2014と2236の違いは、配当を増やし続けた年数|5年以上と原則25年以上で選ぶ米国株ETF2本を、比率・持ち方・費用・分配で比べる

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2014と2236はどちらも配当を増やし続けてきた米国株に投資し、何年続けて増やした株を選ぶかと、比率の決め方が違います。

米国の、配当を増やし続けてきた株のETF(証券取引所に上場する投資信託)を東京証券取引所で探すと、2014と2236が見つかります。どちらも連続増配(1株あたりの配当を毎年増やし続けること)の株を持つETFで、名前だけでは違いが分かりにくいところです。

2014の指数(特定のマーケットの動向を表す指標)は、配当を5年以上続けて増やした株を選びます。2236の指数では、年数が原則25年以上です。比率の決め方も違います。

同じ「連続増配」の名前でも、何年続けて増やした株を選ぶかがここまで違うことは、2本の指数のルールを並べるまで気づきませんでした。

2本で同じところは、次のとおりです。

  • 2本とも、為替ヘッジ(為替の影響を小さくする方法)は原則として行わない。
  • 2本とも、東京証券取引所に上場している。
  • NISAでは、2本とも成長投資枠の対象。

違うところは、次の表のとおりです。

項目 2014 2236
銘柄名 iシェアーズ 米国連続増配株 ETF グローバルX S&P500配当貴族ETF
運用会社 ブラックロック・ジャパン Global X Japan
目指す指数 Morningstar米国配当成長株式指数(税引後配当込み、国内投信用、円建て) S&P 500配当貴族指数(配当込み、円換算ベース)
配当を続けて増やした年数 5年以上 原則25年以上
比率の決め方 配当の額に比例(1社3%まで) 均等
株の持ち方 主に米国のETFを通して持つ マザーファンドで持つ
費用(税込) 実質的な運用管理費用 年0.121%程度 信託報酬 年率0.3025%以内
決算 年4回 年6回
売買単位 10口 1口

2014の指数

5年以上

配当を続けて増やした年数

2236の指数

原則25年以上

配当を続けて増やした年数

2014の費用

年0.121%(税抜0.11%)程度

実質的な運用管理費用

2236の費用

年率0.3025%(税抜0.275%)以内

信託報酬の上限

2014は5年以上、2236は原則25年以上続けて配当を増やした株を選びます

2014の指数は、米国株式市場の時価総額の上位97%をカバーする指数の構成銘柄から選びます。不動産投資信託(REIT)を除きます。さらに、配当の水準(株価に対する配当の割合)が上位10%の株も除きます。

利益の予想がプラスで、配当性向(利益のうち配当に回す割合)が75%未満の株です。配当を払っていて、5年以上続けて毎年増やした株を選びます。銘柄の入れ替えは年1回で、12月です。

2236の指数は、S&P500の構成銘柄から選びます。時価総額(浮動株調整後)が30億米ドル以上で、1日の平均売買代金が500万米ドル以上の株が対象です。

そこから、25年以上続けて配当を増やした株を選びます。25年以上続けて増やした企業の数が40社を下回った場合は、25年に満たない企業も加わる場合があります。銘柄の見直しは原則として毎年1月末です。

下の図1は、2本の指数が株を選ぶ流れを示します。

2014と2236の指数の選び方の流れ 2014の指数(Morningstar米国配当成長株式指数)は、米国株式市場の時価総額の上位97%をカバーする指数の構成銘柄から、REITを除き、配当の水準が上位10%の株を除き、利益の予想がプラスで配当性向75%未満の株のうち、5年以上続けて配当を増やした株を選ぶ。2236の指数(S&P 500配当貴族指数)は、S&P500の構成銘柄のうち、時価総額30億米ドル以上、1日の平均売買代金500万米ドル以上で、原則25年以上続けて配当を増やした株を選ぶ。25年以上の企業の数が40社を下回ると、25年に満たない企業も加わる場合がある。 2014の指数 米国株式市場の時価総額の上位97%をカバーする指数の構成銘柄 REITを除く 配当の水準が上位10%の株を除く 利益の予想がプラス、配当性向75%未満 5年以上続けて配当を増やした株 2236の指数 S&P500の構成銘柄 時価総額30億米ドル以上、1日の平均売買代金500万米ドル以上 原則25年以上続けて配当を増やした株 25年以上の企業の数が40社を下回ると、25年に満たない企業も加わる場合がある
図1 2本の指数の選び方。2014の指数は5年以上、2236の指数は原則25年以上続けて配当を増やした株を選びます。

