0%
10 しずおかフィナンシャルグループ 1.0%

上位3銘柄の純資産比を足すと65.4%です。

1615の正式な名前は、NEXT FUNDS 東証銀行業株価指数連動型上場投信です。東証銀行業株価指数(配当込み)への連動を目指します。

JPXの資料では、この指数をTOPIXの構成銘柄のうち、33業種分類が銀行業の銘柄の値動きを表すものとしています。

冒頭の組入全銘柄の一覧の突き合わせに加えて、同じ2026年9月30日の月次レポートでも、上位10銘柄の銘柄と並び順は同じです。

一方で、純資産に占める株式の割合は、1631が96.9%、1615が97.5%です。

基準価額とは、日々算出される投資信託の価額です。1631は特定の業種に属する株式に投資するため、株式市場全体の動きと基準価額の動きが大きく異なる場合があります。

1631は銀行業に分類される銘柄で構成される指数への連動を目指し、2026年9月30日現在で69銘柄の株式を持つETFです。

参照:野村アセットマネジメント NEXT FUNDS「1631 NF・銀行(TPX17)ETF」商品ページ(基準日 2026年10月20日)、野村アセットマネジメント「NEXT FUNDS 銀行(TOPIX-17)上場投信」月次レポート(2026年9月30日)、野村アセットマネジメント「NEXT FUNDS 東証銀行業株価指数連動型上場投信」月次レポート(2026年9月30日)、野村アセットマネジメント「NEXT FUNDS 銀行(TOPIX-17)上場投信」投資信託説明書(交付目論見書)(使用開始日 2026年9月30日)、野村アセットマネジメント「NEXT FUNDS 東証銀行業株価指数連動型上場投信」投資信託説明書(交付目論見書)(2026年10月20日取得)、野村アセットマネジメント「1631」組入全銘柄の一覧(Excel)(2026年9月30日現在)、野村アセットマネジメント「1615」組入全銘柄の一覧(Excel)(2026年9月30日現在)、JPX「1631」銘柄詳細資料(2026年2月27日現在)、JPX「1615」銘柄詳細資料(2026年2月27日現在)

1615と並べるときは、売買の単位と費用の欄を見る

ここからは、この記事で確かめた資料から、そのまま導ける範囲の推論です。1631と1615の値動きや分配の見通し、優劣を示すものではありません。

前提となる事実は次のとおりです。

  • JPXの資料は、どちらの指数もTOPIXの構成銘柄のうち銀行業の銘柄で説明しています。
  • 2026年9月30日現在の組入全銘柄の一覧では、株式の証券コードが69銘柄すべて一致し、上位10銘柄の並び順も同じです。
  • 純資産に占める株式の割合は、1631が96.9%、1615が97.5%で、少し違います。
  • 売買の単位、基準価額などの金額を示す口数、費用の率は、1631と1615で異なります。

資料で1631と1615を並べると、株式の銘柄の顔ぶれは同じで、違いは少なくとも売買の単位と費用の欄に表れます。

参照:野村アセットマネジメント NEXT FUNDS「1631 NF・銀行(TPX17)ETF」商品ページ(基準日 2026年10月20日)、野村アセットマネジメント NEXT FUNDS「1615 NF・銀行業(東証33)ETF」商品ページ(基準日 2026年10月20日)、野村アセットマネジメント「NEXT FUNDS 銀行(TOPIX-17)上場投信」月次レポート(2026年9月30日)、野村アセットマネジメント「NEXT FUNDS 東証銀行業株価指数連動型上場投信」月次レポート(2026年9月30日)、野村アセットマネジメント「1631」組入全銘柄の一覧(Excel)(2026年9月30日現在)、野村アセットマネジメント「1615」組入全銘柄の一覧(Excel)(2026年9月30日現在)、JPX「1631」銘柄詳細資料(2026年2月27日現在)、JPX「1615」銘柄詳細資料(2026年2月27日現在)、野村アセットマネジメント NEXT FUNDS「総経費率の一覧」(Excel)(集計期間 2025年07月16日~2026年07月15日・2026年10月20日取得)

1631の売買単位

1口

基準価額と分配金は10口あたり

1631の信託報酬率(年率・税込)

0.352%

総経費率は0.40%(商品ページ)

分配金と費用は、どの単位で、どう示されていますか

基準価額は10口あたり、売買は1口から

1631の売買単位は1口です。売買単位とは、銘柄ごとに定められ、売買の数量がその整数倍となる単位です。

「口」は、投資信託の権利である受益権を数える単位で、商品ページの「受益権口数」もこの単位で数えています。

基準価額は10口あたりで示され、10月19日は397,593円です。交付目論見書にも、「(ファンドの基準価額は10口あたりで表示しております。)」という記載があります。

10口あたりの基準価額を10で割ると、1口あたり39,759.3円です。

10月20日の取引所価格(終値)は、1口38,020円でした。終値とは、1日のうちで最後に取引された値段です。商品ページの最低取引金額も38,020円です。市場価格は取引所の需給を反映して決まるため、基準価額とは必ずしも一致しません。

