AIに「NISAで買えるか」を聞くとき、何を確かめさせるか|635A・636A・1540で3通り試した

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itcareer40.jpAIで調べる635A・636A・1540

635Aと636Aは、どちらも「SMBC Prime 日本短期債券ETF」です。名前の違いは、毎月決算型か年1回決算型かです。それでも、NISAの成長投資枠では扱いが分かれています。

636Aの交付目論見書の記載は「当ファンドは、NISAの『成長投資枠(特定非課税管理勘定)』の対象ですが、販売会社により取扱いが異なる場合があります。」です。一方、635Aの交付目論見書の記載は「当ファンドは、NISAの対象ではありません。」です。

そこで635A・636A・1540について、AIに「成長投資枠で買えるか」を3通りで聞きました。Web検索なしでは3本とも「分からない」、Web検索ありでは3本とも資料どおりの答えでした。さらに確かめ方まで指定すると、引用する資料と、その示し方にも違いが出ました。

Web検索なしの答え

分からない

3本とも

Web検索ありの答え

資料どおり

3本とも

資料と違う記述

1つ

確かめ方を指定

635A・636A・1540は、NISAの成長投資枠で買えるのか

635Aは対象外、636Aと1540は成長投資枠の対象です。

この記事の「買える」は、NISAの成長投資枠の制度上の対象という意味です。証券会社での実際の取扱いは別で、636Aの交付目論見書も「販売会社により取扱いが異なる場合があります」と書いています。

銘柄 成長投資枠 確かめた資料と記載
635A(毎月決算型) 対象外 交付目論見書「当ファンドは、NISAの対象ではありません。」。使用開始日2026年8月25日
636A(年1回決算型) 対象 交付目論見書「当ファンドは、NISAの『成長投資枠(特定非課税管理勘定)』の対象ですが、販売会社により取扱いが異なる場合があります。」。資産運用業協会のリストにも掲載
1540 対象 JPXの銘柄詳細資料に「NISA制度成長投資枠 対象」。JPXの内国商品現物型ETFなどの一覧にも掲載

636Aと635Aは同じ「SMBC Prime 日本短期債券ETF」ですが、前者は年1回決算型、後者は毎月決算型です。成長投資枠では、この2本の扱いが分かれています。

運用会社の商品ページも同じで、636Aを「NISA成長投資枠の対象です。」、635Aを「NISAの対象外です。」と記載しています。作成基準日は2026年9月24日です。

1540は、JPXの「特定非課税管理勘定(NISAの成長投資枠)対象銘柄一覧」に掲載されています。この一覧は2026年9月2日時点のもので、1540 純金上場信託(現物国内保管型)の行を確認できます。

参照:三井住友DSアセットマネジメント「SMBC Prime 日本短期債券ETF」交付目論見書(2026年8月25日)、同商品ページ(2026年9月24日)、資産運用業協会「NISA成長投資枠の対象商品」(2026年9月25日更新)、日本取引所グループ資料(2026年9月2日時点)

「NISAで買えるか」は、どこで確かめるのか

今回の3本では、商品の種類によって確かめる資料が分かれました。

確かめる先 何が載っているか
資産運用業協会「一般投資家向け成長投資枠対象商品リスト(上場ファンド)」 運用会社から届出があった国内籍のETFなど
JPX「特定非課税管理勘定(NISAの成長投資枠)対象銘柄一覧」 内国商品現物型ETF・外国ETF・外国ETF-JDR・ETN-JDR
運用会社の交付目論見書の税金の項目 投資信託であるETFが、NISAの対象かという記載(1540は投資信託ではなく、確かめた目論見書は発行者の届出目論見書)

資産運用業協会のリストは、各社が税法上の要件を踏まえて対象と判断し、協会へ届出をした商品を取りまとめて公表するものです。

一方、東京証券取引所に上場する内国商品現物型ETF、外国ETF、外国ETF-JDR、ETN-JDRは、日本取引所グループが対象商品を取りまとめています。

JPXのETF全銘柄一覧は2026年10月1日更新です。「NISA対象銘柄」の欄を見ると、636Aと1540には●があり、635Aは空欄になっています。

1540は、届出目論見書の記載によると投資信託ではありません(「本信託は、投資信託ではありません。」)。JPXの銘柄詳細資料の記載は「NISA制度成長投資枠 対象」です。三菱UFJ信託銀行の「『金の果実』シリーズ よくあるご質問」も、「本商品は新NISAの成長投資枠の対象銘柄となります(つみたて投資枠は対象ではございません)」と答えています。

