同じTOPIXのETFでも、分配金の決算日と回数は運用会社で分かれます

itcareer40.jp2026年の分配金の日程1306・1321・1475・1329

1306と1475は、どちらもTOPIXに連動するETFです。分配金の回数は、1306が年1回、1475が年2回でした。

日経平均トータルリターン・インデックスに連動する2本でも、同じことが起きています。野村アセットマネジメントの1306と1321はどちらも年1回、ブラックロック・ジャパンの1475と1329はどちらも年2回です。そろえているのは指数ではなく、運用会社のほうでした。

この記事は、この4本を横に並べて、決算日・買う期限・支払開始の予定日がどう決まっているかを見ます。銘柄ごとの金額や利回りは、それぞれの記事にあります。

同じTOPIXでも、分配金の回数が違います

まず、4本の分配の設計を並べます。決算日は運用会社の交付目論見書と商品ページに書かれているものです。

コード銘柄名運用会社連動する指数回数決算日
1306NEXT FUNDS TOPIX連動型上場投信野村アセットマネジメントTOPIX(配当込み)年1回毎年7月10日
1475iシェアーズ・コア TOPIX ETFブラックロック・ジャパンTOPIX(配当込み)年2回毎年2月9日および8月9日
1321NEXT FUNDS 日経225連動型上場投信野村アセットマネジメント日経平均トータルリターン・インデックス年1回毎年7月8日
1329iシェアーズ・コア 日経225 ETFブラックロック・ジャパン日経平均トータルリターン・インデックス年2回毎年2月9日および8月9日

同じ指数に連動していても、回数はそろっていません。この4本では、運用会社ごとにそろっていました。 野村の2本は年1回、ブラックロックの2本は年2回です。

受け取る側から見ると、この違いは入金の回数に出ます。年2回なら受け取りが春と秋に分かれ、年1回なら受け取りも記録も夏の1度で済みます。

決算日そのものも、同じ運用会社の中でそろっていません。野村の1306は7月10日、1321は7月8日です。2日ずれています。 「7月」とだけ覚えていると、あとで出てくる買う期限を外します。

参照:野村アセットマネジメント 交付目論見書(1306)・商品ページ(1321)/ブラックロック・ジャパン 交付目論見書(1475)・商品ページ(1475・1329)

決算日から支払開始の予定日まで

37日から39日

4本とも1か月以上

買う期限

2営業日前

決算日に買っても間に合いません

2026年8月の決算日

日曜日

2026年8月9日

支払開始の予定日は、決算日から1か月以上あとです

日本取引所グループの説明では、分配金は「ETFの分配金支払基準日に保有している投資家(受益者)に対して」支払われます。決算日はもらえる人が決まる日で、お金が動く日ではありません。運用会社が公表しているのは、そのあとに来る支払開始の予定日です。

2026年の日程を並べます。

コード回決算日支払開始(予定)日あいだの日数
13062026年7月期2026/7/102026/8/1839日
13212026年7月期2026/7/82026/8/1437日
1475・13292026年2月期2026/2/92026/3/1938日
1475・13292026年8月期2026/8/92026/9/1739日

4本とも1か月以上あきました。 幅は37日から39日で、運用会社が違っても大きくは変わっていません。予定日はいずれも決算日の翌月中旬です。

この日に自分の口座へ入るかどうかは、また別の話です。ブラックロック・ジャパンの分配スケジュールには「分配金支払い開始日は記載時点の予定であり、変更の可能性があります。」という注記が付いています。予定日は動きうる日付です。 受け取り方の設定によっては証券口座に入らない受け取り方もあり、これはあとの章で扱います。

金額が決まるのはもっと早い段階です。1306の2026年7月期は、7月10日の決算で100口につき790円と確定しました。1321は7月8日の決算で10口につき8,120円です。確定してから支払開始の予定日まで、さらに1か月以上あります。