年数の条件は、2014が5年以上、2236が原則25年以上です。下の図2は、この年数の違いを示します。

2014と2236の指数の、配当を続けて増やした年数の条件 2014の指数は5年以上、2236の指数は原則25年以上続けて配当を増やした株を選ぶ。同じ「続けて増やした」でも、条件の年数が違う。2236の指数は、25年以上の企業の数が40社を下回ると、25年に満たない企業も加わる場合がある。 配当を続けて増やした年数の条件 0年 5年 10年 15年 20年 25年 30年 2014の指数:5年以上 2236の指数:原則25年以上 同じ「続けて増やした」でも、条件の年数が違います 2236の指数は、25年以上の企業の数が40社を下回ると、25年に満たない企業も加わる場合がある
図2 配当を続けて増やした年数の条件。2014の指数は5年以上、2236の指数は原則25年以上です。

S&P 500配当貴族指数を目指すETFは、東京証券取引所に2236のほか2095(為替ヘッジあり)と364Aがあります。Morningstar米国配当成長株式指数を目指すのは2014だけです。

2014の指数は5年以上、2236の指数は原則25年以上続けて配当を増やした株を選び、2014の指数はREITと、配当の水準が上位10%の株を除きます。

参照:2014の交付目論見書、2236の交付目論見書・指数の概要、Morningstarの指数の構成ルール、JPXの銘柄詳細資料・上場銘柄一覧(ETF)

持つ株の比率と顔ぶれは、どう違いますか

2014の指数は、今後12か月に支払われる見込みの配当の総額に比例した比率です。1社3%が上限です。

2236の指数は均等な比率です。ひとつの業種の比率は30%が上限になります。

上限と均等は、年4回の比率の見直しのときのルールです。下の比率は2026年9月30日の時点のもので、ルールの数字そのものではありません。

2014が持つETFの上位10銘柄を、運用会社の資料(ファクトシート)で見ます。2014が持つETFの中の比率は、MICROSOFTの3.21%からHOME DEPOTの1.91%までです。

2236の株とREITの比率は1.0168%から1.6728%の間です。ほかに、米国のETF「PROSHARES S&P 500 DIVIDEND A」を4.5446%持ちます。下の図3は、2本の比率を並べて示します。

2014と2236の、持つ株の比率 2026年9月30日の2本のファクトシートで、2014が持つETFの中の上位10銘柄の比率は、MICROSOFTの3.21%からHOME DEPOTの1.91%まで。2236の保有の比率は、株・REITが1.0168%から1.6728%の間で、米国のETFが4.5446%。 2014が持つETFの中の比率(上位10銘柄) MICROSOFT 3.21% APPLE EXXONMOBIL HOLDINGS CORP ABBVIE JOHNSON & JOHNSON JPMORGAN CHASE & CO BROADCOM INC PROCTER & GAMBLE PHILIP MORRIS INTERNATIONAL HOME DEPOT 1.91% 2236の保有の比率 株・REIT 1.0168% 1.6728% 米国のETF 4.5446% (棒は縮めて表示) 2026年9月30日の2本のファクトシート
図3 持つ株の比率。2014が持つETFの中の上位10銘柄は3.21%から1.91%、2236の株・REITは1.0168%から1.6728%の間です。

2014が持つETFの上位10銘柄のうち、2236の一覧にもあるのは4銘柄です。残る6銘柄は一覧になく、たとえばMICROSOFTとAPPLEはありません。

2236に無い理由は、資料には書かれていません。下の図4は、上位10銘柄が2236の一覧にもあるかを示します。

2014が持つETFの上位10銘柄と、2236の一覧の重なり 2026年9月30日の2本のファクトシートで、2014が持つETFの上位10銘柄のうち、2236の一覧にもあるのはEXXONMOBIL HOLDINGS CORP、ABBVIE、JOHNSON & JOHNSON、PROCTER & GAMBLEの4銘柄。MICROSOFT、APPLE、JPMORGAN CHASE & CO、BROADCOM INC、PHILIP MORRIS INTERNATIONAL、HOME DEPOTの6銘柄は、2236の一覧に無い。 2014が持つETFの上位10銘柄は、2236の一覧にもあるか MICROSOFT 無い APPLE 無い EXXONMOBIL HOLDINGS CORP ある ABBVIE ある JOHNSON & JOHNSON ある JPMORGAN CHASE & CO 無い BROADCOM INC 無い PROCTER & GAMBLE ある PHILIP MORRIS INTERNATIONAL 無い HOME DEPOT 無い ある:4銘柄 無い:6銘柄 2026年9月30日の2本のファクトシート
図4 2014が持つETFの上位10銘柄のうち、2236の一覧にもあるのは4銘柄です(2026年9月30日)。

