itcareer40.jp数えてみたETFの分配金の基準日
ETFの分配金の基準日の回数は銘柄ごとにそろっておらず、基準日があっても分配金が出ていない銘柄もあります。
分配金(運用で得た収益を決算ごとに分けるお金)は、基準日(分配金を受け取る人を決める日)が年4回でも4回出るとは限りません。数えると、基準日があるETF(証券取引所に上場する投資信託)でも、資料の直近12か月に分配金が出ていない銘柄がありました。
分配金の基準日が年2回のETF
199本
2026年11月4日までに上場した454本
上場から1年以上で基準日があり、資料が示す直近12か月に分配金が出ていないETF(レバレッジ型・インバース型を除く)
16本
285本のうち
東京証券取引所のETF 454本は、分配金の基準日が年何回ですか
数えた対象は、JPXの「ETF全銘柄一覧」(2026年11月4日時点)に載る銘柄です。「レバレッジ型・インバース型商品一覧」(2026年7月10日時点)も合わせました。
レバレッジ型・インバース型(日々の変動率に一定の倍数や負の倍数を掛けた指標に連動する型)も含め、一覧には455本が載っています。このうち671Aは、2026年11月30日に上場予定のため数えていません。
2026年11月4日までに上場した454本を対象にし、同日に上場した665Aも含みます。銘柄詳細資料(JPXが銘柄ごとに出す、概要などをまとめた資料)の「分配金支払基準日」の欄を読み、基準日が年何回あるかを数えました。
資料の日付は銘柄ごとに違います。398本は2026年2月27日現在の資料であり、一覧の日付と資料の日付は同じではありません。
NEXT FUNDS(野村アセットマネジメント)の「よくあるご質問」は、ETFの決算日(計算期間の末日で、損益などが確定する日)を分配金支払基準日としています。支払いの頻度も、「年1回、年2回、年4回など銘柄によって異なります」と説明しています。
回数の書き方がある430本のうち、ETF Databaseに載るのは429本です。表題は2025年12月末時点で、同じ欄の回数はすべて一致しました。665Aはこの資料に載っていません。
基準日の回数が書かれている銘柄と、回数の書き方がない銘柄を分けました。数えた結果は、次の表のとおりです。
| 分配金の基準日 | 本数 | うちレバレッジ型・インバース型 |
|---|---|---|
| 年1回 | 96本 | 29本 |
| 年2回 | 199本 | 7本 |
| 年4回 | 107本 | 0本 |
| 年6回 | 19本 | 0本 |
| 年12回(毎月) | 9本 | 0本 |
| 回数の書き方なし | 24本 | 0本 |
| 合計 | 454本 | 36本 |
基準日には、毎月や年6回という回数もあります。下の図1は、基準日の回数ごとの本数を示しています。
年12回(毎月)の9本と年6回の19本は、次の区分にあります。年6回のうち14本は、運用会社がGlobal X Japanの銘柄です。
- 年12回:エンハンスト型(一定の投資成果を目指す戦略を表した指標に連動する型)が6本、外国債券が2本、国内債券が1本
- 年6回:不動産投資信託(REIT)が11本、外国債券が5本、外国株が3本
回数の書き方がない24本は、すべてJPXの一覧で商品指数の区分にある銘柄です。資料の書き方は、次の3通りでした。
- 三菱UFJ信託銀行の4本(1540〜1543):「原則として、分配金の支払いはありません」
- ウィズダムツリーの19本:「分配金の支払いはありません」
- 1326:予め定める2つの状況に該当した場合のみ支払う
区分ごとに見ても、基準日の回数はそろっていません。JPXの一覧の見出しをまとめた8つの区分ごとに、主な内訳を図2と同じ順に挙げます。
- 日本株:143本のうち、年1回が37本、年2回が84本です。
- 国内債券:18本のうち、年4回が9本、年2回が7本です。
- エンハンスト型:12本のうち、年12回が6本、年4回が4本です。
- REIT:36本のうち、年4回が23本、年6回が11本です。
- 外国株:111本のうち、年2回が75本、年1回が25本です。
- 外国債券:62本のうち、年2回が14本、年4回が41本です。
- 商品:36本のうち、回数の書き方なしが24本、年2回が8本です。
- レバレッジ型・インバース型:36本のうち、年1回が29本、年2回が7本です。