参照:日本取引所グループ ETFの売買制度/野村アセットマネジメント ETFの収益分配のお知らせ(1306・1321)/ブラックロック・ジャパン 2026年 分配スケジュール

決算日に買っても間に合いません

分配金をもらうには、決算日の時点で保有している必要があります。ここで問題になるのが、株式の受け渡しにかかる日数です。

日本取引所グループは、ETFの決済について「3日目決済又は当日決済となります。3日目決済の場合、通常の株式と同じように取引日から起算して3日目に売付代金と買付けたETFの授受が行われます。」と説明しています。

3日目決済であれば、買った日ではなく3日目に自分のものになります。 決算日に買っても、その日には間に合いません。

運用会社は、間に合う最後の日を「権利付き最終日」として公表しています。2026年の実際の日程が次の図です。

1306の2026年7月期の日程。権利付き最終日7月8日、決算日7月10日、支払開始予定日8月18日 1306の2026年7月期の分配金の日程を横一本の時間軸で示した図。左から、権利付き最終日が7月8日水曜、権利落ち日が7月9日木曜、決算日が7月10日金曜、支払開始予定日が8月18日火曜。決算日から支払開始予定日までは39日ある。買って間に合うのは7月8日まで。 1306(NF・TOPIX ETF)2026年7月期の日程 7/8(水) 7/9(木) 7/10(金) 8/18(火) 権利付き最終日 権利落ち日 決算日 支払開始予定日 ここまでに買う 金額が確定する 支払開始の予定 39日 野村アセットマネジメント ETF決算・分配金スケジュール/ETFの収益分配のお知らせ(2026年9月22日に取得)

1306は決算日が7月10日の金曜日で、権利付き最終日は7月8日の水曜日でした。2営業日前です。 1321は決算日が7月8日の水曜日で、権利付き最終日は7月6日の月曜日でした。こちらも2営業日前です。

1475と1329は少し違います。2026年8月期の決算日は8月9日で、権利付き最終日は8月5日の水曜日でした。カレンダーでは4日前になります。

参照:日本取引所グループ ETFの売買制度/野村アセットマネジメント ETF決算・分配金スケジュール/ブラックロック・ジャパン 2026年 分配スケジュール

決算日は、取引所が休みの日にも来ます

1475と1329の日数が合わない理由は、決算日そのものにあります。2026年8月9日は日曜日でした。

決算日は「毎年2月9日および8月9日」と決められた日付です。曜日にかかわらずその日が来ます。取引所が休みでも決算日は決算日で、分配金はその日の保有者に向けて計算されます。

そうなると、受け渡しが終わっていなければならないのは決算日の前の営業日です。2026年8月なら8月7日の金曜日です。3日目決済で8月7日に間に合わせるには、8月5日の水曜日までに買う必要があります。だから4日前になりました。

自分でカレンダーを数えるなら、営業日で数えます。 カレンダーの日数で「2日前」と覚えていると、決算日が土日に当たる回で1日足りなくなります。

参照:ブラックロック・ジャパン 2026年 分配スケジュール・商品ページ/日本取引所グループ ETFの売買制度

同じ日なのに、資料によって呼び名が違います

ここまで「決算日」と書いてきましたが、この日の呼び名は資料によって違います。調べにくさの正体はここにあります。

呼び名使っているところ資料
分配金支払基準日日本取引所グループETFの売買制度
分配金支払い基準日野村アセットマネジメント商品ページ
決算日野村アセットマネジメント交付目論見書・分配金スケジュール
決算日ブラックロック・ジャパン交付目論見書・商品ページ
権利確定日ブラックロック・ジャパン2026年 分配スケジュール