2014の指数は配当の額に比例した比率(1社3%まで)、2236の指数は均等な比率で、2014が持つETFの上位10銘柄のうち2236にもあるのは4銘柄です。

参照:2014のファクトシート、2236のファクトシート・指数の概要、Morningstarの指数の構成ルール

2014は主に米国のETFを通して株を持ちます

2014の交付目論見書(投資信託の説明書)によると、株への投資には、ブラックロック・グループが運用するETFを使います。株に直接投資する場合もあります。

2026年9月30日のファクトシートでは、「iShares Core Dividend Growth ETF」が99.75%です。

このETFは、継続して増配している米国株で構成される指数と同等の成果を目指します。組入銘柄数は396銘柄で、時点は2026年1月末です。

2236は、マザーファンド(実際の運用を行う、もとになる投資信託)を通して米国株を持ちます。

マザーファンドは、運用の効率化のため、株価指数先物やETFを使うことがあります。

2014の実質的な運用管理費用は、年0.121%(税抜0.11%)程度です。これは、2014の信託報酬(運用と管理の対価として支払われる費用)と、投資するETFの報酬等の合計です。

2236の信託報酬は、年率0.3025%(税抜0.275%)以内です。2014の数字は投資するETFの分を含む実質の値で、2236の数字は信託報酬の上限です。

総経費率は、運用と管理にかかった費用の、1年あたりの割合です。2014の総経費率は0.16%で、期間は2025年8月10日〜2026年2月9日です。

このうち、投資先のETFの運用管理費用は0.08%です。

2236の総経費率は0.38%で、期間は2025年5月25日〜2025年11月24日です。期間が違うので、同じ期間の数字として並べることはできません。

下の図5は、2本の株の持ち方と費用を示します。

2014と2236の株の持ち方と費用 2014は、米国のETF(iShares Core Dividend Growth ETF)を99.75%持ち(2026年9月30日)、そのETFが米国株を持つ(396銘柄、2026年1月末)。株に直接投資する場合もある。実質的な運用管理費用は、投資するETFの報酬等を含めて年0.121%程度で、総経費率は0.16%。2236は、マザーファンドが米国の株・REITを持ち、米国のETFや株価指数先物も使う。信託報酬は年率0.3025%以内、総経費率は0.38%。費用は税込。総経費率は、それぞれ異なる計算期間の値。 2014 iShares Core DividendGrowth ETF(99.75%・2026年9月30日) 米国株 396銘柄(2026年1月末) 実質的な運用管理費用 年0.121%程度 (投資するETFの報酬等を含む) 総経費率 0.16% 2236 マザーファンド 米国の株・REIT米国のETF・株価指数先物 信託報酬 年率0.3025%以内 総経費率 0.38% 株に直接投資する場合もある 費用は税込。総経費率は、それぞれ異なる計算期間の値
図5 2本の株の持ち方と費用。2014は主に米国のETFを通して、2236はマザーファンドで株を持ちます。

2014は主に米国のETFを通して、2236はマザーファンドで株を持ち、費用は2014が実質で年0.121%程度、2236の信託報酬が年率0.3025%以内です。

参照:2014の交付目論見書・ファクトシート、2236の交付目論見書・ファクトシート・総経費率

決算の回数と、1回の売買の目安はどう違いますか

決算(損益などが確定する、計算期間の末日)は、2014が年4回で、2、5、8、11月の各9日です。

2236は年6回で、1、3、5、7、9、11月の各24日です。2本とも分配を行わないことがあり、決算のたびに出るとは限りません。

2014の交付目論見書では、分配金(運用で得た収益を、口数に応じて決算ごとに分けるお金)が支払われると、その金額相当分、基準価額(毎日計算される、1口あたりの資産の価値)は下がります。

下の図6は、2本の決算の月を示します。

2014と2236の決算の月 2014の決算は2、5、8、11月の各9日(年4回)。2236の決算は1、3、5、7、9、11月の各24日(年6回)。分配を行わないことがある。 決算の月 1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月 2014 各9日・年4回 2236 各24日・年6回 分配を行わないことがあります
図6 決算の月。2014は2、5、8、11月の各9日、2236は1、3、5、7、9、11月の各24日です。