金融庁は、成長投資枠から「①整理・監理銘柄 ②信託期間20年未満、毎月分配型の投資信託およびデリバティブ取引を用いた一定の投資信託等を除外」としています。

これは成長投資枠の制度の条件で、個別の銘柄について書いたものではありません。

また、資産運用業協会は、現時点でリストに掲載されていない商品の今後の取扱いや個別商品の詳細について、各運用会社への問い合わせを案内しています。

参照:金融庁「NISAを知る」(2026年10月2日取得)、資産運用業協会「NISA成長投資枠の対象商品」(2026年9月25日更新)、日本取引所グループ「銘柄一覧(ETF)全銘柄」(2026年10月1日更新)、三菱UFJ信託銀行資料(2026年10月2日取得)

AIに3通りで聞くと、答えはどう違ったか

今回の1回ずつの結果では、Web検索なしは3本とも「分からない」、Web検索ありでは3本とも資料どおりの答えでした。

試したのは2026年10月2日です。OpenAIのAIをコマンドから動かす「Codex CLI」を使い、資料を置かず、送った文面と日時を書いたファイルだけを置いたフォルダから、それぞれ1回だけ聞きました。

使用したのはcodex-cli 0.153.4、モデル名はgpt-5.6-solです。ChatGPTの画面で質問したものではありません。

聞き方 635A 636A 1540
Web検索なし 分からない 分からない 分からない
Web検索あり(普通に聞く) 買えない 買える 買える
Web検索あり(確かめ方を指定) 買えない 買える 買える

Web検索なしで聞いたのは15時47分です。AIは3本とも「分からない」としました。

635Aについては、「従来の制度では毎月分配型は原則対象外なので『買えない』可能性が高いものの、2026年時点の資料なしには断定できません。」と回答しています。

AIは根拠の欄に、「最新の投資信託協会『NISA成長投資枠の対象商品(ETF・REIT等)』および交付目論見書を取得できず、資料の日付も確認不能。」と書いています。

さらに結びでは、「この環境ではブラウザと外部ネットワークが利用できず、指定された『資料名と資料の日付』を検証できませんでした。」としています。

AIが挙げた「投資信託協会」について、資産運用業協会のサイトは、統計を「投資信託関連データ(旧投資信託協会関連)」と「投資運用業関連データ(旧日本投資顧問業協会関連)」に分けて載せています。

また1540は、資産運用業協会の対象商品リストではなく、JPXが取りまとめる一覧で確かめる商品です。

Web検索ありで普通に聞いたのは15時50分です。答えは635Aが「買えない」、636Aと1540が「買える」でした。

根拠には、三井住友DSアセットマネジメントの販売用資料と商品ページ、JPXの一覧と銘柄詳細資料が挙がりました。販売用資料の作成基準日2026年7月1日、商品ページの作成基準日2026年9月24日という日付も、資料の記載と一致しています。

確かめ方を指定して聞いたのは15時53分です。こちらも635Aが「買えない」、636Aと1540が「買える」となりました。

今回の3本では、Web検索の有無によって答えが分かれました。Web検索ありの2通りは、3本とも資料と同じ答えでした。

参照:AIへの質問記録(2026年10月2日)、資産運用業協会トップページ(2026年10月2日取得)、三井住友DSアセットマネジメント資料(2026年7月1日・2026年9月24日)

確かめ方を指定すると、何が変わったか

今回の回答では、確かめ方を指定すると、銘柄ごとの確かめる先の分け方と、原文のまとまった引用が答えに加わりました。

635Aについては、交付目論見書から「当ファンドは、NISAの対象ではありません。」を引用し、使用開始日が2026年8月25日であることも示しました。

636Aについても、「当ファンドは、NISAの『成長投資枠(特定非課税管理勘定)』の対象ですが、販売会社により取扱いが異なる場合があります。」と交付目論見書から引用しました。

1540では、「これは内国商品現物型ETFなので、資産運用業協会ではなく、日本取引所グループの『特定非課税管理勘定(NISAの成長投資枠)対象銘柄一覧』が該当します。」と回答しています。

資産運用業協会のExcelについては、「資産運用業協会の公式リストはExcel形式のため、この閲覧環境では銘柄行のセル本文を抽出できませんでした。」としたうえで、「未掲載とは判断していません。」と書きました。

一方で、資料と違う記述も1つあります。

AIはJPXの全銘柄一覧について「更新日の明記なし(2026年10月2日閲覧)」としました。しかし、実際のJPXのページの表示は「2026/10/01 更新」です。

普通に聞いた回答にも、資料の名前と日付は出ていました。確かめ方を指定した回答では、それに加えて、銘柄ごとの確かめる先の分け方と原文の引用、読めなかった資料の扱いが出ました。それでも、資料の日付については一致しない記述が1つ残っています。