同じブラックロック・ジャパンの中でも、商品ページの表は「決算日」、分配スケジュールは「権利確定日」です。どちらも2月9日と8月9日を指しています。

検索で見つからないときは、呼び名を変えて探すと当たります。「決算日」で出てこなければ「権利確定日」、それでも出てこなければ「分配金支払基準日」です。

参照:日本取引所グループ ETFの売買制度/野村アセットマネジメント 商品ページ・交付目論見書・ETF決算・分配金スケジュール/ブラックロック・ジャパン 商品ページ・交付目論見書・2026年 分配スケジュール

受け取り方を決めていないと、NISAでも課税されます

日付をそろえても、受け取り方の設定が別にあります。

証券保管振替機構(ほふり)の案内は、「振替株式等の配当金(ETF、REIT 等の分配金を含みます。以下同じ。)」と書き出したうえで、受取方法を4つ挙げています。株式数比例配分方式、登録配当金受領口座方式、単純取次ぎ方式、配当金領収証方式です。

日本証券業協会は、このうち非課税になるのは1つだけだと説明しています。NISA口座で買ったETFの分配金を非課税にするには、「証券会社で配当金等を受け取る」株式数比例配分方式に変更する必要があります。ほかの方式では20.315%が源泉徴収されます。

手続きの締め切りも決算日です。同協会は「保有銘柄の配当基準日までに、手続を終了」しておく必要があると書いています。手続きに何日かかるかは証券会社によって違うため、直前に気づいても間に合わない場合があります。

この設定は1つの口座で閉じません。同協会によると、いったん株式数比例配分方式を選ぶと、同じ証券会社でも他の証券会社でも、特定口座や一般口座で持っている上場株式の配当金等が「自動的に」この方式になります。証券会社ごとに別の受け取り方を選ぶことはできません。

そもそも選べない場合もあります。同協会は、株券電子化のときに信託銀行などへ開設された「特別口座」に上場株式がある場合などは、この方式を利用できないとしています。証券保管振替機構の案内にも同じ注意があります。

投資信託と混同しやすい点が1つあります。同協会は「NISA口座で買付けた 株式投資信託 の分配金については、上記の手続は不要です。」としています。ETFは上場株式と同じ扱いなので、手続きが要ります。 積立で投資信託を持っている人ほど、設定を見落としやすいところです。

受け取り方の設定そのものは、新NISA分配金の受取方法 ETF投信の設定ミスを防ぐ3点で、外国税や再投資型との関係まで含めて整理しています。

参照:証券保管振替機構 振替株式等の配当金の受取方法のご案内/日本証券業協会 NISA口座における上場株式の配当金等受取方式に関する注意事項

一覧で調べるなら、取引所ではなく運用会社です

日本取引所グループのETFの売買制度のページは、「分配金支払基準日は銘柄によって異なりますので、パンフレット等でご確認ください。」と書いています。今回たどったJPXのページに、銘柄横断の日程表は見あたりませんでした。

一方、運用会社は横断の資料を出しています。

  • ブラックロック・ジャパンは「2026年 分配スケジュール」というPDFで、東証上場のiシェアーズを分配型ごとにまとめ、権利付き最終日・権利落ち日・権利確定日・支払い予定日を月別に載せています
  • 野村アセットマネジメントは決算のたびに「ETF決算・分配金スケジュール」を出し、同じ4つの日付を銘柄別に示しています。分配金情報のページでは決算日を迎えた順に一覧で見られます

どちらも同じ4つの日付を出しています。探す場所は取引所ではなく、自分が持っている銘柄の運用会社です。

なお、ブラックロック・ジャパンの分配スケジュールには「分配金支払い開始日は記載時点の予定であり、変更の可能性があります。」という注記があります。

1銘柄でこの探し方を追った記録として、ETFの分配金はいつまでに買えばよいかを置いています。399Aについて、どの資料のどこに何が書いてあったかを順に確かめたものです。

