itcareer40.jp2026年の金と銀1540と1542
2026年1月29日、金も銀も2026年の高値をつけました。同じ日です。 そこからの下げ方は、まるで違いました。
金は26.7%、銀は58.2%下げています。同じ「貴金属」でくくっていると、この差は見えません。
高値をつけた日は、金も銀も同じでした
三菱UFJ信託銀行が公表している指標価格で見ます。1540(純金上場信託)と1542(純銀上場信託)が、それぞれ基準価額を計算するときに使っている価格です。
| コード | 金属 | 高値の日 | 高値 | 安値の日 | 安値 | 下げ幅 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 1540 | 金 | 2026年1月29日 | 28,263.00円 | 2026年8月3日 | 20,706.00円 | 26.7% |
| 1542 | 銀 | 2026年1月29日 | 692.32円 | 2026年7月17日 | 289.61円 | 58.2% |
金額はどちらも1グラムあたりです。高値の日は同じですが、安値をつけた日は2週間以上ずれています。 銀のほうが先に安値をつけました。
参照:三菱UFJ信託銀行 金の果実 ヒストリカルデータ
高値をつけた日
2026年1月29日
金も銀も同じ日
金の下げ
26.7%
28,263.00円→20,706.00円
銀の下げ
58.2%
692.32円→289.61円
下げ幅は2.18倍ちがいました
銀の下げ幅は、金の2.18倍でした。指標価格に連動する価値を100万円としたら、それぞれの安値で金は73万円台、銀は41万円台まで減った計算になります。半分を割ったのは銀だけです。実際に取引所で付く値段はこれとずれることがあり、あとの章で見ます。
同じ日に天井をつけて、同じように下げはじめたのに、着地がここまで離れました。
参照:三菱UFJ信託銀行 金の果実 ヒストリカルデータ
ドルに直すと、下げはもう少し大きくなります
指標価格は円建てです。日本取引所グループの資料は、「国内の商品先物取引市場における金の先物価格から評価した、金地金の現在の理論価格」と説明しています。銀も同じ書き方です。
同じ期間に円安が進んだので、その日の為替でドルに直すと、下げはもう少し大きくなります。
| コード | ドル換算の下げ | 為替の動き | 円建ての下げ |
|---|---|---|---|
| 1540 金 | 28.5% | 153.04円→156.75円(2.4%の円安) | 26.7% |
| 1542 銀 | 60.6% | 153.04円→162.39円(6.1%の円安) | 58.2% |
銀は為替の動きが大きく、円建てとドル換算で2.4ポイント離れました。それでも円建てで58.2%です。 為替で埋まる幅ではありません。
ドル換算の値は、円建ての指標価格をその日の為替で割った概算です。ロンドンの建値そのものではありません。
参照:三菱UFJ信託銀行 金の果実 ヒストリカルデータ
大きな下げは指標価格に出ています。ただし終値は別に動きます
値動きが大きいと「ETFの出来が悪いのでは」と考えたくなります。ここは2つに分けて見ると整理できます。
ひとつは、基準価額が指標価格にどれだけついていけたかです。ヒストリカルデータの「乖離率」の欄がこれにあたります。2026年の営業日173日で、いちばん離れた日でも金が0.01%、銀が0.01%でした。追随という意味では、ほとんどずれていません。
もうひとつは、その日の取引所の終値が基準価額からどれだけ離れたかです。こちらは別物です。2026年の終値で見ると、銀のほうが振れが大きく出ました。
| コード | 営業日 | 中央値 | いちばん低い日 | いちばん高い日 | 0.5%を超えた日 |
|---|---|---|---|---|---|
| 1540 金 | 173日 | -1.45% | -3.88% | +1.66% | 160日 |
| 1542 銀 | 173日 | +0.14% | -10.08% | +15.94% | 148日 |