参照:AIへの質問記録(2026年10月2日)、日本取引所グループ「銘柄一覧(ETF)全銘柄」(2026年10月1日更新)、三井住友DSアセットマネジメント交付目論見書(2026年8月25日)

AIにはどう頼めばよいか

今回使ったのは、確かめる資料と答え方まで文章の中で指定する聞き方です。

実際に使った文面は次のとおりです。

新NISAの成長投資枠で、次の3つのETFを買えるかを、Webで公式の資料を確かめて答えてください。

- 635A SMBC Prime 日本短期債券ETF(毎月決算型)
- 636A SMBC Prime 日本短期債券ETF(年1回決算型)
- 1540 純金上場信託(現物国内保管型)

確かめ方の決まり:
1. 確認先は次の3つです。国内で組成されたETFは、一般社団法人資産運用業協会の「一般投資家向け成長投資枠対象商品リスト(上場ファンド)」。内国商品現物型ETF・外国ETFなどは、日本取引所グループの「特定非課税管理勘定(NISAの成長投資枠)対象銘柄一覧」。それと、運用会社の交付目論見書の税金の項目です。銘柄ごとに、どの確認先に当たるかを先に書いてください。
2. 根拠は、資料の名前・URL・資料の日付と、該当する記載をそのまま引用してください。
3. リストに載っていないことだけを理由に「買えない」と答えないでください。リストに無い場合は、ほかの確認先で確かめるか、「分からない」と答えてください。
4. 記憶している知識で答えを埋めないでください。確かめられなかったことは、確かめられなかったと書いてください。

最後に、銘柄ごとに「買える/買えない/分からない」を1行で書いてください。

この文面では、確かめる先を3つ示し、資料名・URL・資料の日付と記載の引用を求めています。また、リストへの未掲載だけで「買えない」とせず、記憶している知識で埋めないという条件も入れています。

試したのは635A・636A・1540の3本、この文面、この条件で1回だけです。

参照:AIへの質問記録(2026年10月2日)

「リストに無い」は「買えない」と同じか

今回確かめた資料では、「リストに無い」ことと「買えない」ことは同じではありません。

今回の回答では、確かめ方を指定すると、AIが引用と確かめる先の分け方を出してきたので、開く資料がすぐ分かりました。それでも更新日を読み違えたので、引用元は自分で開いて確かめています。

ここからは、この記事で確かめた資料から、そのまま導ける範囲の推論です。ほかの銘柄で確かめたものではありません。

資産運用業協会の「一般投資家向け成長投資枠対象商品リスト」には、635Aと1540の行がありません。

しかし1540は、JPXの「特定非課税管理勘定(NISAの成長投資枠)対象銘柄一覧」に掲載され、JPXの銘柄詳細資料でも「NISA制度成長投資枠 対象」とされています。

一方、635Aの交付目論見書の記載は「当ファンドは、NISAの対象ではありません。」です。

つまり、資産運用業協会のリストに行が無いという点は635Aと1540で同じですが、その先で確認できる資料の記載は同じではありません。

資産運用業協会のページも、東京証券取引所に上場する内国商品現物型ETFなどはJPXが対象商品を取りまとめるとしています。また、リストに掲載されていない商品の今後の取扱いや個別商品の詳細については、各運用会社への問い合わせを案内しています。

今回の635Aと1540では、どちらもリストに無いと分かったあと、1540はJPXの一覧に、635Aは交付目論見書に、成長投資枠での扱いが書かれていました。

参照:資産運用業協会「NISA成長投資枠の対象商品」(2026年9月25日更新)、日本取引所グループ資料、三井住友DSアセットマネジメント交付目論見書(2026年8月25日)

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この記事で言えないこと

  • AIの答えは、1つのモデルに1回ずつ聞いた結果のため、聞き直したときや別のAIで同じ答えになるかは確かめていません。
  • ChatGPTの画面では試していないため、画面での答えは分かりません。
  • 証券会社ごとの取扱いは、ここで使った資料からは分からないため、書いていません。

数値の基準日

AIに聞いた日(Codex CLI・gpt-5.6-sol)
2026年10月2日
交付目論見書(635A・636A)
2026年8月25日
成長投資枠対象商品リスト(資産運用業協会)
2026年9月25日

出典

Sho
Sho

業務系SEとして長年

計画・リスク管理・数値設計を軸に、
ETFの情報整理から投資判断までをテンプレ化・自動化してきた。

新NISAの時代だからこそ、
感情よりも「仕組み」で迷わない投資を。

—— 焦らず、ブレず、仕組みで勝つ。

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※本記事は一般的な情報提供を目的としています。投資判断はご自身の責任で行ってください。
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