下の図2は、区分ごとに基準日の回数と本数を並べたものです。
運用会社ごとに見ても、回数は分かれています。同じ運用会社の銘柄でも、基準日が来る回数は同じとは限りません。
- Global X Japan:77本のうち、年2回が50本、年6回が14本です。
- 野村アセットマネジメント:76本のうち、年1回が40本、年2回が23本です。
- ブラックロック・ジャパン:56本のうち、年4回が32本、年2回が22本です。
同じ運用会社で、対象とする指数も同じなのに、回数が異なる例もあります。大和アセットマネジメントの銘柄で比べます。
- 1305のiFreeETF TOPIX(年1回決算型)は、年1回です。
- 2625のiFreeETF TOPIX(年4回決算型)は、年4回です。
対象指標は、どちらもTOPIX(配当込み)です。対象とする指数が同じでも、基準日の回数までそろうわけではありません。
回数の書き方がある430本の基準日を月ごとに足すと、1年で1,144回です。年4回の銘柄は4つの月に数えています。月ごとの本数は、次のとおりです。
- 1月は144本、2月は96本、3月は73本
- 4月は119本、5月は72本、6月は55本
- 7月は167本、8月は93本、9月は77本
- 10月は122本、11月は71本、12月は55本
下の図3は、基準日が来る月ごとの本数を示しています。
分配金の基準日が年2回なのは199本、年4回は107本、年1回は96本でした。同じ区分や同じ運用会社の中でも、回数はそろっていません。
参照:JPXのETF全銘柄一覧・レバレッジ型・インバース型商品一覧・銘柄一覧・ETF Database・銘柄詳細資料・指標の説明、野村アセットマネジメントのよくあるご質問、資産運用業協会の用語集
基準日があれば、直近12か月の分配金は出ていますか
銘柄詳細資料の「1口あたり分配金」の欄には、「直近12か月の実績分配金を記載しています」と注記があります。資料の日付からさかのぼった12か月の分配金の額です。資産運用業協会の用語集では、状況によっては分配金が「出ないこともある」とされています。
そこで、基準日の回数に加えて、直近12か月に分配金が出たかどうかを、この欄で確かめました。
上場から12か月たっていない銘柄を除くため、資料の日付の1年以上前に上場した343本に絞りました。レバレッジ型・インバース型と、回数の書き方がない商品を除くと285本です。
この285本のうち16本は、「1口あたり分配金」の欄が0円でした。資料が示す直近12か月には、分配金が出ていません。
基準日の回数ごとに、分配金が出ていない本数を分けると、次のとおりです。
- 年1回は54本のうち10本です。
- 年2回は135本のうち5本です。
- 年4回は76本のうち1本です。
- 年6回は16本のうち0本です。
- 年12回は4本のうち0本です。
基準日の回数が異なる銘柄にも、分配金が出ていない例があります。次の銘柄は、いずれも「1口あたり分配金」の欄が0円でした。
- 2244のグローバルX US テック・トップ20 ETFは、年2回です。
- 2516の東証グロース250ETFは、年1回です。
- 2012のiシェアーズ 米国債0-3ヶ月 ETFは、年4回です。
分配金が出ていない16本は、どれも2026年2月27日現在の資料です。上場日より後の直近12か月に、基準日が1回以上ありました。
別に数えたレバレッジ型・インバース型でも、0円の記載がありました。資料の日付の1年以上前に上場した34本のうち29本です。
下の図4は、基準日がある285本について、直近12か月に分配金が出ていない本数を示しています。
上場から1年以上で基準日がある285本(レバレッジ型・インバース型を除く)のうち16本は、資料が示す直近12か月に分配金が出ていませんでした。
参照:JPXの銘柄詳細資料、資産運用業協会の用語集
まとめ:数えた結果を3行で
- 分配金の基準日は年2回が199本、年4回が107本で、年6回と毎月の銘柄もあります。
- 回数は、同じ区分や同じ運用会社、同じ指数のETFの中でもそろっていません。
- 上場から1年以上で基準日がある285本(レバレッジ型・インバース型を除く)のうち16本は、資料が示す直近12か月に分配金が出ていません。
基準日の回数の欄で、分配金を受け取った回数が分かりますか