1615の売買単位は10口で、基準価額は100口あたりです。どちらも、商品ページの基準価額の金額が、そのまま1回の売買に必要な金額になるわけではありません。

分配金は年1回、7月15日の決算で決まる

分配金とは、運用で得られた収益を口数に応じて決算ごとに投資家へ分配するお金です。決算日は、投資信託の計算期間の末日で、損益等が確定する日を指します。

1631は年1回、毎年7月15日の決算時に分配します。交付目論見書の分配の方針では、ファンドの財産から生じる配当などの収益(配当等収益)から経費を差し引いたあと、全額を分配することを原則としています。ただし、分配金がゼロとなる場合もあり、売買で利益が出ても分配は行ないません。

将来の分配金の支払いと、その金額は保証されていません。2026年7月15日の決算の分配金は10口につき7,680円で、1口あたりにすると768円です。

支払開始予定日は2026年8月21日です。月次レポートにある分配金の履歴は次のとおりで、金額は10口あたりです。

  • 2022年7月:4,060円
  • 2023年7月:2,290円
  • 2024年7月:2,910円
  • 2025年7月:8,470円
  • 2026年7月:7,680円

JPXの2026年2月27日現在の資料の「1口あたり分配金」は847円で、直近12か月の実績分配金です。

この847円は、2025年7月の8,470円(10口あたり)を1口あたりにした金額と一致します。

このように、資料によって分配金を10口あたりで示すものと、1口あたりで示すものがあります。

商品ページの10月19日の分配金利回りは1.93%です。これは、過去1年間に支払われた分配金の合計を、基準日の基準価額で割ったものです。分配金利回りは過去のデータであり、将来の分配金額を示唆・保証するものではありません。

費用は、信託報酬率と総経費率で見る

信託報酬は、投資信託の運用・管理の対価として、投資信託財産から支払われる費用です。信託報酬率は年率・税込で、1631が0.352%、1615が0.209%です。

1631の交付目論見書では、信託報酬率を年0.352%(税抜年0.32%)以内としています。

総経費率は、運用管理費用(信託報酬)の比率と、その他費用の比率を合わせたもので、集計期間は2025年07月16日から2026年07月15日までです。

この期間の総経費率は、1631が0.40%、1615が0.24%です。

大きさとNISA

純資産総額は、投資信託の資産総額から、運用に必要な費用などのコストを差し引いたものです。1631の純資産総額は234.1億円、1615は4,249.8億円で、いずれも10月19日の金額です。

1631の上場日は2008年3月25日で、設定日は2008年3月21日です。NISAでは、1631と1615のどちらも成長投資枠の対象で、つみたて投資枠は対象外です。

1631の基準価額と分配金は10口あたりで示され、売買は1口から、分配は年1回で、信託報酬率は0.352%です。

基準価額の欄を最初に見たとき、1口の値段だと思って読みました。10口あたりと書かれているのに気づいて、数字の見え方が変わりました。

参照:野村アセットマネジメント NEXT FUNDS「1631 NF・銀行(TPX17)ETF」商品ページ(基準日 2026年10月20日)、野村アセットマネジメント NEXT FUNDS「1615 NF・銀行業(東証33)ETF」商品ページ(基準日 2026年10月20日)、野村アセットマネジメント「NEXT FUNDS 銀行(TOPIX-17)上場投信」月次レポート(2026年9月30日)、野村アセットマネジメント「NEXT FUNDS 銀行(TOPIX-17)上場投信」投資信託説明書(交付目論見書)(使用開始日 2026年9月30日)、野村アセットマネジメント「ETFの収益分配のお知らせ」(2026年7月15日)、JPX「1631」銘柄詳細資料(2026年2月27日現在)、JPX「1615」銘柄詳細資料(2026年2月27日現在)、野村アセットマネジメント NEXT FUNDS「総経費率の一覧」(Excel)(集計期間 2025年07月16日~2026年07月15日・2026年10月20日取得)、資産運用業協会「成長投資枠対象商品リスト(上場ファンド)」(リスト更新日の最新 2026年10月19日・2026年10月20日取得)

この記事で言えないこと

  • これからの分配金の額や利回りは書いていません。将来の分配金の支払いと金額は保証されないためです。
  • 総経費率の内訳の比率は書いていません。運用管理費用の比率が信託報酬率と同じ値にならない理由の内訳が、この記事で使った資料に載っていないためです。
  • 金利の動きと1631の値動きの関係は書いていません。商品ページにある説明は見通しの言葉で、資料で確かめた事実として示されていないためです。

数値の基準日

商品ページ(基準価額・純資産総額・分配金利回り)
2026年10月19日
商品ページ(取引所価格(終値)・最低取引金額)
2026年10月20日
月次レポート・組入全銘柄の一覧
2026年9月30日
交付目論見書(使用開始日)
2026年9月30日
収益分配のお知らせ(決算日)
2026年7月15日
総経費率の集計期間
2025年07月16日から2026年07月15日
JPX 銘柄詳細資料
2026年2月27日
資産運用業協会の成長投資枠対象商品リスト(更新日)
2026年10月19日

次に読む

1615を、ほかの銀行の株のETFと並べた記事として、540Aと1615の違いと、315A vs 1615があります。

出典

Sho
Sho

業務系SEとして長年

計画・リスク管理・数値設計を軸に、
ETFの情報整理から投資判断までをテンプレ化・自動化してきた。

新NISAの時代だからこそ、
感情よりも「仕組み」で迷わない投資を。

—— 焦らず、ブレず、仕組みで勝つ。

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※本記事は一般的な情報提供を目的としています。投資判断はご自身の責任で行ってください。
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