米国ETF 10本、分配金はいつか|目論見書とJPXの資料に書いてある月と、日付の決め方を並べた

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米国ETFの分配金がいつかは、VOO・VTI・VT・VWO・VXUS・VYMの6本なら目論見書(そのファンドについての情報を載せた書類)で分かります。バンガードの目論見書は、この6本の分配を原則として3月・6月・9月・12月の四半期ごとに行うとしています。

QQQの目論見書は、分配の方針の箇所に四半期ごと(quarterly)とあるだけで、何月かは書いてありません。月が分かるのは、東証に上場している同じ名前のファンド、587Aの日本取引所グループ(JPX)の資料です。そこにあるのは、JPXの資料が「分配金支払基準日」と呼ぶ基準日の月です。この資料だけでは、実際に分配金が支払われる月や、口座に入る月は分かりません。

SPYは、基準日と支払日の決め方まで目論見書に載っています。SPYの目論見書では、基準日に持ち主として記録されている人が、翌月の支払日に分配金を受け取ります。iシェアーズのIVVとHDVは、分配の方針の箇所では少なくとも年1回(at least once a year)までです。目論見書から分かる時期の細かさは、10本でそろっていません。

バンガード6本の分配の月

3月・6月・9月・12月

原則として

SPY の基準日(3月・6月・9月・12月)

第3金曜日

営業日でなければその前の営業日

SPY の支払日

翌月の最終営業日

4月・7月・10月・1月

米国ETFの分配金は、何月か

10本のうち目論見書に月が書いてあるのは7本で、バンガードの6本は分配する月を、SPYは基準日と支払日の月を書いています。

対象は、SPYとQQQ、バンガードの6本、iシェアーズの2本です。表の時期は、米国証券取引委員会(SEC)に提出された目論見書の記載です。日付ではなく、月や回数の書き方を並べました。SPYの行の営業日は、ニューヨーク証券取引所が開いている日です。

コード 名前 目論見書に書いてある時期
SPY SPDR S&P 500 ETF Trust 基準日:3・6・9・12月の第3金曜日/支払日:翌月(4・7・10・1月)の最終営業日
QQQ Invesco QQQ Trust 原則として四半期ごと。月の記載なし
VOO Vanguard S&P 500 ETF 原則として3・6・9・12月に分配。ほかの時期の追加の分配もありうる
VTI Vanguard Total Stock Market Index Fund ETF Shares 原則として3・6・9・12月に分配。ほかの時期の追加の分配もありうる
VT Vanguard Total World Stock ETF 原則として3・6・9・12月に分配。ほかの時期の追加の分配もありうる
VWO Vanguard FTSE Emerging Markets ETF 原則として3・6・9・12月に分配。ほかの時期の追加の分配もありうる
VXUS Vanguard Total International Stock ETF 原則として3・6・9・12月に分配。ほかの時期の追加の分配もありうる
VYM Vanguard High Dividend Yield ETF 原則として3・6・9・12月に分配。ほかの時期の追加の分配もありうる
IVV iShares Core S&P 500 ETF 原則として少なくとも年1回。月の記載なし
HDV iShares Core High Dividend ETF 原則として少なくとも年1回。月の記載なし

同じ3月・6月・9月・12月でも、バンガードの6本は分配する月、SPYは基準日の月を指します。SPYの支払いは、その翌月の4月・7月・10月・1月です。SPYの日付の決め方はSPYの節に、QQQの基準日の月はQQQの節にあります。

表の「月の記載なし」は、目論見書の分配の方針を書いた箇所に月が無いという意味です。見た箇所は、QQQが Dividends and Other Distributions、iシェアーズが Dividends and Distributions です。

参照:SEC EDGAR 各ファンドの目論見書(2025年12月19日〜2026年8月21日提出)

SPYは、基準日と支払日がいつか

SPYの目論見書は、基準日を3月・6月・9月・12月の第3金曜日、支払日をその翌月の最終営業日としています。

第3金曜日が営業日でない場合は、その前の営業日が基準日になります。営業日は、ニューヨーク証券取引所が開いている日です。

目論見書は、この日を権利落ち日(Ex-Dividend Date)とし、同じ日を基準日(Record Date)としても扱います。権利落ち日の意味は、買う時期の節にあります。

その日に持ち主(目論見書のいう受益者)として記録に載っている人が、分配を受け取る対象です。支払日は、各基準日の翌月の最終営業日です。目論見書の別の箇所も、支払いを4月・7月・10月・1月の最終営業日とします。

東証に上場している1557について、JPXの資料は分配金支払基準日を「3月、6月、9月及び12月の各第3金曜日から1営業日後」としています。暦の上の第3金曜日から数えて、1営業日あとの日です。

SPYの基準日は月と曜日で決まっているので、年4回の基準日は、営業日のカレンダーと合わせれば確かめられます。

参照:SEC EDGAR「SPDR S&P 500 ETF Trust」目論見書(2026年1月27日提出)、日本取引所グループ 1557 銘柄詳細資料(2026年2月27日現在)、日本取引所グループ「東証上場銘柄一覧」(2026年9月30日現在)

QQQの分配金支払基準日は、何月か

QQQの目論見書は分配の方針の箇所で四半期ごととだけ書いていますが、東証に上場している587AのJPX資料は、分配金支払基準日を3月・6月・9月・12月としています。

587Aの銘柄名は「インベスコQQQトラスト シリーズ1」で、QQQ(Invesco QQQ Trust, Series 1)と同じ名前のファンドです。

JPX(日本取引所グループ)の資料では、分配金支払基準日は「毎年3月、6月、9月及び12月の管理会社の指定する日(年4回)」です。月までは決まっていますが、日付は管理会社が指定する形です。