参照:日本取引所グループ ETFの売買制度/ブラックロック・ジャパン 2026年 分配スケジュール/野村アセットマネジメント 分配金情報

銘柄ごとの金額と利回りは、それぞれの記事にあります

この記事で扱ったのは日程だけです。1口あたりいくら受け取れるか、税引後の手取りがいくらになるか、利回りをどう読むかは、銘柄ごとにまとめています。

分配金の金額を年ごとに比べるときは、受益権の分割に注意が必要です。1306は2026年4月1日、1329は2025年4月7日、1475は2024年8月13日に受益権の分割を行っており、同じ決算日の金額が資料によって何倍も違って見えることがあります。読み分け方は受益権分割で分配金が10倍ずれて見える理由にまとめています。

参照:野村アセットマネジメント 商品ページ(1306)/ブラックロック・ジャパン 商品ページ(1475・1329)

この記事で言えないこと

  • 分配金の金額は扱っていません。表に載せた790円や8,120円は、決算日が実在することを示すために置いたものです。
  • 2559と1308は、静的なHTMLから日程を確認できなかったため、この記事に入れていません。
  • 支払開始の予定日に口座へ何時ごろ反映されるかは、証券会社ごとの処理になるため見ていません。
  • 営業日の数え方では祝日を見ていません。祝日の一覧を一次情報として取っていないからです。
  • 2027年以降の日程は、運用会社がまだ公表していないため扱っていません。

この記事で測っていないこと

分配金の金額は扱っていません。表に載せた790円や8,120円は、決算日が実在することを示すために置いたものです。

見ているのは4本だけです。2559(三菱UFJアセットマネジメント)と1308(アモーヴァ・アセットマネジメント)は、日程を取れませんでした。 どちらもHTTPの応答は200でしたが、静的なHTMLからは日程を確認できませんでした。 叩いたURLは記事末に残してあります。

支払開始日に何時ごろ口座へ反映されるかは見ていません。ここは証券会社ごとの処理になります。

営業日の数え方では、祝日を見ていません。祝日の一覧を一次情報として取っていないためです。この記事が並べた日付は、2026年9月22日時点で運用会社が公表していた予定値です。野村アセットマネジメントのスケジュールには「上記スケジュールは本資料掲載時点での予定で、予告なく変更となる場合があります。」という注記が付いています。自分で数えるときは祝日を入れて数えてください。

2027年以降の日程も扱っていません。決算日は目論見書に「毎年◯月◯日」と書かれていますが、権利付き最終日と支払開始の予定日は運用会社がその年ごとに公表するため、待つことになります。

1306の分配方針には「なお、売買益が生じても、分配は行ないません。」という記載があります。値上がりぶんは分配されないという意味です。分配金の中身については、この記事では扱っていません。

数値の基準日

確認した日
2026年9月22日
決算日・回数
交付目論見書
2026年の日程
分配スケジュール
受け取り方
株式数比例配分方式

データの出典

この記事の数値は、すべて2026年9月22日に取得しました。決算日と分配の回数は各運用会社の交付目論見書と商品ページ、2026年の日程は分配スケジュール、分配金の実績は収益分配のお知らせとファクトシートによります。

日数は取得した日付から計算したものです。

日程を取れなかったのは次の4つのURLです。いずれもHTTPの応答は200でしたが、静的なHTMLからは日程を確認できませんでした。

  • https://maxis.am.mufg.jp/etf_fund/182559.html(2559)
  • https://www.am.mufg.jp/fund/182559.html(2559)
  • https://www.amova-am.com/fund/detail/?fundcode=1308(1308)
  • https://www.amova-am.com/products/etf/lineup(1308)
Sho
Sho

業務系SEとして長年

計画・リスク管理・数値設計を軸に、
ETFの情報整理から投資判断までをテンプレ化・自動化してきた。

新NISAの時代だからこそ、
感情よりも「仕組み」で迷わない投資を。

—— 焦らず、ブレず、仕組みで勝つ。

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※本記事は一般的な情報提供を目的としています。投資判断はご自身の責任で行ってください。
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