終値を一口NAVで割って出した値です。一口NAVは売買価格ではありません。この表は日々の終値との比較で、個々の約定価格や売買のスプレッドを示すものではありません。1542は173日のうち148日で0.5%を超えて離れており、いちばん高い日は基準価額より+15.94%高く、いちばん低い日は-10.08%でした。1540も160日が0.5%超です。
指標価格の高値と安値と同じ2日で取引所の終値を比べると、金27.6%、銀57.9%でした。終値そのものの高値と安値で測ると、銀は58.1%になります。
つまり、大きな下げは指標価格そのものに出ています。ただし同じ日の終値は、基準価額と離れていることがあります。 2026年の終値では、銀のほうがその幅は大きく出ました。
上げる局面では事情が変わることもあります。金が1か月で9.2%上がったのに1540は5.7%しか上がらなかった例は、金価格が9.2%上がった1か月で、1540は5.7%しか上がらなかったで分解しています。
参照:三菱UFJ信託銀行 金の果実 ヒストリカルデータ
信託報酬は金0.44%、銀0.55%です
商品としての諸元は、日本取引所グループの銘柄詳細資料で確認できます。純資産総額は資料の作成日である2026年2月27日現在の値です。
| コード | 信託報酬(税込) | 純資産総額(2026年2月27日現在) | NISA成長投資枠 | 管理会社 |
|---|---|---|---|---|
| 1540 金 | 0.44% | 19,256億円 | 対象 | 三菱UFJ信託銀行 |
| 1542 銀 | 0.55% | 1,709億円 | 対象 | 三菱UFJ信託銀行 |
銀のほうが0.11ポイント高く、純資産は金の10分の1以下です。ただし今回の下げ幅の差は、信託報酬では説明がつきません。0.11ポイントの差と、31.5ポイントの下げ幅の差は、桁が違います。
それぞれの商品の中身は1540(純金上場信託)とはと1542|純銀上場信託 総合ガイドにまとめています。
参照:日本取引所グループ 銘柄詳細資料 1540・1542
この記事で言えないこと
- 見ているのは2026年1月29日から、それぞれの安値までです。これから先の値動きは扱っていません。
- ドル換算は、円建ての指標価格をその日の為替で割った概算です。ロンドンの建値ではありません。
- 一口NAVは売買価格ではありません。表は日々の終値との比較で、個々の約定価格やスプレッドは見ていません。
- 純資産総額はJPX資料の作成日である2026年2月27日現在の値です。
この記事で測っていないこと
見ているのは2026年1月29日から、それぞれの安値までです。これから先の値動きは扱っていません。
分配金は考えていません。銘柄詳細資料の「1口あたり分配金」は、どちらも0円です。売買のスプレッドと売買委託手数料も見ていません。
安値をつけたあとは戻しています。2026年9月16日の指標価格は、金が21,812.00円、銀が324.45円でした。
参照:三菱UFJ信託銀行 金の果実 ヒストリカルデータ
数値の基準日
- 確認した日
- 2026年9月17日
- 価格・為替・乖離
- 金の果実
- 信託報酬・純資産
- 銘柄詳細資料
- 純資産の基準日
- 2026年2月27日
データの出典
この記事の数値は、すべて2026年9月17日に取得しました。価格・為替・基準価額・乖離率は三菱UFJ信託銀行「金の果実」のヒストリカルデータ、信託報酬・純資産総額・NISAの区分は日本取引所グループの銘柄詳細資料によります。
下げ幅・倍率・ドル建ての概算は、取得した価格から計算したものです。
指標価格は「設定時の1口ぶん」の円価格です。1540は設定時の1口が1グラム、1542は100グラムでした。信託報酬のぶん1口あたりの量は少しずつ減るので、この記事では1グラムあたりに直して並べています。
- 金の果実 ヒストリカルデータ|三菱UFJ信託銀行 … 1540・1542の取引所終値・指標価格・為替・一口NAV・乖離率・理論質量(2010年7月2日から)
- 銘柄詳細資料(ETF)|日本取引所グループ … 信託報酬(税込)・純資産総額・NISA制度成長投資枠・管理会社