ここで分かるのは基準日の月で、分配金が支払われる日や、口座に入る日ではありません。

この資料は2026年5月22日現在の上場前の版で、上場日は2026/6/9(予定)のままです。東証上場銘柄一覧(2026年9月30日現在)には587Aが載っています。

参照:SEC EDGAR「Invesco QQQ Trust, Series 1」目論見書(2025年12月22日付)、日本取引所グループ 587A 銘柄詳細資料(2026年5月22日現在)、日本取引所グループ「東証上場銘柄一覧」(2026年9月30日現在)

IVVとHDVは、目論見書に何と書いてあるか

iシェアーズのIVVとHDVの目論見書は、分配の方針の箇所で、配当などの収益からの分配を原則として少なくとも年1回行うとするだけで、月は書いていません。

この一文は「A Fund generally」で始まり、その目論見書に載っているファンド全体に向けた書き方です。IVVとHDVのどちらかに限った記載ではありません。

分配の方針の箇所からは、この2本が何月に分配するかは分かりません。表で月の欄に記載が無いのは、このためです。

参照:SEC EDGAR「iShares Trust」目論見書(2026年7月27日提出、2026年8月21日提出)

分配金を受け取るには、いつまでに買っている必要があるか

SECのInvestor.govは、株式について、権利落ち日より前に買えば分配を受け取れ、権利落ち日かそれ以降に買うと次の分配は受け取れないと説明しています。

Investor.govによると、株式の権利落ち日は、多くの場合、基準日と同じ日か、基準日が営業日でなければその1営業日前に置かれます。

SPYの目論見書は、権利落ち日(第3金曜日)に持ち主(受益者)として記録に載っている人を、分配を受け取る対象とします。Investor.govの説明は株式についてのものですが、SPYに当てはめると、権利落ち日(第3金曜日。営業日でなければその前の営業日)より前に買っている必要があります。

参照:SEC Investor.gov「Ex-Dividend Dates: When Are You Entitled to Stock and Cash Dividends」(2026年10月6日取得)、SEC EDGAR「SPDR S&P 500 ETF Trust」目論見書(2026年1月27日提出)

バンガードのETFを何本か組み合わせると、分配の月は増えるか

目論見書の原則どおりなら、バンガードの6本をどう組み合わせても、分配の月は3月・6月・9月・12月の4つのままです。

同じ3月・6月・9月・12月でも、SPYは基準日の月、バンガードは分配する月を指していて、言葉をそろえて読む必要がありました。

ここからは、この記事で並べた資料から、そのまま導ける範囲の推論です。今後の分配の日付を運用会社に確かめたものではありません。

バンガードの6本の目論見書は、どれも分配を原則として3月・6月・9月・12月に行うとしています。6本の原則の分配の月は、すべて同じです。

6本の目論見書には、ほかの時期に追加の分配をすることがあるとも書かれています。追加の分配は時期が書かれていないため、この整理には入りません。

SPYと587Aの資料にある3月・6月・9月・12月は基準日の月で、バンガードの6本の分配する月とは日の種類が違います。そのため、この整理には入れていません。

参照:SEC EDGAR 各ファンドの目論見書(上の表の出典)

この記事で言えないこと

  • SPYの2026年の各回の基準日と支払日は、営業日のカレンダーをこの記事の資料に入れていないため、決め方だけを書いています。
  • SPYのほかの9本の各回の基準日と支払日は、運用会社のサイトの予定表に載るものですが、サイトの規約で公開での利用が制限されているため、書いていません。
  • 国内の証券会社を通して分配金が口座に入る日は、この記事が証券会社の資料を使っていないため、書いていません。

数値の基準日

SPY 目論見書(SEC)
2026年1月27日提出
QQQ 目論見書(SEC)
2025年12月22日付
VOO・VTI 目論見書(SEC)
2026年4月28日付
VT・VWO・VXUS・VYM 目論見書(SEC)
2026年2月27日付
IVV 目論見書(SEC)
2026年7月27日提出
HDV 目論見書(SEC)
2026年8月21日提出
587A 銘柄詳細資料(JPX)
2026年5月22日現在
1557 銘柄詳細資料(JPX)
2026年2月27日現在
東証上場銘柄一覧(JPX)
2026年9月30日現在
Investor.gov(SEC)
2026年10月6日取得

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東証のTOPIXと日経平均のETFについて、分配金の基準日と支払開始(予定)日を並べたものは TOPIXと日経平均のETF 22本、分配金はいつか|基準日と支払開始(予定)日を運用会社の資料で並べた です。

権利付き最終日を、399Aの資料を例に自分の銘柄で確かめる手順は ETFの分配金はいつまでに買えばよいか|399Aの記載と確認手順 にまとめています。

587Aの売買単位と、NISAの成長投資枠の対象かどうかは 587Aとは|米国のQQQが東証にも上場。円で1口から買え、NISAの成長投資枠の対象 で書いています。

目論見書を、買う前に毎回読む理由は ETFの目論見書は、仕様書に近い|買う前に毎回読む理由 にまとめています。

出典

Sho
Sho

業務系SEとして長年

計画・リスク管理・数値設計を軸に、
ETFの情報整理から投資判断までをテンプレ化・自動化してきた。

新NISAの時代だからこそ、
感情よりも「仕組み」で迷わない投資を。

—— 焦らず、ブレず、仕組みで勝つ。

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