2026年9月30日の値で、1回の売買に必要な金額の目安を出します。

2014は、純資産総額(費用などを差し引いた、ETF全体の大きさ)を口数で割ると、1口約306.6円です。売買単位は10口なので、約3,066円になります。

2236は、基準価額が1口1,401.27円で、売買単位は1口です。実際に売買する値段は取引所の値段で、基準価額とは違うことがあります。

下の図7は、2本の1回の売買の目安を示します。

2014と2236の1回の売買の目安 2026年9月30日の基準価額で、2014は1口約306.6円で売買単位は10口なので約3,066円。2236は1口1,401.27円で売買単位は1口。実際に売買する値段は取引所の値段で、基準価額とは違うことがある。 1回の売買の目安(2026年9月30日の基準価額) 2014 1口 約306.6円 × 10口 約3,066円 2236 1口 1,401.27円 × 1口 1,401.27円 実際に売買する値段は取引所の値段で、基準価額とは違うことがあります
図7 1回の売買の目安。2014は約3,066円、2236は1,401.27円です(2026年9月30日の基準価額から)。

同じ日の純資産総額は、2014が約107.3億円、2236が66.42億円です。

繰上償還(途中で運用を終えて、投資家にお金を返すこと)には条件があります。2014は、設定日から3年経過の日以降に口数が2,500万口を下回る場合などです。2236は、口数が5万口を下る場合などです。

決算は2014が年4回、2236が年6回で、売買単位は2014が10口、2236が1口です。

参照:2014の交付目論見書・ファクトシート、2236の交付目論見書・ファクトシート、JPXの受益権口数の資料

どちらも連続増配の株を持つ2本で、中身が分かれるのはなぜですか

ここからは、確かめた資料の記載を並べて言える範囲を整理したもので、2本の優劣や値動きの見通しを示すものではありません。

  • 2014の指数は、配当を5年以上続けて増やした株から選び、配当の額に比例した比率で持ちます(1社3%まで)。
  • 2014の指数は、REITと、配当の水準が上位10%の株を除きます。
  • 2236の指数は、S&P500の構成銘柄のうち、配当を原則25年以上続けて増やした株を、均等な比率で持ちます。
  • 2026年9月30日のファクトシートでは、2014が持つETFの上位10銘柄のうち6銘柄が、2236の一覧にありません。

2本はどちらも配当を続けて増やした米国株を持ちますが、何年続けた株を選ぶか、どの株を除くか、比率をどう決めるかが違います。持つ株の顔ぶれと比率は、こうした指数の条件の違いに沿って分かれます。

2本の中身の違いは、配当を増やし続けた年数の条件、除く株の条件、比率の決め方という、指数の作りの違いに沿っています。

参照:2014のファクトシート、2236のファクトシート・指数の概要、Morningstarの指数の構成ルール

この記事で言えないこと

  • 2本の分配金の額は比べていません。決算の回数が違ううえ、決算ごとに額が変わるためです。
  • 2014が持つETFの上位10銘柄のうち6銘柄が2236の一覧に無い理由は書いていません。資料に書かれていないためです。
  • S&P 500配当貴族指数のルールは、2236の交付目論見書とGlobal Xの指数の概要で確かめています。指数会社のサイトの資料は取得できなかったためです。

数値の基準日

2014のファクトシート(保有・純資産総額。1口の値は純資産総額と口数から算出)
2026年9月30日
2236のファクトシート(保有・純資産総額・基準価額)
2026年9月30日
2014の交付目論見書
2026年5月9日
2236の交付目論見書(使用開始日)
2026年6月26日
Morningstarの指数の構成ルール(版)
2025年8月
2014が持つETFの組入銘柄数(交付目論見書)
2026年1月末
総経費率の期間(2014)
2025年8月10日〜2026年2月9日
総経費率の期間(2236)
2025年5月25日〜2025年11月24日
JPXの銘柄詳細資料(2本とも)
2026年2月27日
資料を取得した日
2026年10月26日

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出典

Sho
Sho

業務系SEとして長年

計画・リスク管理・数値設計を軸に、
ETFの情報整理から投資判断までをテンプレ化・自動化してきた。

新NISAの時代だからこそ、
感情よりも「仕組み」で迷わない投資を。

—— 焦らず、ブレず、仕組みで勝つ。

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