ここからは、確かめた資料の記載を並べて言える範囲をまとめたもので、分配金がこれから出るかどうかを示すものではありません。
もとにした事実は、次の4つです。
- 回数の書き方がある430本では、「分配金支払基準日」の欄に、基準日の日付と年何回かが書かれています。
- 上場から1年以上の343本の資料では、「1口あたり分配金」の欄は、直近12か月の実績分配金です。
- 資産運用業協会の用語集は、状況によっては分配金が出ないこともあると説明しています。
- 上場から1年以上で基準日がある285本のうち16本は、「1口あたり分配金」の欄が0円でした。
下の図5は、銘柄詳細資料の2つの欄が示すことを並べたものです。
回数の欄は、基準日が年に何回あるかを示すもので、分配金が出たかどうかは書かれていません。今回確かめた343本では、分配金が出たかどうかは、同じ資料の「1口あたり分配金」の欄で分かります。ただし、額が書かれていても、支払いごとの内訳や回数は書かれていません。
回数の欄だけでは、分配金を受け取った回数は分かりません。直近12か月に出たかどうかは、欄がある資料では「1口あたり分配金」の欄で分かります。
基準日がある銘柄なら分配金は出るものだと思っていたので、出ていない銘柄が16本あったのは、数えて初めて知りました。
参照:JPXの銘柄詳細資料、資産運用業協会の用語集、野村アセットマネジメントのよくあるご質問
この記事で言えないこと
- 分配金の額や利回りは比べていません。記事の範囲を、基準日の回数と、直近12か月に分配金が出たかどうかに絞ったためです。
- 資料の日付は銘柄ごとに違います。銘柄詳細資料は398本が2026年2月27日現在で、残る56本は作成日が違うため、直近12か月の期間もそろっていません。
- 分配金が出ていない理由は書いていません。銘柄詳細資料の欄には額だけが書かれていて、理由を示す欄が無いためです。
数値の基準日
- JPXのETF全銘柄一覧
- 2026年11月4日時点
- JPXのレバレッジ型・インバース型商品一覧
- 2026年7月10日時点
- JPXの銘柄詳細資料(454本のうち398本)
- 2026年2月27日現在
- JPXのETF Database(照らし合わせに使った)
- 表題は2025年12月末時点
- 銘柄詳細資料・用語集・よくあるご質問を取得した日(この記事を書いた日)
- 2026年11月4日
次に読む
基準日の前後に売買したときの扱いは、ETFの権利確定日と権利落日で説明しています。TOPIXのETFの基準日と支払いの予定日は、分配金の決算日と回数は運用会社で分かれますで並べています。
出典
- JPX「ETF全銘柄一覧」(2026年11月4日時点)
- JPX「レバレッジ型・インバース型商品一覧」(2026年7月10日時点)
- JPX「ETF Database」(表題は2025年12月末時点)
- JPX「1489」銘柄詳細資料(2026年2月27日現在)
- JPX「1305」銘柄詳細資料(2026年2月27日現在)
- JPX「2625」銘柄詳細資料(2026年2月27日現在)
- JPX「1677」銘柄詳細資料(2026年2月27日現在)
- JPX「2018」銘柄詳細資料(2026年2月27日現在)
- JPX「1540」銘柄詳細資料(2026年2月27日現在)
- JPX「1672」銘柄詳細資料(2026年2月27日現在)
- JPX「1326」銘柄詳細資料(2026年2月27日現在)
- JPX「2244」銘柄詳細資料(2026年2月27日現在)
- JPX「2516」銘柄詳細資料(2026年2月27日現在)
- JPX「2012」銘柄詳細資料(2026年2月27日現在)
- 資産運用業協会 用語集「分配金」(2026年11月4日取得)
- 資産運用業協会 用語集「決算日」(2026年11月4日取得)
- 資産運用業協会 用語集「ETF」(2026年11月4日取得)
- JPX「レバレッジ型指標」(2026年11月4日取得)
- JPX「インバース型指標」(2026年11月4日取得)
- JPX「指数・指標の説明(ETF)」(2026年11月4日取得)
- JPX「銘柄一覧(ETF)」・「銘柄一覧(レバレッジ型・インバース型商品)」(2026年11月4日取得)
- 野村アセットマネジメント NEXT FUNDS「よくあるご質問」(2026年11月4日取得)

